四話
〜教室〜
木下さんに橘先輩の事を聞こうと思った日から、3日が過ぎた。
今だに聞けない僕。
「ハァ。」
「最近ため息多いね、如月君。」
「う、うん?そうかな?」
君のせいだよ!なんて言える訳もなく。
「悩みとかあるの?」
「えっ?あ、ないない、眠いだけだよ!(嘘)」
「ふ〜ん、あ!恋愛の悩みとか??」
ビクッ、す、鋭いのか、鈍いのか、わからない人だ。
僕が答えないからか、木下さんは続けた。
「如月君は好きな人いる?」
「えっ?」
「私はいるよ、好きな人!好きな人の事を考えると、悩むけど、でも考えてるだけで、うれしくなってくるの。」
少し照れながら語る木下さんの頬が赤い。
そんなに橘先輩の事が、好きなのか…。
「木下さんの好きな人は、どんな人?(僕は気づいたらこんな質問をしていた)」
聞きたくない。
そんなふうに思っていると。
「ん〜、何を考えてるかわからない人!」
「えっ?」
「いっつも、明後日の方行を見てる人!かな。私も良くわからないんだ!(笑)」
「よ、良くわからないって、それなのに好きなの?」
良くわからない人が好きって事?木下さんは不思議系が好きって事なのか? 僕は木下さんの事が、わからなくなってきたよ。あれ?でも、橘先輩ってそんな不思議な人じゃないような気が…。
「うん!大好き!」
木下さんは照れながらもはっきり答えた。
いつも笑顔な木下さんは、より、愛らしく笑っていた。
そんな笑顔を見た僕は複雑な心境だった。。