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我輩さまと私  作者: 雪之
本編
9/50

2-X.級長連中と俺・級長会議

 俺の名前は緑原みどりはらみのる。魔導学園の三年生だ。

 緑原、っつー名前でほとんど分かると思うが、緑の級長をしてる。

 つーても俺、本家とは言っても五人兄弟の末っ子なんだよなぁ……。

 あと、親父だって当主ってか村長って感じだし。

 今年はなんか本家の人間が多いらしいが、知り合いではあるが立場は違う、みたいな?

 そういう奴が結構居るから、実は案外緊張してる。

 今日は初の級長会議で、全員が揃うらしい。

 今んとこ居るのは……黒以外か。

 級長と補助役が並んでると、関係性ってのが見えてくるもんだな。

 俺んとこはまぁ……なんつーかだな。


「おい稔、ぼけっとすんな」


 こういう奴だ。

 名前は草薙くさなぎやいば。かっけぇ。

 山の上にある実家の周りは子供が少ないから、大抵ずっと一緒になる。

 そんで、こいつも魔力持ちで、俺の影響なのか分かんねーけど属性も一緒だったから今に至ってる。

 まぁ、楽でいいんだけどな。


 つーか、初顔合わせっても級長は全員一応顔見知りなもんで、新鮮味も何も無いな。

 補助役はまぁ、緊張するよな、分かる分かる。

 俺も久々すぎてどう接していいか分からんし。

 赤山と青川はあんま変わってないか。いっつも二人でつるんでるし。

 茶壁はなんか……うん、家の色々があるってのは聞いた。超頑張れ。

 白空サンは……美人だな! 補助役も可愛いし!

 無色は学年トップの優等生がなるから縁は無かったが、いかにも真面目そうだ。


 ……あ、誰か来た。

 って、残るは黒だけだよな。

 今年の級長で唯一の次期当主、黒峰。

 いっつもローブ羽織って顔隠してっから、見た目は不気味だ。

 あとオーラってか威圧感がすげぇ。怖ぇ。

 昔はなぁ、偉そうなだけの子供だったんだけどなぁ。

 人は成長するもんだな。


「これより級長会議を始めます。

 級長の皆さん、補助役の諸君、御足労有難う」


 顧問の先生が始めたが、話は刃が聞いてるからあんま真面目にやんないでいいよな、文字見ると眠くなるし。

 誰かが何か言ってっけど、大事なことだったらあとで聞かされるしな。


 それになーんか、補助役がちらちら見てんのが気になる。

 何してんだ会議中に、真面目にやれ。

 ……あー、黒峰の補助役か? って、おいおいあの子、無色か!

 黒峰の崇め奉られっぷりったら見てて可哀相な程だったが、だからって無色選ぶか?

 それともなんか選ぶ理由があったとか?

 えー、見た目は……うん、普通。ちょっと可愛いけど顔が固いよな。

 髪は長めのおかっぱみたいなやつ、ショートボブ? ミディアム? なんかそーいうやつ。

 目の色も合わせて無色らしいこげ茶色で、黒峰と並ぶとすげー小さく見える。

 黒峰、背ぇ高いんだよなー。羨ましい。

 俺なんか刃がでかいから比較で小さく見えるし。いや、そこまで低くはない、断じて!


 ぼーっとその子を眺めてると、なんか白空サンが黒峰に噛み付きだした。

 いや、別にいいっしょ、補助役は好きなの選んで。

 俺なんて選択肢無かったし、多分赤山も青川も。

 みんなそれを分かってるから、あーはいはいみたいな感じで終わった。だよな。


「んじゃ、終わりかね? 次はそーだな、行事前にちっと集まれば十分っしょ。

 自分らは只の御輿だからやることもそんなねーし」


 茶壁が締めて解散することになった。

 いやー、仕切ってくれる奴が居ると楽だよな!

 そう言ったら刃にすげー睨まれた。超怖ぇ。


「にしても白空サン、黒峰のこと相当嫌いなんだな」


「……あれで気付かないとか、お前もよっぽど鈍いな」


 その言い方はひどくねぇ?

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