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第2話:お腹が空きました ★

初めましての方は初めまして。

お久しぶりの方はお久しぶりです。それから、ごめんなさい。


『カップラーメンの作り方』楽しんでいただけると光栄です。

一応恋愛ものですよ?(たぶん)

************************


 私、杉並(すぎなみ) (かえで)の目の前には、かの有名な『カップラーメン』様が居られる。

 今日は、水曜日のお昼。平日であることには間違いない。

 平日なのに家にいる私。

 別に学校をサボっているわけではない。

 だからといって、学校を休んでだわけでもない。

 

 「そう、今日は午前までなのだ。」


 私以外誰もいない家、詳しく言えばリビングで一人ポツンと呟いた。

 ちなみに一軒やの二階建て、それなりに広いぞ?

 

 いつもなら、隣に住む幼馴染の崎野(さきの) (ゆう)と共に昼食を食べているだろう。

 そう、悠が作った食事を・・・・。

 何?

 普通は逆だと?

 気にするではない。

 今の男は料理ができないとモテないのだ。

 女は仕事に精を出すということも可能な世の中になっている。

 

 っふ。私の場合、どちらもできないがな。

 だいたい私は、悠の花婿修行(はなよめしゅぎょう)を手伝っているのだ。

 従って、私は小姑のようにならなければならない。

 小姑とは、『花婿(はなよめ)の作った料理を食べ、片付けられた部屋でのんびりとし、時には花婿が作った菓子を食べる。』

 それが私が認識する小姑の役割である。


 「今日は、(はなむこ)生徒会(むいみなしごと)とやらに借り出されてしまったばっかりに、私は空腹を抱えている。」


 悠は生徒会に所属しており、生徒会長という役割を担っている。

 生徒会長という肩書きがあるせいか、それとも容姿端麗で頭脳明晰、おまけに性格までいいからなのだろうか男女共に人気があり友人も多いのは。

 まぁ、それはきっと前者であるからだろうと私には分かっていた。

 後者なやつなどいやしない。

 たかがちょっとばかし要領がいいため、学業では常に主席であるとかちょっとばかし顔がいいため告られたのは数知れずなことととか、ちょっとばかし優しいというのに当てはまるだけということを私は知っているのだ!

 

 私か?

 ふふふふふふふふふ。

 聞いて驚くな!いや、大いに驚いてくれたまえ!!

 数学と理科以外の勉学はできない!!

 

 「たとえできなくとも、私には花婿がいる!!っといっても悠に彼女ができるまでの間だが。」


 不思議なことに悠は彼女を作らない。

 理由を聞くと『まだ、花婿修行が足りないから。』だそうだ。

 悠が離れていくのは寂しいが、これは子供が親の元を旅立つときの感情に似たものだろう。


 「それにしても、遅いな。早めに帰ると言ったではないか。このままでは餓死してしまう。」


 最低でも、水さえあれば一週間は人間生きられると聞いたことがある。

 だが、私の場合はそうもいかない。

 いや、逆に逝ってしまう。


 「くぅ~~~~。待てん。もういい!!『カップラーメン』殿、私に食べられてはくれまいか?」


 私は悠の帰りが待てなくなり、カップラーメンを食べようと殿方を見つめた。

 昔、一度『カップラーメンDX』を食べようとして失敗したのだ。

 何がいけなかったのか分からなかったが、とにかく「まずかった」。

 確かそのときも、悠がいないときだったのだが・・・・・そこは関係ないはずだ。

 きっと、そのときの『カップラーメン』様が私に食べられたくなかったのだろう。

 だから今こうして許可を取っている。


 『カップラーメン』様からの返答はない。

 当たり前だ。カップは有機物たぶんだが、生物ではないからだ。

 今、ロボットなどが進化して話をしているが、あれはプログラムされているからだ。(きっと)

 それに、『カップラーメン』様が話して見ろ!!

 恐ろしいだろう!?

 

 「っは?お前に食べられんの?いやなこった。」とか。

 「あら、わたくしを食べるのね?では、まず最初に熱湯をわたくしの中に入れて頂戴。ストップというまでよ?」とか。

 「食べ終わったら、ちゃんと洗って捨てろよな!」とか。

 「あいつより、俺のほうが美味いって!!」

 「いや、おれのほうがめっちゃうまいって!」

 「ダントツはやっぱり麻呂じゃな。」とかとかとか!!


 話したら怖いだろう!!

 っとぉ~話が逸れてしまったな。

 

 「よし、今度こそは。いざ逝かん!不毛の地!!」


 どこかで聴いたことのあるキャッチフレーズを叫び、『カップラーメン』様の調理を始めた。


挿絵(By みてみん)


 「まずはぁ~~~、水・・・・じゃないお湯を入れて~~♪」


 内側にうっすらと見える線?ライン?までに私は湯を入れた。

 あ、もうすでにふたは開いてるぞ?

 開けないと調理も何も始まらないからな。


 「次にぃ~~~3分お待ちますぅーーーー♪その際にタイマー入れてたら安全よ~♪」

 

 よし、タイマーを入れようとタイマーを探し見つけ当てた。

 

 ピッピッピ ピーンポーーーーン


 タイマーをセットしていたらなんと、インターフォンが鳴った。

 なんともややこしい音だ。

 一瞬、タイマーが壊れたかと思ったじゃないか!

え?え?

ふざけてませんよ??

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