ハイセルク帝国地図 情勢2
赤色:敵性国家及び交戦地域
黄色:ハイセルク帝国軍支配地域
紫色:魔領
水色:海及び水域
茶色:中立国及びマイヤード
肌色:ガルムド群島諸国
青色:メイリス共和国
緑色:アレイナード森林同盟
ハイセルク帝国は、カロロライア魔法銀鉱から齎される資金を基に再軍備を進め、失陥した領地の奪還を目指す。敗走時に放棄された物資や施設等を再利用。旧南部方面軍、旧東部方面軍の合流を果たしたハイセルク帝国軍は帝都の奪取に成功する。炎帝龍の残した爪痕は凄まじく、山も谷も焼き崩し、侵攻ルートそのものが新たな道と化す。
ハイセルク帝国軍は、これらの交通路を炎帝龍回廊と命名、マイヤード方面に繋がる交易路として利用を図る。ハイセルク旧西部方面軍の残党を取り込んでいたマイヤード公国は、繋がりを深めるハイセルクに対して態度を軟化させ、強まるクレイスト王国の圧力に対抗するために、ハイセルク帝国との同盟を結ぶ。
一方のリベリトア商業連邦及びクレイスト王国は、大暴走により国として崩壊したフェリウス、ハイセルクの領土を自国へと組み込む。地域によっては商業、農業基盤ごと接収され、二ヵ国の避難民を人的資産として利用していた。
ハイセルク及びマイヤードの完全な取り込みを狙う両国は、軍事的、経済的に依存させ、消耗の多い武力制圧を避けて自国の支配圏の取り込みを狙う。それらの目論見もハイセルクとマイヤード同盟の情報を受け、瓦解したことを悟る。これを受けリベリトアとクレイストは、積極的な武力侵攻の構想を開始した。
形式上は蜜月の関係を演じるリベリトア商業連邦とクレイスト王国であるが、北部諸国の覇権を競合い、互いに牽制を交えながら更なる領土の拡大を画策する。一年半の仮初の平和は、闘争の準備期間へと成り果てようとしていた。




