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明るい降誕祭

作者: 長野睦月

 街が白く染まるか染まらないかといった季節。年の境目とも言えるこの頃に、街に響くあのカントリー的な音楽と鈴の音はなんなのか。毎年そんなことを考える。

 メリークリスマスのメリーは明るいという意味らしい。なぜ、明るいなのか。めでたいにでもすればいいものを。今年はこの疑問で奔走しそうだ。

 そもそもクリスマスはこの国の行事なんかじゃないはずだ。なのになぜ国民性にも会わない一人の誕生日を祝うのか。でも有効活用できるものならば是非利用したいと思う。

 この国の人々は毎年その日を変な祝い方をする。ご飯を食べたり、プレゼントを送ったり、歌でも歌う。忘年会か何かと勘違いしてないだろうか。神の誕生が起源なのになと。

 最近ではクリスマスはカップルでなければ成立しないものらしい。それだけで蔑まれ、人じゃないかのようないわれをするとも。別に一年の苦を忘れて神様と一緒に来年を祈れられればいいのに。

 なんだかんだで、この行事は国民性とマッチしている気もする。一年を締めくくり忘れるためにご馳走を食べて、物を送りあい、神様に祈ったりする。。

 でも、その夜に神様を関連付けた記憶なんて一回もない。ただ、ご馳走を食べてプレゼントをもらってサンタの来訪を頭の隅に置くだけだ。もはや神なんてどうでもよくなってきた。

 カップルがどうとか言われると、とても萎えるが、かといってこの行事がないと多分この季節は静寂と化すと思う。この行事があるから最後までやり切れる。

 言葉の意味のまま体験してことはないが、やっぱりこの行事のことが好きかもしれない。なんだかんだで豪華絢爛で栄華のきわみを尽くしたこの日のことが。

 今日は一二月二五日。クリスマスイブ。

 目の前には例年のように色とりどりのご飯とかずくない知人がいる。

 窓から見える漆黒にはシュガーパウダーのような粉の雪が舞っていた。

Merry(明るい) Christmas(降誕祭)!



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