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第1話 勇者は帰らない

初めまして、またはお久しぶりです。


今回は少し雰囲気を変えて、シリアス寄りの作品を書いてみました。


「勇者が帰らない森」という、どこか不穏な話から始まりますが、

最後まで読んでいただければ、この物語の意味が見えてくると思います。


少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

――王宮。


「国王陛下。勇者殺しの森に入った、勇者レント・モリタが帰還しておりません」


静まり返った玉座の間に、報告が響く。


「……そうか」


国王は、ゆっくりと目を細めた。


「あやつは傲慢で忌々しい男ではあったが……強さは本物であった」


一瞬の沈黙。


やがて、低く言い放つ。


「宰相よ。この件は、決して外に漏らすな」


「はっ」


宰相は深く頭を下げる。


「夜梟の魔女の存在は、陛下と私、それと限られた者しか知りません」


「……それでいい」


国王は玉座に深く身を沈めた。


「これ以上、余計な火種は要らぬ」


――その言葉は、どこか焦りを含んでいた。


――――


「おいダンテ!」


荒っぽい声が、冒険者ギルドに響く。


「まだ母親探してんのかよ!」


「……うるせぇよ」


ダンテは短く返し、酒場の椅子にもたれた。


「いつまで経っても見つからねぇもんだなぁ」


「マザコンかよ、お前」


「ほっとけ」


笑い声が起こる。


いつもの光景。


いつもの日常。


――だったはずなのに。


「おい、聞いたか?」


別の冒険者が、声を潜めて言った。


「勇者が……勇者殺しの森から帰ってねぇらしいぞ」


「は?」


「またかよ…」


「20年前の勇者マリアも帰らねえ...」


ざわり、と空気が揺れる。


誰かが、小さく呟いた。


「……勇者殺しの森、やっぱりヤベぇんじゃねぇのか」


ダンテは、何も言わなかった。


ただ、ゆっくりと目を伏せる。


(……勇者が、帰らない)


その言葉が、妙に胸に引っかかった。


まるで――


どこかで、知っているかのように。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


1話はあくまで導入ですが、少しでも先が気になると思っていただけたなら嬉しいです。


この物語は、単なるバトルではなく「人の想い」に焦点を当てています。

後半に向けて、少しずつ繋がっていく構成になっていますので、ぜひ最後までお付き合いください。


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