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良、夜空のお星さま5

 ここは渋谷のテレビ局NHKKのスタジオ。

「良い子のみんな! ほんのおねえさんの時間だよ! ズエーイ!」

 3大おねえさんの一つ、ほんのおねえさんの収録が始まった。

「今日もおねえさんに本を読んで欲しいかな? うんうん。分かった。ほんのおねえさんが良い子のみんなに本を読んであげるね!」

 良い子のみんなとは、純粋な子供たちだけじゃなく、大人も子供も女子高生も、おじいちゃんとおばあちゃんも、本が大好きであれば、みんな良い子なのだ。

「今日も大ヒットの夜空のお星さまを読みます! イエーイ!」

 夜空のお星さまは重版出来を繰り返し、書店の店頭や、ネット通販も在庫が無く、現在、販売しているのは、ほんのおねえさんの公式ホームページだけという大人気の絵本である。

「でも、その前に、今日はお便り読みます。世界で内戦をしている国の良い子のみんなからです。初めましてほんのおねえさん。初めまして。内戦している国でほんのおねえさんが放送されたら、戦争が終わりました。ほんのおねえさん、ありがとうございました。ほんのおねえさんは我が国の救世主です。私も将来は、ほんのおねえさんになりたいです。」

 本は世界を救う。本の知識は人を豊かにする。本の物語は、人々の心を和やかにしてくれる。

「良い子のみんな! ありがとう! 夜空のお星さまは世界で読まれている、素敵な本だぞ!」

 ほんのおねえさんは神。夜空のお星さまは聖書。本好きの信者を世界中に増やしていくのであった。

「それでは、どうぞ。」

 スタジオの照明が暗くなる。スポットライトだけがほんのおねえさんを照らし、視聴者は本の世界に引き込まれていく。ほんのおねえさんが朗読を始める。

「女の子が歩いている。

「個性のあるキャラクターになりたい。」

 女の子はきれいでも、ブサイクでもなく、服装も普通である。

 女の子は、どこにでもいるような、普通の女の子でした。

「おはよう。」

 女の子は座りながらミルクの入った小さなお皿を差し出す。

「ワン~♪ ニャア~♪」

 子犬と子猫は喜んで女の子に飛びついてくる。

「くすぐったいよ~♪」

 少し痩せている子犬と子猫は女の子のほっぺたを舌でなめている。

「さぁ、お飲み~♪」

 子犬と子猫は女の子の持ってきてくれたミルクを尻尾をフリフリしながら飲んでいる。

 女の子は楽しそうにその様子を見ている。

「一緒に暮らしてあげたいんだけど、私には、その権限はないの・・・。」

 子犬と子猫は捨て犬と捨て猫だった。

「あ! もう時間、行かなくっちゃ。またね、ケーリー、バーキン。」

「ワン~♪ ニャア~♪」

 そう言うと、女の子は去って行った。子犬のケーリーと子猫のバーキンに見送られながら。

 女の子は自分の家から目的地に行く途中に捨てられていた、子犬と子猫に毎日、ミルクを上げていた。女の子は自分に懐いてくれる2匹だけが心の支えだった。

 女の子は目的地に着いた。街のオシャレな店の前、それが女の子の立ち位置である。女の子は、「通行人の女の子B」だったのです。星に願いを。

「しんどい・・・。」

 通行人の女の子Bは自分の立ち位置に朝から立ちっぱなしでした。女の子の足は

パンパンにむくんでいました。

「暑い・・・。」

 太陽は女の子をジリジリと照らし続けます。

「お腹すいた・・・。」

 女の子は休憩もなく、ご飯を食べることもできずに。朝が来たら、自分の決められた立ち位置に行き、夜が来るまで立ち位置から動くことはできません。

 これが通行人の女の子Bの生活でした。」

 ほんのおねえさんの朗読が終わり、スタジオの照明がついた。

「がんばれ! 通行人の女の子B! 普通に生活している人々なら、応援したくなる気持ちがわかってくれるよね! それでは最後に、せ~の、本が大好き! 読書! 最高!」

 本は世界中の何も無い普通の女の子の優しい友達です。


つづく。

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