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☆ あの映画のどーでもいいようだけど印象的なシーンたち

こんな時だからこそ? 他愛ない話題ですが。


 ちょっと嬉しいことだったんですが、地元映画協会の主催でちょっとしたネットでのご当地クイズがあって、それに応募したところ映画チケットが一枚当選しました!

 シネコンになっている地元映画館でかかる通常映画のうち、どれでも観ていいですよ、という万能チケット。

 うーん、何観よう。というか、観にいけるのか? リミットがあるので急がないとね。


 ところで、映画好きのみなさま。

 映画はどんな基準で選びますか? 話題作? 俳優? 原作? 人に勧められて? スカッとしたい? それとも涙流したくて?


 そんな時に、ちょっと思い至ったのが、ごく一瞬のシーンに心奪われ、その映画が忘れられなくなるということがある、という事実。

 全体的なお話ではなく、ほんの一瞬の、本筋とも特に関係のない(たまには関係ある)ささいなシーン。


 今回は、私の中で今でも残っている、ほんの一瞬特集です。


 まずは男優さん編。


●ボディガード(1992)

 ケヴィン・コスナー扮するボディガードがオレンジの皮をナイフでくるくると剥いて実を水平にスライスして口に運ぶシーン。

 これが妙にカッコよくて、何度も真似してみました。でもナイフを口に運んだ時がちょっとこわい。

 知り合いのドイツ人が、ジャガイモをやや小さめのナイフで皮むきしてからスライスした様子を見たことがあるのですが、ちょうどこんな剥き方で、すべて手の中で行っていたのが今でも衝撃的ですわ。まな板使ないそのやり方。まあ、暮らしの知恵的にちょっとできるようになってもいいかな、ってね。


●バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985)

 マイケル・J・フォックス扮するマーティがふとベッドの上で目ざめるシーン。斜めうつ伏せに寝て、片手が背中側に回っていて、何となく束縛されたイメージ、というのか。観た瞬間「やば」とかすかに感じた腐的な何か、でしょうか。

 たまたま同じシーンを見ていた親戚のオバサンが「なんかヤらしいねえ」と言ったのがびっくりでしたわ。うん、あれは意図したポーズだったのだろうか。


●四銃士(1974)

 オリヴァー・リード扮するアトスが酔いどれて、井戸端に腰かけ呆然自失のまま赤ワインを手酌で飲んでいるシーン。

 これはデュマの原作がとにかく、面白い。文庫本でシリーズになっているので、読まれた方も多いかと。物語の作り方が巧くて書き手としても勉強にもなるし、単に読み物としても楽し過ぎて発狂しそう。

 原作の中でもアトスという人物が一番好きだったのだが、オリバー・リードが原作のイメージにもかなり近かったような気がする。

 寡黙で博識、堅実で剣の腕が卓越していて紳士なのだがどこか謎の多いという渋いイメージ。それが心痛から飲み過ぎて……というところがまた痛々しく、しかしユーモア溢れていて。

 友人が教えてくれたのだが、当時の紳士はビンから直飲みは絶対しなかったらしい。だから、片手にグラスなんだねー、って観た当時納得したよ。

 ちなみに、四銃士はディズニーも映画化していたような。観に行ったなあ、うん。軍配は74年側に上げたような。


 そして女優さん編。


●レディホーク(1985)

 映画自体は、ストーリーの素敵さというよりは、イメージの美しさが売りだったかなあ。中世という舞台、マシュー・ブロデリックというコソドロの『第三者』から見た美男美女のペア(ルドガー・ハウアーとミシェル・ファイファー)が実は互いに真の姿で出あえないというシチュエーション、異形が今どきでもときめきそうな男=狼 女=鷹というパターン。様式美、ですわな。

 ファイファー扮するイザボーが狼をかき抱く、表情の切なさが素敵だった。


●フライド・グリーン・トマト(1991)

 キャシー・ベイツのラップ巻き巻き。

 この俳優さんはやはり、ミザリー(1990)の印象が強すぎるのだが、そこを逆手にとったようなこの映画も、捨てがたい素敵なものだった。

 どこか疲れた中年女性、きらめきたいのに、きらめけない。夫への愛も揺らぎがち。

 愛する人へのプレゼン的な意味で、自らの裸体をラップで巻き巻きする、というセックス・アピール。これが抱腹絶倒な一シーンだった。あの、『間』がとにかく良かったなあ。倦怠期というものを画的に示す素晴らしい場面だった。

 若い頃観るのと、疲れた中高年になった頃観るのとでは明らかに感じるものも違うだろう。

 ということで再び観るのが怖い一作かも。

 

●カンフーハッスル(2004)

 ユン・チウ扮するおばさん、煙草を吸いながら登場するカーラーがついたままのあの人の存在自体がすでに伝説的、という気がしている。

 映画自体はほとんど覚えがないくらい、どうでもいい感じだったのだが、あのオバサンと最強の殺し屋というオッサンがびっくりだった。

 オバサンは、オーディションでたまたま拾われた、という話をどなたかのブログで拝見したのだが、それが本当ならば偶然に感謝だなあ。

 オッサンの方はブルース・リャンという、知る人ぞ知る俳優さんらしい。あの小汚さからの華麗なる技は、やはり忘れ難い。


 いろんな素敵な場面、素敵な映画にこれからも巡り合えますように。



 そして映画を心から楽しめる環境でいられますように。

 これを読んで下さったみなさまも、私も。

 祈るしかないのですが。

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