私は妹の「復讐」に協力することとなった(いづみside)後編
「あっあの…………お姉さん! 好きっす!!」
「……へっ?」
妹の貴音ちゃんや妹の友だちの天ちゃん空ちゃんへ「巨乳マウント」を取っていた「野牛島 樹李」ちゃんに私の巨乳を見せつけたところ、彼女はすっかり自信を無くしてしまった。
落ち込む樹李ちゃんを見て不憫に思った私が玄関まで付き添っていくと、なぜか彼女から「告白」されてしまったのだ。
「えっ、好き? いやそれって……」
突然のことで少し戸惑ってしまったが……この子も妹や天ちゃん空ちゃんには及ばないものの、まぁまぁカワイイ顔をしている。
でも私は妹が好きだ! 告白はうれしいがここはやはり、彼女の告白を受け入れるワケにはいかないだろう。せっかくだが……
「じ、樹李タソはお姉さんのおっぱいが好きっす! 憧れるっす! だからお姉さんのこと『師匠』って呼ばせてほしいっす! 『おっぱい師匠』っす♥」
――何じゃそれぇええええええええっ!?
おっぱい師匠だと? 人前で絶対に呼ばれたくないわ!
「お願いっす! 樹李タソも師匠みたいな巨乳になりたいっす!」
「いっいや、そんなモンならなくていいから!」
私に……特に望んでもいない「弟子」ができた。
※※※※※※※
「じゃあ妹や天ちゃんたちと仲良くしてやってね。それと、おっぱいのことはあまり口にしちゃダメよ! 小さすぎても大きすぎても女の子は悩むんだからね!」
「はーい師匠! わかったっす! それじゃバイバイっす♪」
私に「弟子入り」した樹李ちゃんは笑顔で帰っていった。まぁ不愉快な思いをしたまま帰られるよりマシか……私も何となく罪悪感が薄れた気がする。
――さてと、今度は私がアイツらに「復讐」する番だ!!
人をさんざん「見世物」にしやがって……許せん! 約束通り、児童福祉法スレスレの要求を妹……そして「同罪」の双子に呑んでもらおうじゃないか♥
私は一度自分の部屋に戻ると、大きな袋を抱え妹の部屋の前に立った。部屋の中からは「イエーイ!」という声が……私をこき使って「復讐」を果たし、さぞかし気分がいいことだろう。
〝バターンッ〟
私はノックもせず、勢いよくドアを開けた。
「たーかーねーちゃぁああああん!」
「ひっ!?」
私の表情を見た三人は、一気に血の気が引いてしまった。
「よくもお姉ちゃんにこんな恥ずかしい格好させてくれたなぁー!?」
「う、上手くいったからいいのです! そっそれにおねえちゃん、ビキニとっても似合っていたのです」
「やかましい! あの子、だいぶショックを受けて帰っていったよ! 何か可哀想になるくらい……で、お姉ちゃんにこんな屈辱を与えた『責任』は取ってくれるんだろーね!?」
「へっ? 責……任……?」
本当は上機嫌で帰っていったのだが……。妹は「最後は仲直りするんだよ」という約束すら破っていた。なのであの子に代わってお仕置きだ!
「じゃあ貴音ちゃんお姉さん、私たちはこの辺で……」
「この辺で」
状況を察知した天ちゃん空ちゃんが帰ろうとした……させるか!!
「待ちなっ天&空!」
「ひぃっ!」
「アンタたちも共犯でしょ!? もちろん一緒に責任を取ってもらうよ!」
普段なら手を出せない「他人の子」だが、今回この子たちは「加害者」だ! 遠慮なく仕返しさせてもらうよ♥
「せっ、責任って……なっ何ですか!?」
「何ですか!?」
「ふっふっふっそれはな……じゃーん♥」
私は袋から大量の『水着』を取り出した!
「ただ今からー! 美少女三姉妹による『水着ファッションショー&撮影会』を始めまーす♥」
「えぇええええっ何で!?」
「何で!?」
「私ばかり水着で不公平じゃん! だからアンタたちにも着てもらうよ」
「そっそんなの恥ずかしいのです! イヤなのです!!」
「貴音ちゃん、昨日『何でもする』って言ったよね?」
「う゛っ……」
「わっ、私たちは言ってないですよ」
「ですよ」
「同罪! 連帯責任だぞぉ~♥」
「ひっ……ひぃいいいいっ!」
昨日……妹と話をした後、私は近くにある衣料品の量販店に行って妹に合うサイズの水着を大量購入していた。
双子も妹とほぼ同じ体型……私はこの子たちを着せ替え人形のようにして遊ぼうと計画していたのだ♥
「そういや貴音ちゃん、スク水しか持ってないって言ってたよね? 中学生なんだし、海やプールに行くのにこういう水着も持っていた方がいいよぉ~♥」
「へっ、そっそれは……」
「わっ私たちは持っているから今さら着なくてもいいです」
「いいです」
「あれ~!? 気に入ったら天と空にもプレゼントしちゃうんだけどなぁ~」
これは量販店の安い水着……最初から「モデル料」としてあげるつもりだ。
「じゃあ……着ます」
「あーっ! 空ちゃん裏切ったのです!」
「じ……じゃあお姉さん! 着替え見られるのは流石に恥ずかしいからお姉さんの部屋を使わせてください!」
天ちゃんもやる気になった……私の部屋に隠しカメラ設置したかったなぁ。
※※※※※※※
「そうそう、いいよぉー! じゃあ今度は腰に手を当てて……そ~ぉ!」
〝パシャパシャパシャ〟
水着に着替えた妹たちを、私は自分のデジカメで撮りまくっていた……もうこれは永久保存版だ♥
「ちょっとおねえちゃん! 撮りすぎなのです!」
初めは嫌がっていた妹たちだが、だんだん水着姿に慣れてきたようで……
「あっ貴音はこのハイネックがいいのです」
「そぉ? 私はこのフリル付きのタンキニもいいと思うけど……」
「空は……フレアがいい」
三人は私が買った水着を気に入ってくれた。それもそのはず、私は貧乳にコンプレックスを持っている彼女たちでも着こなせそうな水着ばかり選んできたのだ。だがこの一着だけは選ばれなかったな……。
「おーい、このバンドゥビキニも誰か着てくれないかなぁ」
「それはイヤ……何かずり落ちておっぱい見えそうなのです」
いやいや、小胸にはこれが一番似合うんだけど……。
「空! 私、空が今着てるのを着てみたい! 交換しよっ!」
おい天と空、アンタたちが水着交換しても双子だから同じなんだけど……。
「じゃ着替えに……」
「えっ空、行き来めんどくさいからここで着替えちゃおうよ!」
天ちゃーん! アンタやっぱり神だよぉおおおおっ♥♥
「おねえちゃん、カメラはしまうのです」
「はい、すみません」
「おっお姉さん! 鼻血出てますよ!」
こうして順調に目の保養……もとい、撮影会が進んでいたのだが、
「おねえちゃん!」
急に妹が怒り出した。
「貴音たちばかり不公平なのです! おねえちゃんも水着になるのです」
「あっそういえばお姉さん、まだ水着を着てますよね?」
――しまった! まだ下にビキニ着たままだったぁああああっ!
「いや、私はいいだろ!?」
「ダメなのです……みんな! おねえちゃんを脱がすのです♥」
「うわぁっ!」
こうして私は再びビキニ姿になり、妹たちの撮影会に参加させられた。
「じゃあ次はおねえちゃんが真ん中に入って……天ちゃんと空ちゃんにおっぱい持ち上げられるのです♥」
……そのポーズは流石に変態的だからやめなさい。
貴音なのです。おねえちゃんのビキニは「三角ビキニ」なのです♥




