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第10魔法少女、リコ

 ここは魔法高校剣道東京大会が行われている日本武道館。

「夜虎、勝ってしまえば良かったのに。」

「いえいえ、ちゃんとマリコ様の出番を取っておきましたよ。」

「私は次の次の企画検討会で、2020に向けたタイムリーなテーマ、魔法オリンピック編で主演の依頼もあるし、もしかしたら短編で書かれたラブコメの「ラブ米」からの魔法お米作り編でもオファーがあるから、私の出番なんて気にしなくて良かったのに。」

「さすがマリコ様。人気女優ですね。」

「それよりも70話10万字完結とした場合、この作品は大丈夫なの?」

「なんという気遣い。さすがマリコ様だ。」

 69話で女子団体の決勝戦。70話で谷子の女子個人と、男子の団体・個人を書いてしまおう。

「私の話は前にしたから置いといてと。どうして妹のキコは、ドキ子なんかと付き合っているの? まさか!? 脅されている!?」

 リコは妹思いの素敵なお姉さんだった。

「ということで、キコちゃんに来てもらいました。」

「いつも姉がお世話になってます。」

「なんて礼儀正しいんでしょう。さすがマリコ様の妹さまだ。」

 キコは普通の中学生の女の子である。

「お姉ちゃんより、ドキ子さんの方が優しい。他人に親切よ。」

「洗脳されている!? キコはドキ子に毒されている!?」

 キコのドキ子に対する忠誠心にリコは錯乱する。

「天下のマリコ様もかわいい妹のことになると弱いんだから。キコちゃん、どうしてドキ子が好きなの?」

 夜虎は分からないので、素直にキコに聞いてみた。

「ドキ子さんは、潰れかけたコロッケ屋さんを助けてくれたの。その時からキコはドキ子さんに惚れたのです。だってドキ子さんは可愛いんだもの。」

「キコ! 目を覚ませ! おまえはドキ子の見た目の可愛さに騙されているんだ!」

「そんなことはない! ドキ子さんは良い人だ!」

 間姉妹がにらみ合いのケンカをする。

「こうやっているとマリコ様の普通の人間ですね。」

「私は元々、普通の人間だ。少し、他人よりも魔法が強力過ぎるというだけだ。」

 リコのできる魔法は何でも使えるが故の悩みである。

「キコもできるもん。できる魔法。」

「キコはまだ魔法をコントロールしきれていないだろう。危ないからやめなさい。」

「嫌だ! ドキ子さんのことを悪く言って、誰とでも仲良くしないから、冷たいお姉ちゃんは魔王だなんて陰口を言われるんだ!」

「いや、陰口じゃなくて、マリコ様は本当に魔王ですから。」

「え? それも嫌だ。自分のお姉ちゃんが魔王だなんて。」

 キコキコ思春期の悩みである。

「魔王マリコ様は、前の魔王のおじいちゃんが寝たきりで、できる魔法で介護をして、死ぬ前に魔王の職を相続しただけだよ。それに魔界も、マリコ様と愉快な仲間たちで、簡単に統一したしね。」

「お姉ちゃんに友達がいるの?」

「いるよ。私だってマリコ様の友達だし、あ、マリコ様の友達は男友達が多いから、魔法少年編が進まないと出てこれないね。それともスキル魔法を女キャラクターに移植すれば、直ぐに魔法少女20人は超えるんじゃないかな。」

 夜虎は奥の手を思いついた。しかし、それをすると魔法少年編を潰してしまう。

「ダメ。そんなことをしたら、仲間がいなくなっちゃうでしょ。陽が当たるのは、ほんの一握り。野球ならピッチャーだけ。バンドならヴォーカルだけ。アイドルの魔法少女48もメインの渋井姉妹だけ。他のメンバーは「どんな酷いことをされても、それでもアイドルでいたい。」という強い思いがなければ、続けるのは無理ね。」

「リコお姉ちゃんは、そういう冷静な分析が冷たい人と思われるんだよ。キコも苦手。」

「あっそ。話も進めて、キャラクターも作って行くって大変なお仕事なのよ。」

「別にリコお姉ちゃんが作っている訳じゃないもん。」

 キコは難しい年頃である。

 つづく。

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