まぶかに帽子をかぶるのか
まぶかに帽子をかぶるように
浅いいきを吐かないように
生きながら作業のごとく
死ぬまで作業のごとく
自分では終わらせない
まだかまだかとのたうつ夜に
思うこと
何者にも負けたくないのに
いつでも挫けてる自分に
嫌気しかなくて
でも自分かわいさに
他人を切り捨てるしかできない
親兄弟も鎖でしかなくて
理不尽な親切を拒絶できなくて
ひとり永らえ生きてきて
まっすぐに目を向けるひとに会う
ただ生きよという
その目はあまりにも澄み渡り
望んだら手に入るという
そんなひとに
お前はまだ
まぶかに帽子をかぶるのか