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貴音はおねえちゃんの●●●が気になるのです(貴音side)

 



「ごちそうさまなのです! おねえちゃんの作るご飯はおいしいのです♥」




 あの日から貴音は、おねえちゃんの運転する車でフィットネスジムの中にあるカフェまで仲良く「出勤」しているのです。カフェに着くと貴音は、ジムのオーナーの娘さんである志麻(しま)おねえちゃんと一緒に過ごすのです。

 貴音はスタッフさんの仕事が終わる時間までここにいて、そのあとみんなでおねえちゃんが作る「まかない」を食べるのです。


「ごちそうさま~! あ~あ、今夜はパスタが食べたかったのにな~」

「嫌なら食うな! とっとと帰れ!」


 そして週に二回、(なごみ)おねえちゃんが志麻おねえちゃんの家庭教師としてやって来るのです。貴音もついでに勉強を見てもらうのです。

 和おねえちゃんも一緒におねえちゃんのまかないを食べるのです。文句を言ってるわりにしっかり完食しているのです。


 いつもならご飯のあと、おねえちゃんはジムで筋トレを始めるのです。その間に貴音はスタッフさんにコーヒーを淹れたり、志麻おねえちゃんと一緒にまかないの後片付けなどの「お手伝い」をするのですが……


 〝ガタッ〟


 ――あれ!?


 この日のおねえちゃんは、まだみんなが食べ終わっていない時間に席を立つとジムとは別の場所に行こうとしていたのです!


「あれ? おねえちゃん、今日は筋トレ早いのです」

「あぁ、貴音ちゃんごめんよ! 今日は別の用で少し遅くなるから……」

「別の用? 何なのですか?」


 貴音はおねえちゃんに聞いてみたのですが、答えようとしないのです。


「貴音ちゃ~ん、それはね~」

(オマエ)は余計なこと言うな!」


 おねえちゃんは代わりに答えようとした和おねえちゃんを注意すると、そのままどこかへ行ってしまったのです。


「あのね~、貴音ちゃ~ん」


 貴音が少し不安になっていると、和おねえちゃんがニヤニヤしながら話しかけてきたのです。


いっちゃん(おねえちゃん)が~どこに行ったか……教えてあげようか~!?」

「えっ……知りたいのです!」

「ちょっとぉ、和さん! プライバシー侵害ですよ」


 和おねえちゃんはおねえちゃんの行き先を知っているみたいなのです。貴音に教えようとしたら、志麻おねえちゃんに止められたのです。


「大丈夫よぉ~! でも、いっちゃんから『誰に聞いた?』って聞かれるまでは~私の名前出しちゃダメよぉ~」

「わかったのです」

「あーあ、どうなっても知らないわよー和さん!」


 二人とも知っていそうなのですが、どうやら貴音には「秘密」のようなのです。


「あのね、いっちゃんはね……今から脱毛するのよ~」

「脱毛? 尼さんにでもなるのですか?」

「髪の毛じゃないわよ~! そんなトリッキーな脱毛聞いたことな~い!」


 えっ、髪の毛じゃないのですか? じゃあ……


「VIO脱毛って聞いたことある~?」

「パソコン……」

「Aが抜けてるわよ~! それはね……アソコの毛を無くしちゃうのよ~」

「アソコ?」


 貴音が疑問に思っていると、和おねえちゃんは貴音に耳打ちしてきたのです。


「お♥ま♥た」


 ――ひょええええっ!?


 おっ、おねえちゃんは……おまたの毛を無くそうとしているのです!


「ななっ、何でなのです!?」

「聞いたわよ~貴音ちゃん、いっちゃんのおまたを見たんだって~!?」


 えっ、おねえちゃんはそんなことまで和おねえちゃんに話したのですか!?


「いっちゃんね~、貴音ちゃんから『おまたが黒い』って言われたことを気にしてたみたいだよ~」


 たっ、貴音のせいなのですか? そんなこと……気にしなくていいのです。


 おねえちゃんは自然体でいいのです! おまたに毛がボーボーという状態を貴音は見たことがないからむしろ興味があるのです♥


「貴音ちゃ~ん! ありがと~」


 でもなぜか和おねえちゃんは貴音の両手を握るとこう言ってきたのです。


「へっ!?」

「実はね~私もずっと前からいっちゃんに忠告してたのよ~ちゃ~んと処理しなさいって! でもあの子ったら~私の言うことガン無視してばっかり……でも妹さんの言うことならちゃ~んと聞くのね~よかったよかった、あ~やっと()()()()()()()()()から解放されるわ~」


 なっ、何かよくわからないけど感謝されているのです。でも……


「えっ、和おねえちゃん……おねえちゃんのおまたを見たことがあるのですか?」


 それを聞いた和おねえちゃんは、


「えっ……ああっ! こっこれはねその、高校時代にいっ一緒に温泉旅行に行ったことがあるのよぉ~あっそうそう卒業旅行! そっそのとき見たことが……」


 めちゃくちゃ焦っていたのです。それはいいのですが「口の中に入る」ってどういう意味なのかさっぱり分からないのです。ちなみに……志麻おねえちゃんは右手で頭を押さえていたのです。


「でも貴音が言ったことでおねえちゃんが傷ついたのなら申し訳ないのです。おねえちゃんは今のおねえちゃんでいいのです! そんなムリすることないのです」

「ダメよぉ~」


 ――えっ!?


「貴音ちゃん……女の人はね~大人になってくると色々面倒くさいことが起こるのよ~、ムダ毛が生えたり~生理になったり~肌にツヤが無くなってきたり……」


 えっ、大人って面倒くさいのですね。


「だからといって~そういうことから逃げちゃダメ~! ひとつひとつ打ち勝っていかなきゃ~。もちろん『女はこうあるべき』なんて定義はないわよ~、でもね~女として生まれてきたからには~どんな形であれ『イイ女』を目指して努力していかなきゃダメよ~!」


「ど、努力……なのですか」

「そぉよ~、今の貴音ちゃんは何もしなくてもカワイイわよ~! でもね、『玉磨かざれば光なし』ってことわざがあるの~! 貴音ちゃんだって大人になったら劣化しちゃうんだから~」

「う゛っ!」

「イイ女になるにはぁ~、勉強も美容も努力しなきゃダメよ~、ここのジムに来ている会員さんだってそうやって努力してるのよ~! だから~いっちゃんも~貴音ちゃんも~イイ女を目指すのよ~!」


「貴音ちゃん、頑張ってね!」

「志麻ちゃ~ん、アナタもよ~」

「う゛っ!」


 ――!?


 そ……そうだったのです! 貴音はうっかり忘れていたのです!


 おねえちゃんは……


 おねえちゃんは……



 ――女の人だったのです!



 普段の行動から、ついつい男だとカン違いしてしまうのです。だけどおねえちゃんも「イイ女」を目指してOKなのです。



 でも……おまたがボーボーでも、貴音はおねえちゃんのことが大好きなのです♥



「あっ、そうそう! 貴音ちゃ~ん、もうひとつイイ事教えてあげるね」

「何なのです?」

「実はね~……」


 と言うと和おねえちゃんは貴音に耳打ちしたのです。



 ――ひょえぇええええっ♥



 貴音は衝撃の事実を知ったのです!



 エステで脱毛処理するときは、一度おまたの毛を全部剃るというのです!



 つまり今のおねえちゃんは「つるんつるん」なのです!



 おねえちゃんはボーボーでもいいのです。



 でも、そっ……



 ――それはそれで「面白そう」なのですぅううううっ♥



 明日は絶対、おねえちゃんとお風呂に入って確認するのです♥


貴音なのです。●●●には好きな言葉を入れていいのです♥

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