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コードネーム U.N.C.L.E.(2015)――久々に映画館での一作はこれ

 かなり久々に、ひとりで映画を観た。

 しかも映画館で。


 以前、独身時代には友人と、またはひとりきりで好き放題に映画を観ていたのだが、所帯持ちになってからはこんな機会ほとんどなかったね。

 子ども連れで観るというと、ポ○モンとかド○エモンなど、だろうか。

 あ、あと、微妙に苦手な○ィズ○ー系。これはデ○○ニーが悪いのではないと思う、何故か分からないのだが、大昔からあの手の関係と相性が悪くて。

 

 そしてどうして表題のものをわざわざ観に行ったのか、と問われればいやまあお恥ずかしいことに、以前からこのテレビシリーズが大好きだったという、ただそれだけの理由でやんす。

 映画観たよーというツイートをした時には、フォロワーさんから「監督推しです」とお聞きして、そこまで深く観ていなかったのでかなり恐縮したのだが、もし再度観る機会があったらちょっと気にかけてみようかな、と、ガイ・リッチー監督ね。メモメモ(残念ながら同監督の他作品をまだ観たことがない)。


 TVシリーズの時は、ナポレオン・ソロ役にクセ者バイ・プレイヤーとして名高いロバート・ヴォーン、イリヤ・クリヤキン役に英国出身、(当時)人気上昇中のデビッド・マッカラム、ウェーバリー課長役に重鎮のレオ・G・キャロルという今思うと何となく不思議な組み合わせだった。

 ネチネチとした雰囲気で目つきも爽やかとは言い難かったヴォーンは、あまり背も高いとは言えず、当時ヒーローとしては不利な黒髪だったし、地声もどっしりとした感じではなくどちらかと言うと裏がありそうなイメージだった。

 当然というか、当時はヴォーンよりもマッカラムの方が人気があったらしい。

 しかし最初にテレビで観た時以来、私はなぜかヴォーンの方がツボに入ったのでしたねー。

 たまに、計算高さの中にちらりと見せる『弱さ』が、たまらなく魅力的に映ったのだろうか。

 ちなみに、彼はテレビシリーズ前に出演した映画『都会のジャングル』でオスカーの助演男優賞にノミネートされていた、らしい。

 他にも『レマゲン鉄橋』のラストシーンとか、TVドラマでやった『トップ記事殺人事件(? NHKで一度放映された。デビッド・ジャンセンと共演)』などの娘を思う父の目つきとか、忘れられませんわ。


 ううむ、テレビシリーズとヴォーンのことだけで長くなるのでこのへんでガマン。

 これについてはまたいずれ。


 テレビシリーズもそうだったが、この映画での一番の売りは『小粋さ』『遊びごころ』ではないか、と感じている。

 007でおなじみのイアン・フレミングがこちらも当初企画したらしいのだが、スパイものでありながらどちらも独自の『スタイル』にこだわり、お洒落感が半端ない。

 しかも、UNCLEの方がずっと『安心』して観ていられる、気がする。

 今回の映画も、お色気あり、だが直接的な場面はない。殺人シーンもかなり婉曲的に処理されている。

 唯一納得できなかった、悪人のマッドサイエンティストが……の場面も(私としてはあまりスマートさは感じなかったが)、それなりにユーモラスに色づけされていたような。


 敵の設定も、あまり波風立たないようになのか、中南米系の資産家夫婦という政治・宗教色薄いというのがポイントだったか?

 また、このシリーズでありがちだった「女は色気と愛きょうと謎めいた言動で勝負」というのに加え「技術力」と「やり手感」が追加されていて、イマドキだった。


 何よりよかったのが、ソロとイリヤとの「仲悪さ」と二人の過去まで含めたキャラ設定がきっちりとできていた点。

 特にイリヤの抱えているものがかなり悲劇的で、しかもソ連人として何かと辛酸なめました、でも無口で非情な工作員としてがんばります、的なところがあの武骨なでかい図体ににじみ出ていたのがよかった。

 テレビシリーズとは違い、もっと骨太な感じだったが、ソロに振り回されてるぜチクショー、という悔しさがじわじわと滲んでいて、ちょっとハン・ソロに振り回されている(?)チューバッカみたいな人外的愛くるしさを覚えてしまった。


 映像としても、冒頭の東西ベルリンの街なみでのカーチェイスとか、ラスト・ローマの情景とかも堪能でき、自分もホテルに長期滞在しているような旅気分に浸れるのがもう最高だったなあ。


 テレビのシリーズを知らずとも、海外スパイものが好きな人にはそれなりに楽しめるし、過去の作品を知る人にも何かと比較したり思い起こしたり、二度おいしい、って映画でした!

 

 観たのは平日の午後いち。

 観客は中高年が数組、やや若い女子単独が数名、ていど。

 しっとりとオトナな雰囲気でした。よく言えば。 


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