十二話 雪乃視点
〜朝〜
「……ん。」
私は昨日失恋した。
「全然眠れなかった…。」
私は眠い眼をこすって起床した。
「ハァ…。」
やっぱり考えれば考えるほど悲しくなってくる。
如月君が女の子を下の名前で呼ぶのは風ちゃんだけ…。
私には、
「木下さん」と呼ぶ……。
「ハァ…。」
あれから、数えきれない位のため息。
「……ぅ…グス。」
私は泣いた、ポロポロ流れる涙が悲しみを増し、泣いた、鳴きながら泣いた。
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〜正午〜
いつの間にかお昼になっていた、泣き始めてからけっこうな時間がたっていたようだ。
「ハァ。。」
涙は止まった(無理矢理止めたんだけど)泣いて少し落ち着いた時、ノックが聞こえた。
《コンコン》
《ガチャッ》
「よっ!」
「秋ちゃん」
彼は橘秋次(たちばな、しゅうじ)私の家の隣りに住んでいる、昔から一緒に遊んだりしている幼馴染みで、私にとってお兄ちゃんみたいな人だ。
「雪乃最近何かあったのか?」
「えっ、な、何で?何もないよ。(汗)」
「嘘つけ、昨日の帰り何かヘンだったぞ?」
「あ、……。(泣)」
「ま、言いたくないなら聞かね〜いけど、………どっか行くかぁ?」
「えっ?」
「とりあえず悲しい事はどっかに置いといて、パァ〜っと遊ぶぞ!!」
「さっさと準備しろ!」
「…う、うん!わかった。(笑)」
さすが幼馴染み兼お兄ちゃん、こうゆう気遣いで悲しみを癒してくれる。(ありがとう秋ちゃん)