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アンブラインドワールド  作者: だかずお
23/84

〜 別れ道 〜



タケルの瞳に映った光景それは……


目の前でジョーが神井に殺されてる?


嘘だ、ジョーが死ぬ訳ねぇ、なにより神井がそんな事する訳ねぇ。


「正直うっとおしかったんだよこいつ、他の奴等は見失ったがこの機会に皆殺しにしてやる、それに俺はタケルの事も大嫌いだ。素直に俺に殺されろ」


「てめぇ、正気かよ?これは幻想でお前は偽物なんだろ?」


「残念、リアルだよ。ジョーはたった今俺に殺され死んだ」

嘘だ・・・・・・

ジョーが死んだ?ふざけんな、よりによって仲間に、神井に殺されただって?


「てめぇ、神井、頭イカれたのか?」タケルが全身に霊気を纏う。


「いや、本心だ。そろそろここらでタケル、お前の事も殺そうと思ってる、お前は仲間である俺の事を傷つけられはしないだろう」


「大人しく俺に殺されな」


ズガアアアアアアンンッ

「なにっ?」

タケルは神井の顔面をぶん殴った。


「お前偽物だろ」


「どうして俺が偽物と?」


「わりぃな偽神井、神井は俺の事、タケルなんて呼んだこと一度もねえよ」


「それに仲間を殺す様な奴を俺がぶん殴らないと思ったのか?」

霧が晴れると、そこにはみんなが立っていた。


「タケル無事ウキか?」


「ペレー、みんなも」


「タケルのその顔(涙が出てる)、一体どんな幻覚に襲われたんだか?まぁ無事で良かった」パープルが笑う。


ふぅ〜幻覚で良かった。


「神井以外、無事にみんな幻覚の試練突破だな、大したもんだ」微笑むパープル「さあ先を急ぐぞ」


タケルはパープルを持ち上げていた。


「正気かよパープル」


「何を興奮してるんだタケル、あいつなら見捨てて良いだろ?」


「俺の友達のパープルは、例え神井にだって、そんな事言う奴じゃねえよ」タケルが叫ぶと、再び霧が晴れる。

そこに立つのは仲間の姿。


タケルは三度叫んだ「神井てめぇ偽物だな?」


「ふざけんな糞め」


「パープル、ペレーが居ねぇぞ」


「後ろに居るだろ」


「居なきゃどうする?」


「探すしかねぇだろ」


「良かった本物だぁ〜」タケルはようやく安心して、地面に座り込んだ。


「良かった、どうやら無事みんな抜けられた様だな」


「よしっ、進むぞっ」


進んだ先、一同の前に姿を現す、3つの扉


「パープル、正解の扉はどれだ?」


「3つの扉全て幻覚、どれでも無い。みんな急いで指示どおりに進め」


「確かに急いだ方が良さそうだな」ジョーが走り出す。


「どうしてだ?」


「タケルはまだ背後に迫る敵の霊力を感知出来てないか、かなり強い奴が俺たちのすぐ後ろに来ている」


「何だって」


「みんな走れ!!」


パープルの指示どおりに洞窟の中を進むと、眼下にはマグマの海が広がっていた。


「最後は俺だ」ブラックがみんなの前に飛び出る


「と言っても案内する程のこたぁねぇ、目の前にある二つのトロッコどちらかに乗るだけだ」


「でどっちなんだブラック?」


「小人達は全員右側に乗り込んだ」


「そっちか」


「いや、お前たちは左側に乗れ」


「何?」


「なんだどっちが正解とかじゃないのか?」


「そう言う事だ」


「二手に別れて敵を混乱させるって事なんだな。んで、このトロッコに乗ればスカルに辿り着くのか?」


「ああ、辿り着く場所にスカルがある」


「そうか、じゃまたすぐに会おう」

タケル、神井、ペレー、ジョーは左側のトロッコに乗り込む。


「さあ進め、このトロッコは百キロは出るぞ、お前たち、振り落とされるんじゃねえぞ下はマグマの海、落ちたら即死だ」


その時だった「見つけたぞ、小人共」背後に居たのはコウモリの怪物スターク。


「トロッコを出せ!!」二つのトロッコはマグマの上を走る線路に飛び出した。


バッ

スタークは迷わず小人達が乗るトロッコを追い始める。


「貴様らがこの遺跡の道案内人の小人どもだな」


その光景を見てタケルは焦る、あいつら敵を引きつける為にわざと小人だけで乗り込んだんだな。

くそっ、死ぬんじゃねえぞ。


物凄い速度でマグマの上を走るトロッコ

「ウキ〜〜〜このトロッコ速いウキ〜〜」


「ちっ、こりゃ自分達の心配もしなきゃまずいぜ」ジョーはすぐ目の前に迫る大きな左カーブに目をやる。

下には煮えたぎるマグマの海が、音を立てて流れ動いている


「みんな体重をこちら側に集めろ、じゃなきゃカーブで落っこちるぞ」


「ひいいい〜〜っウキ〜」


カーブが迫ってくる。


「今だ〜〜、一斉に体重を寄せろ〜〜」


ガガガガガガガガガガガガガガガガーーーンッ

半分の車輪を浮かせ傾きながらトロッコは曲がりきる。


「なんとか助かった、小人達は?」


「あっ」タケルは思わず声をあげてしまう。

なんと、小人達のトロッコに、空を飛べるスタークが追いついていた。


「まずいっ」


「ちっ、貴様自分達の方に集中しやがれ」神井が叫ぶ。


「確かに今は神井の言う通りだ、タケル前を見ろ」


「え?」

なんと目の前には線路がなかった。


「なんだと〜〜〜」「死にたく無いウキ〜〜〜」


「うわあああああああ〜〜〜っ」


下に落下して行くトロッコ、マグマの海がどんどん目の前に近づいてくる。

ちっ流石に霊気を纏っても今の俺の実力じゃ数秒も防げない、駄目だ死ぬ。

みんなを守れない。


「死にたくないウキ〜〜〜〜」


ガコオオンッ

「え?」

なんと落下した真下、マグマの直前に線路がありトロッコは再び走り続ける。


「焦った、熱気で線路が見えなかった」


「なんて設計、こりゃ、心臓に悪いぜ」


「トロッコ内に顔を隠せ」


ジョーのその言葉で前方を見ると、目の前に大きな岩が。


バッ

皆一斉にトロッコ内に顔を引っ込める

トロッコは、大きな岩二センチ下をすれすれで走り抜ける。


「ふぅ〜しゃがんでなきゃ、今頃首が吹っ飛んでたぜ」


「みっ、みんな、次は何ウキ〜〜〜、あれ見るウキよ〜〜」


なんとトロッコの線路が90度垂直上空に伸びていた。


「今度は何だってんだよ」

ガガガガガガガガッ

トロッコはゆっくりと上空に登って行く。


「これまさかジェットコースターみたいにこの先くだるとかそんなオチは無いよな」


「いやタケル、くだるならまだましだったぞ」前方を指差すジョー


「なにっ!まっ、まじかよ、てっぺんから先の線路がねぇ」


「絶対に嫌ウキ〜〜〜〜〜」


「こりゃいくら隊長命令でも来なきゃよかったぜ」


「ちっ」舌打ちする神井


「このまま放り出されて下に線路が無いなんて落ち無いだろうな?さっきみたいにあるんだよな」ジョーは叫ぶ


「ペレーお前目良いだろ、真下見えるか」


「ジョー馬鹿言うなウキ〜死んでもこの状況で真下なんか見たくないウキ〜」

くそっ、こりゃかなり高い所まで登ってきた。

下が遠いっ、こりゃまるで死へのカウントダウンだぜ。

すると遺跡内の壁の天井が見えてきた。


「こりゃ、この遺跡で一番高い所じゃねーか」叫ぶタケル


「みんな、見るウキ〜〜」

ペレーの指差す方を見ると、大きな骸骨の顔が洞窟の天井に石で作られていた。

そしてなんと、その骸骨の顔が動き、喋りだす


「良くぞここまで辿り着いた勇敢な者達よ、クリスタルスカルはもうすぐそこだ、だが最後の試練として、ここから落下してもらう、運のない者もまたスカルを手にする資格はない、幸運を祈る」


「おいおいマジかよ」


「みんなもうすぐ天井だ、こりゃまじで下に落っこちるぞ」

どうする?下に線路が無かったら。

タケルはトロッコから身を乗り出し、恐る恐る眼下を眺めた。


「線路が真下にない」


次の瞬間トロッコは線路から放り出され、垂直に落ち始める。


「うわあああああああ〜〜」「ウキ〜〜〜〜〜〜」

タケルは落ちながらも、目を開き辺りを見ていた。


ハッ

何かに気付く


「神井、全力で霊気をマグマの海に放て」


「どうやら貴様も気付いたらしいな、あの右に見える線路だ、全力で貴様も放て」


「分かってらぁ」


ジョーは気付いた、まさかこの二人、霊気をマグマの海に放ち、その衝撃で右に見えるあの線路まで、このトロッコを飛ばすつもりか?

無茶だ、あの距離までトロッコを届かせるのは。


「うおおおおおおおおおおっーーーー」


ズガアアアアアアンンッーーーー


「すっ、凄いウキ〜〜〜トロッコがマグマに落ちず飛んでるウキーー」


ヴオオオ〜〜〜ンッ


目の前に線路が見えて来た「頼むっ、届いてくれ」


もう少しっ、残り五メートル程の所、トロッコは落ちて行く。

マグマの海が再び目の前にひろがって行く。


「くそっ、駄目か」ジョーが拳を強く握りしめる。


「まだまだーーーーーっ」


タケルと神井は諦めていなかった、再び霊気をマグマに放つ。


「うおおおおおおおおおおっーーーー届けっ」


ガコオオンッ、トロッコは再び勢いづき線路に乗っかった。


「やったーーー」「やったウキ〜〜〜〜」


「やったな神井」「ふんっ」


喜びもつかの間、あまりの出来事に気付かなかった。

タケル達のトロッコが線路に乗った瞬間、すぐ横の線路に、もう一つのトロッコが見えた。


それは小人達の乗るトロッコ。

そのトロッコに、コウモリの怪物が乗り込んでいるのが見えた。


「小人達〜〜〜」叫ぶタケル達


「心配すんな、こっちは大丈夫だ」

ガコオオンッ 次の瞬間、円を描く様に敷かれるレールにより、2つの互いのトロッコは左右に徐々に離れていく

まるで互いの運命がどんどん離れて行くかの様に。


「本当に大丈夫なのかよーー」小人必達に向かって、タケルは必死に大きな声を出す。


向こうの声は聞こえなかったが、小さな小さな小人のピースサインと笑顔をトロッコ内から顔を出し、こちらに伝えてくれたのが見えた。

それは大丈夫、安心しろと言うサインを、最後の力を振り絞り、小人達が見せてくれたものだった。


「コウモリ野郎、こっち来やがれ〜〜」叫ぶタケル

二つのトロッコは右と左にどんどん離れて行く。


その時だった「俺たちはよぉ、お前たちとダチになれて嬉しかったぜ!!スカルを任せたぜ、ありがとよ」

小人達の声が聞こえた。


「馬鹿野郎、今そんな事どうでもいいだろうが」

次の瞬間、訳が分からなくなった。

頭が真っ白になった。

心臓が動いてるのか、止まってるかも良く分からず

目にしてる光景が現実なのか、夢なのかも分からなくなる


え・・・・・・・


ゴオオオオオオオオオオオオーーーーーンッ


小人達の乗ったトロッコの先の線路は無く、トロッコがマグマの海に弧を描き落ちて行く瞬間の光景が、タケルの瞳に飛び込んでいた。

その光景は、ゆっくり、スローモーションの如く時が流れてる様に見えた


「放しやがれ小人共〜〜」スタークの雄叫びを響かせながら、小人達のトロッコはマグマに落ちて行った。


ズボオオンッーー


「イエロー、ブルー、レッド、パープル、ブラーック」


次の瞬間、トロッコは跡形も無く溶け、マグマの海に沈んで行ったのだった。




〜 アンブラインドワールド 〜


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