第2話 攻撃された!?
俺たちが今目の前で相対している敵は、ゲーム開始から数分しかたっていないが、まともな武器や防具を手にしていた。
「あれって、ハンドガンってやつじゃない?まずくない私洗濯ばさみしかないわよ?」
冷静なヒバナさんが動揺している。
まさか、武器もリアルなんて、本当に銃口を突き付けられているかのようだ。
「まあ、お前らなんか俺一人で十分だ。さあ死にな。」
“バーン”
「アリサ!」
銃弾がアリサの腹部を貫いた。
悶絶する彼女を助けに行きたかったが、相手の攻撃に集中しないといけないため、自分を守ることで精一杯の状況であった。
「このままではアリサが死んでしまう……、クソゲーかよ。」
そうだこれはゲームだ。
落ちているアイテムを駆使し戦うんだ。
おそらく、俺たちの持っている武器も何か役に立つのではないか。
「ヒバナさん、ミクロちゃん、今持っている武器をいじってみてください。何かあいつを倒す手がかりがあるかもしれません。」
「そうはいってもねえ。」
「何も起きねえぞ。」
ヒバナさんとミクロちゃんは武器を眺めたり、振ったり、つついてみたが何も起きなかった。
「そろそろ、あの女みてえに絶望させてやるよ。」
再び銃弾が発射された今度はミクロちゃんの方に、どうすればまた助けられないのか。
ミクロちゃんの悲鳴が森の中に響き渡る。
彼女は生きていた。
いきなりだが、人形が巨大化し銃弾を防いだ。
「なっどういうことだ。なぜだこれはFPSだぞ。銃が最強じゃないのかよ。」
相手は明らかに動揺していた。
「ミクロちゃん、さっきのやつってどうやったの?」
「わかんないけど、助けてと願ったらいきなりお人形がバーンって。」
という事は、思いの強さに比例して武器はそれに答えてくれるという事か…
「ヒバナさん。」
「分かってるって」
俺の前にヒバナさんは立ち、洗濯ばさみを取り出し相手に投げた。
「思いの強さねえ、じゃあ私はアイツを捕らえていじってあげたいなあ。」
洗濯ばさみは2個3個、さらに数十個に分裂した。
相手はハンドガンの引き金に手をかけようとしたが、その前に洗濯ばさみが彼に突き刺さった。
衣服にまとわりつき、木まで飛ばし、貼り付けのような状態となった。
これで相手はまともに動くことができない。
「さあ、いろいろ聞きましょう。」
ヒバナさんが相手の下によって行くために歩き出した瞬間、遠くから銃弾が飛んできた。
「まさか、こいつ一人じゃないんじゃ。とにかく敵が見えない以上うかつに動くと危険だ。」
「でもどうすんだよ。このままじゃアリサが死んじゃうぞ。」
ハンドガンを持っているようなチームだ。
もしかするとさらに強い武器を持っているプレイヤ―がいるかもしれない。
俺の武器は何に使えるのか、願うんだ。
仲間を助けたい。
「剣よ俺に戦う力を!」
その瞬間、剣から煙のようなものが湧き出てきた。
もしかして、これ煙幕なの?
戦う武器だと思っていたので、サポート武器で驚いたがこれはチャンスだ。
「行きましょう!」
俺は瀕死状態のアリサを担ぎ、他の2人に俺の服を持ちついてくるようにジェスチャーした。
「ハアハア」
「何とか逃げ切れたわね。でもアリサちゃん大丈夫なのかしら。」
「こんなところで死ぬのかよ。」
横に寝かせた、アリサの表情は険しかった。
薬草などを持っておらず、俺たちにできることはただ見守ることだけであった。
そして、アリサの心臓は動きを止めた。
何もできなかった。このゲームでできたはじめての友達だったのに、悲しみが一気にこみ上げてきた。
今までゲームをしてこれほどまでに感情的になったことはあっただろうか。
アリサの身体は徐々に光の粒となって消えていった。
他の2人も俺と同じような悲し気な表情を浮かべていた。
彼女の光を目で追い続けた。
「待って、何か落ちてる。これって名刺?」
落ちているものを確認してみたところ、アリサの顔写真と職業が書かれていた。
「打ちの名手」
何かさっぱり理解することができなかった。
「そういえば、この手のゲームって仲間を生き返らせることができるんじゃなかったっけ?リスボーンエリア多分それがこの世界のどこかにあるはず。」
「確かにこれはゲーム。そうだね、きっとアリサを生き返らせる方法はあるはず。とにかく今は前へと進もう。」
ヒバナさんもミクロちゃんもうなづいた。
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