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アンブラインドワールド  作者: だかずお
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〜危険な惑星〜



俺と神井は宇宙船の中、ひたすら瞑想にふけっていた。

まぁ、俺に関しては迷走かも知れないが…


「神井、チャクラの塊は身体の中に何個くらい感じる」


「七」


「タケルは?」


「なんっすかそれ?何も感じなかったっす」


「こりゃ時間がかかるな」光堂は帽子を目深にかぶった。


「チャクラは頭から胴体にかけて縦に繋がる車輪の様なエネルギーポイント、ここにあるポイントを活性化させる事により、お前達のサイキック能力が開かれる事になる、お前達の特性を知るにはまずはここからだ、能力は無限、どれくらいの種類、どんなものがあるのか、全ては把握しきれていない」


「ひょえ〜なんだかこんがらがってきた」


「タケル、頭で考えるな、感じるんだ、まずは今この瞬間に意識を据えろ」


「神井、お前はチャクラが7つと言ったな、まだそれは自身の肉体にある中の制限された数しか把握出来てない、チャクラは宇宙にまで繋がっているんだ。だが今はそれで良い、その7つをまずは意識して増大させ、開いてみせろ」


「タケル、今のお前は瞑想は向いてない様だ、他のやり方でいく、俺が実践で死の危険まで追い込むから、そこからチャクラを感じてみろ、出来なきゃ死ぬぞ」


「ひええ〜〜〜」

こうして宇宙船の中での、光堂さんのスパルタ修行は続いた。


「しかし光堂、お前の言っていたこれから向かう星と言うのは」道来が光堂を見る。


「ええ、宇宙の無法者が集まる危険地帯、バイザラ」


「何故そこを選んだ?」


「そうですね、少し神井について調べたい事があるんでね」


光堂は心の中思う、北條さんは神井についてどこまで知っているんだ。

地球で育った人間が、ここまで深く、力強い、闇の波動を持つ原因をどこまで掴んでいるんだ?

神井、こいつの持つ闇の波動は通常、人間の憎悪や怒りで放たれるそれを遥かに凌駕している。

そして地球で育っているのにも関わらず、この年であれ程の能力…

一体どうやって身につけた?

まさかとは思うが、心に残る一つの思い当たる懸念、的中してなきゃ良いが……


「光堂、私にも少し手伝わせてくれ、神井の事を調べる為に行くのだろ」


「ええ、それと行く目的はもう一つあるんですが。道来さんあなたには隠しても無駄な様だ、前に言った最悪のケース」


「神井の持つ闇の波動の特徴に少し心当たりがあるんでね」


ヒュウオオオオオオオオオオオ〜〜ッ


俺と神井は地球時間で言うところの一週間くらいだろうか、宇宙船でチャクラをコントロールする修行を続けていた。


本当は宇宙船のワープでバイザラまで一瞬で行ける様なのだが、光堂さん的には俺達を鍛えたい意図があったんだと思う。

太一さんの操縦する宇宙船で時間をかけ、向かっていた。

修行中、俺は何度も死にかけたが、おかげで極限の緊張感と実践の中、チャクラの把握に成功、そこからは瞑想を続け、ひたすらチャクラを意識した。


そんな二人を見たジョーが近寄ってくる

「おっ、二人共チャクラ開花のおかげでオーラの色が前より、よく出てきたな」

ジョーは神井を見た瞬間、身体中に戦慄が走った。

なんなんだっ、この底の見えない真っ黒な禍々しく深い闇は。

ジョーは意識するとその暗闇に飲み込まれそうになり思わず叫んでしまう

「うわあああっ」


「大丈夫ウキかジョー」


「あっ、ああ」

ペレーは感知タイプじゃないからまだ分からないみたいだな、この闇の凄まじさが。

だが、この力が覚醒していったら隣にいるだけで精神が崩壊しかねなくなるぞ、それほどやばい波動だ。

本当にただの人間なのか?

もちろん光堂さんは、この男の持つ潜在能力に気づいてるはず、だけど正気なのか?

これ以上修行を続けるなんて?

このままじゃ…

短期間でのこの成長、間違いなく神井は天才的な才を持つ者だ、すぐに大化けする、だけど、この波動と、この男の性格は危険、本気で光堂さんを殺しかねない。

それにしても、神井とは一体何者なんだ?

普通の地球の人間が、こんな闇の素質をこの年齢で持てるものではない。

ジョーは息を飲んだ。


その頃、タケルと光堂は実践の修行をしていた。


「どうだ、タケル、身体の中にあるチャクラの位置を前より掴めてきただろ」


「そうっすね、今はどこが活性化してるかまで分かります」


ニヤリ「そうか」


バッ タケルの拳を躱す光堂


「タケル、お前は神井をどう思う?」


「どう思う?そりゃ大嫌いっすよ、だけど認めたくないけど、少し尊敬してる部分もある」


「お前は正直だな」光堂の表情が一変する


「もしこの先、お前の手で神井を殺さなきゃいけない時が来たらお前はどうする?」


「何言ってんすか光堂さん」


光堂の表情が相変わらず真剣なのを見てタケルは答えた。


「確かにあいつの性格や素質は危険かも知れないっす、でも…認めたくないけど、あいつは共に修行したダチです。俺は必ず助けます」

その言葉を聞いた時、光堂の胸は救われたような、光に包まれた様な、何処かホッとした感覚になる。


「そうか」


「それに光堂さん、あいつそこまで悪い奴でもない気がします、俺は信じてます」


「そうだな」


その二人の会話を気づかれぬ所で立ち、聞いていた道来は、うっすらと微笑んでいた。


「みんな〜、もうすぐバイザラに着きますよ」太一の声が船内に響き渡る。


一同は同じ部屋に集まり出す。


「タケル、神井、バイザラは宇宙の無法地帯の一つ、心して滞在するんだ」


「あと私から一つ任務を二人にお願いしよう」道来が一枚の紙を見せる


「この少女をこの星で見つけて欲しい」


それを見たペレーが笑う。

紙を持ち歩き、尋ね人を探す、いまだに古いやり方に固執する道来隊長は面白いウキ


その反応を見た太一が、ペレーに耳うちする

「昔の習慣だよ、お尋ね者をあんな様に紙見ながら前世で探してたから」太一が笑った。


「道来さん、なんですかこの娘は、まだ10歳くらいの子供じゃないっすか」タケルが言う。


「この娘はスカルを創った一人、この星にスカルを持ち滞在してるかも知れないと先程、光堂と私のもとに情報が入った」


「スカルを」


これは必然?偶然向かおうとした惑星にスカルの創造者の一人が。

宇宙船はバイザラに到着する。


「行くぞ、良いな、ここでは絶対に誰も信じるな」


船内から皆が降りた後、光堂の肩を叩いたのはジョーだった。


「どうした?」


「光堂さん、神井の事で言っておきたい事が」


「なんだ」


「俺は感知タイプなので数々の闇の波動を連合の依頼で捜査してきました」


光堂は立ち止まる「神井の持つ闇の波動、誰か似た特徴の波動を持つ者が分かったのか?」


「いや、断言までは、だけど一つ言えることは」


「いやジョー、ありがとう。忠告は聞く気はない、それと神井の事で俺には少し心当たりがあるんだ、この星で少し調べたい事があってな」


「そうですか、それなら俺も光堂さんを信じます、でも、もし、あなたが神井に殺される様な事があったなら、俺は神井を許さない」


「ジョー、俺の感が当たってたら、お前の命に関わる問題にも発展する、この件には、これ以上関わるな」

光堂は歩き出す。


「さて、ここではチームに別れ行動する事になる」


「まずは道来さんと神井」


「ジョーとペレーは船内で自分達の任務を片付けたいとのこと」


「何かあったら船内に居るから連絡してくれウキ」


「そしてタケルと太一さん、自分は一人任務を遂行しようと思う、今回の目的はスカルの創造者のカレ・バルベインを見つけ出し、スカル収集の協力を得る事、だが一つ厄介な事にバルベインは連合からの招集を受けた途端逃げる様にこの星に潜伏を始めた、多分一筋縄ではいかない状況ではあると思う」


「では、みんな気を付けて任務を任せる」


「おうっ」


それぞれは別れて、辺りの散策を始める。


「しっかし太一さん、なんすかこのボロボロの廃墟の様な星は?」


「そうだなぁ、宇宙にも犯罪者と呼ばれる連中が居てな、そういう連中がこの星にどうにも集まってくるんだ、類は友を呼ぶじゃないけどな、似た者同士が波長的にも集まる様になるのかもな」


タケルは目の前を見る、なんと小さなグレイタイプの宇宙人が倒れているではないか。


「太一さん大変っすっ、あいつ倒れてますよ」すぐさま走りグレイに向かうタケル


「大丈夫っすか」


「馬鹿タケルよせ」

ニヤリ、グレイはすぐさま起き出し、タケルのポケットの財布を引ったくっては逃げていく。


「あの野郎、だましたのか」


「なっ、タケル言っただろ、誰も信じるなって」


「あーくっそお〜腹立つぜ〜、でもお金欲しがってたって、なんか笑えるな、どうせ地球のお金なんて使えないだろ」


「なんでも良いんだよ、騙して盗むと言う行為に満足してるのさ」


その様子を背後で見ていた住人達はニタニタ笑っている

「ありゃいい鴨だぜ」


「馬鹿野郎、あいつらには関わらない方がいい」


「なんでだよ」


「宇宙船を見た、あれは連合の船、それに隊長クラスが乗ってきてるみたいだ」


「連合?まじか?隊長クラスだと?なんだって」次々に隠れ始める住人達「ちきしょう、俺たちを捕らえに来たのか?」


「それとも他に何か事件か?」


とある酒場の中


クスクス笑う少女が居た、来たかぁ連合め、面倒くせぇな、この霊力、隊長クラスか。全く隠すどころか自分がここに居ると霊力をアピールしてやがる

「おいっ酒持ってこい」


バタン 酒場の扉が開く


「バルベイン、お前だな」


「あ〜バレてたの、まっ当然私も霊力おっぴろげだし〜」


「私は道来、連合からお前にクリスタルスカルを預かる様にやってきた、話をしよう」


「スカルならもう売っちゃった、この酒に変わっちまったよ」

その瞬間酒場に居る連中が殺気立つ。


「連合のメンバーか、よくこの星にやって来たものだ」


道来の背後に立つ神井の腕にも殺気が走る。

それを手を伸ばし止める道来。


「あれ、消えた」酒場の者達は突如目の前の道来を見失い叫び出す、そして驚く。

道来は既に自分達の背後、バルベインの目の前に立っていたからだ。


「ひいいいっ、この力、間違いねぇ隊長クラスだ、逃げろ」


「あ〜あボディガードで雇ったのに隊長クラス相手じゃ意味ないね」


「どうして力になってくれないバルベイン、闇の主を封じたくないのか?」


「封じたいさ、だけど私は連合も嫌いなんだよ」自身の茶色い三つ編みの髪を触るバルベイン


「信じてないからね、連合の連中も」


「そうか」道来はそう言い、外に向かい歩き出す。


「なんだよ、力ずくで奪わないのかよ、私がスカルを持ってるの気付いてるんだろ」


「奪う?何故私がそんな事をしなければいけないのだ」


「おいっちょっと待てよ、連合はスカルを集めて闇の主を本当に消せると思ってんのかよ」


「分からない、しかし今は他に手が無いのが現状、直にこの次元の宇宙全体は闇の主の波動により全次元から隔離される、そうしたらもう永遠に、闇の主の影響の及ぶ、次元間の転生しか出来なくなる」


「笑かすなお前、ここまでになる前なら、お前程の波動を扱える者なら逃げられた筈だ、何故地獄と化すこの次元から逃げなかった、これからこの宇宙の未来は、地獄すら可愛い真の絶望の宇宙」


「その質問そっくりそのまま返そう、そう言う自分は何故そうしない?私の理由もさほどお前と変わらない気がするが」


バルベインは道来の背中を見つめていた。


「スカルはバルベイン、お前に任せる。時が来て、もし連合に力を貸したくなったら自分の判断で決めれば良い」


「それと、お前は少し連合を勘違いしている、中には力でなんとかするグループも連合にはいるかも知れない、だが多くの者達は力ずくでなどしない」


「連合の連中も、ほとほとイカれてるな、お前も、他の連中も、この次元を見捨てられず、ここから逃げなかったのか?」


「それぞれの理由があるだろう、一つ言えるのは、今ここに残ってる連中は、もう残る覚悟を決め残った者達だ」


道来は再び歩き出す。


目の前を横切る道来に神井が

「随分楽な任務だな、力ずくで奪えば良いんだよ、全てな」

道来はそのまま歩いて進んで行った。


その頃光堂は。

バイザラ一危険な場所に居た。

そこはバイザラ住人すらも絶対に近寄らない場所、入り口には宇宙人の死体が無造作にゴロゴロと転がっていた。

光堂はどんどん奥に進んで行く。




〜 アンブラインドワールド 〜



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