楓使い
僕は強くなりたい。
だがこれまで努力はしていた。
たまたましていた筋トレだけだが。
我ながら噛み合いが素晴らしい人生だ。
それに才能もある。
ゾンビの能力はもう「N3」まで到達しているのだ。
普通は「3」になるまでに死ぬらしい。
という事はゾンビになってから死んだ人が何人もいる訳だ。
いよいよいつからゾンビがいたか分からないな。
ニュースは毎日見てるがゾンビが、出たというニュースは見た事がない。
だが僕が人前でゾンビと戦っていたのにあんなに広まらないのはおかしいか。
まあ、面倒だし考えないのが僕流だ。
話を戻すが僕は今、闘技場に来ている。
組織の人限定で使える闘技場が組織の豪邸の地下にあるのでそこを使っている。
組織の人は意外と多く常に100人はこの闘技場を使っている。
ルールは能力を使い相手を倒す。
それだけのシンプルなルールだ。
骨折未満の怪我なら負わせてもセーフだ。
精神的な攻撃はNGらしい。
組織の戦力が減ると困るのだろう。
そんなことを考えていると誰かが話しかけてきた。
「俺様と試合しようぜ新入り」
僕のことを明らかに舐めている。
僕は実力試しもかねてそれを受けた。
「いいですよ」
「お前みたいな雑魚が乗ってくるなんてな。
ハッハッハ」
男は丁度そこにいた職員に試合をさせてくれと言った。
そうしたら職員は僕と男を案内した。
試合のコートは石の床で、壁は職員が試合を開始させると出現する。
職員がボタンを押す。
そうすると信号のようなものが降りてきて音声が流れる。
「シグナル注目」
半透明な壁がコートを覆う。
そして信号の白、赤、黄、青、のランプが点灯して、一つずつ消える。
全てのランプが消えると男は僕の前から消えた。
「遅いっ?!」
男が耳元でささやくが話し終わる前に腹を蹴りあげる。
男は壁にぶつかり止まった。
20mほど飛んだようだ。
男は笑いながら話す。
「面白い!!
俺に触れたやつなんてこの組織にはほとんどいなかったのにな!」
「そりゃぁお前が今まで雑魚としか戦ってなかったからだろ」
いかんいかん戦うと少々性格が変わってしまう。
落ち着くんだ。
僕は1度深呼吸をする。
「隙を見せすぎだバカ」
男は喜びながら僕を殴る。
男は何かを話しているが拳がその声を遮る。
そして何発も僕を殴って疲れたのか、トドメの蹴りを頭に入れられる。
「どうした終わりかよ!お前はこの程度じゃないだろ」
男はそれに向かって叫ぶが返事は返ってこない。
男は立ち去ろうとしながら話す。
「ほんとにがっかりっ...!?」
だがその言葉は後ろにいた僕の拳によって止められた。
男は吹っ飛びながら笑う。
「終わりじゃなかった!お前は?お前はなぜ生きているんだ!」
「僕の能力が進化したからだ」
男は笑いながら言う。
「降参だ」
「は?」
さっきまではあんなに戦いを楽しんでいたのになぜだ?
僕は男に降参した理由を聞いた。
「昔同じ雰囲気を纏ったやつにあった気がしてな。
既視感ってやつだよ」
だから何だと言いそうになるのを抑えて最後の質問をした。
「名前を教えてください」
「吉儀柳だ」
マジかよ!
まさかこんな事があるなんて!
「本当に吉儀さんですか?」
僕は異様に上がったテンションで質問する。
「ああ、そうだが何でそんなハイテンションなんだ?」
「僕実は珍しい苗字に目が無いんですよ」
「はぁ?」
そう、何を隠そう僕は世界一を名乗れる程の苗字オタクだ。
そして吉儀さんは全国で260人程しかいないちょいレア苗字だ。
全国順位で言えば18081位だ。
島根、東京、大阪に多く分布してるがここ島根で会えるとは。
僕は吉儀さんに頭を下げてリングから立ち去った。
「いやーまさか吉儀さんに会えるなんて」
「どうしたんだ嬉しそうな顔して」
ボスが急に声を掛けたので驚いた。
それにしても、やはりボスは怖い声だな。
子供だったら失神してしまうだろ。
「あっ!お兄ちゃんだ」
奏音だ。
奏音がトコトコと駆け寄ってくる。
「丁度いい今からお前たちが今日から住む部屋を教えてやる」
そういえば僕たち専用の部屋を用意するとか言ってた気がする。
てか、この屋敷は泊まるところまであるのか。
どれだけ広いんだ。
そして親がいなくなってしまった今、住む場所の存在はとてもありがたい。
「とりあえず行くぞ」
僕は部屋に着いて驚愕した。
「前の家よりも広いですよ」
「そうだろ。
リビング、キッチン、風呂場、洗面所、脱衣場、寝室は勿論あるとして、シアタールームと兄ちゃんの秘密の部屋まであるぞ」
「僕のですか?」
「ああ、奏音ちゃんは入っちゃいけない秘密の部屋がな。
俺は用事があるんで帰らせてもらうぜ」
「この部屋ありがとうございます」
「どうせ組織の人間全員分あるんだから使わないと勿体無いだろ」
そう言ってボスは帰った。
は?
この部屋がまだ何部屋もあるって事か?
この組織の財力エグいな。
「お兄ちゃん」
「どうした?」
「これ見て」
「えぇ?」
僕が奏音が指差した方を見ると4人は同時に寝られるようなベッドがあった。
そこに枕が2個だけ置いてあった。
まさか奏音と2人で寝ろと?
そんなん理性の崩壊待っただなしだ。
まあ?ヘタレにかかれば襲ったりなんてしないから。
僕がそんな妄想をしてると奏音がリビングへと戻っていった。
スカートをヒラヒラと舞わすようにして歩いているがもしもうちょっと短かったら下に履いているものが見えてもおかしくない。
僕はそんな奏音について行き歩いていると何重にも折られている紙を見つけた。
「何だこれ」
僕がそれを広げると僕は感動の余り泣いてしまった。
そんな僕を心配して奏音が声を掛けてくれた。
「どうしたの?具合悪い?」
「違うんだ、ちょっと感極まってしまって」
「何が書いてあるの?
えーとただの領収証だよ?」
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領収証
有村悠里様 2025年6月22日
¥3,500-
但 Tシャツ代金として
上記正に領収いたしました
内 訳¥3500 〒○○○-○○○○
税抜金額 ¥3500 ○○市○○○町○○○○○-○
消費税額等(0%) 眞秦 健壱
○○○-○○○○-○○○○
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「この眞秦っていうのは島根に10人だけしかいないめちゃくちゃ珍しい苗字でな。
全国でも10人なんだ」
「つまりどういう事」
「つまりこれが超超超レアな物だと言いたいんだよ」
「そうだったね、お兄ちゃんは苗字が好きなんだったね」
奏音が泣いてる僕に同情するような声で話す。
そして慰めるように背中を撫でてくれる。
少し落ち着いてきたので再び家中を探索する。
一通り家を見たがやはり最後はシアタールームだ。
奏音と見たい映画を決めていたのでそれを見ることにした。
恋愛系の映画のようだ。
タイトルは妹との甘々な教育?
不安だがとりあえず再生と。
ん?なんかアンアン聞こえてくるな。
あ、やべこれ絶対やばいやつだ。
急いで消したが数十秒行為のシーンが流れてしまった。
奏音の方を見ると奏音の顔が赤くなっている。
奏音もこれが分かる年になってしまったのか。
僕が悲しみながらそんな事を考えていると奏音が口を開いた。
「お兄ちゃん今の何?」
純粋に分かっていない訳ではないだろう。
心なしか少し怒ってる気がする。
何とか誤魔化してみるか。
「さっきのはな...ちょっと僕も分からない」
「さっきの絶対甘教じゃなかったよ」
「甘教?」
「妹との甘々な教育のこと。
そんな事どうでもいいの。
今の何?」
終わった。
絶対僕のやつだと思われてるだろ。
どうするか。
こうなったら眞秦の加護を使うしかない。
「実はさっきの領収証の人から送られてきたんだよね」
そう身代わり作戦だ。
眞秦さんすいません。
「そうなんだ」
「そうそう。
じゃあ甘教?を探してくる」
そう言って僕は逃げた。
危ない危ない。
てか僕は何で眞秦さんのこと知らなかったんだろ。
多分その頃は苗字に興味なかったんだろ。
とりあえず甘教とやらを探さん事には始まらん。
少し奏音の荷物を漁ったら出てきた。
奏音はいつの間に甘教のCDをゲットしていたのだろうか。
とりあえず奏音の所に戻るか。
「奏音今度こそは見つけてきたぞ」
「じゃあみようね」
再生ボタンをポチッとな。
ほうほうなるほど。
面白い恋愛アニメといったところか。
個性的な面はそこそこだが作画、話が純粋に面白い作品だ。
ラストは個性全開だった。
そんな事より気になったのは奏音が濡れ場で顔を赤くしていた事だ。
可愛いなぁ。
だめだこんな感情抱いちゃいけないという事を忘れるな。
「お兄ちゃんどうだった?」
「面白くていい作品だったと思うよ」
「そうだよねー!」
そこでスマホがバイブした気がしたので確認すると吉儀さんからメッセージが来ていた。
「すまない少し用事ができた」
「どっか行っちゃう?」
「そうだな。
先に寝ていてくれ」
「分かった。
おやすみ!お兄ちゃん!」
そして僕は足早に指定された場所に向かった。
なぜ僕にメールを送れたかなど考えもせずに。
僕は廊下を歩き屋敷の玄関まで向かった。
「流石に早いな」
「勿論ですよ。
で、どうして僕をここに呼だんですか」
僕は純粋な疑問をぶつける。
「なに、世間話でもしながら散歩でもしようと思ってな。
どうだ?」
「もちろんいいですよ」
「じゃあ行くか」
心なしか言葉遣いが変わったような吉儀さんと屋敷を出て散歩を始めた。
今は夜なので外は暗闇だったが「N3」身体の改造の力で暗視をした。
まあ、今はもう「N2」身体の超越になっているが。
「俺の能力は「A1」死の接触なんだ」
「え?
じゃあ素の身体能力であれなんですか」
「そうだ」
食い気味にニヤッとして言われた。
ん?この気配は。
後ろにゴツい気配を感じたので咄嗟に吉儀さんを抱えて跳躍する。
「不意打ちは卑怯だろ」
「ゴゴゴゴ」
声の主はうなり声を出しながら近づいてくる。
だが吉儀さんが間に入って能力を使う。
「最上の死因」
最上だと?
「1」になった者だけが使える能力だ。
ゾンビのタガを外す事ができるが、扱いにくさのせいで実践では誰も使ってないらしい。
まさかこんな身近にこんな化け物がいるとは。
「お前は何を求めている」
「時間稼ぎか」
「そんなのじゃねえよ」
えぇ?さっきまであんなに化け物みたいだったやつがこんなに普通に喋ってるんだが。
まあ、これこそゾンビの醍醐味だからな!
「じゃあ話そうか、私のゾンビについて」
「そうだ!そうだ!話せばいいんだよ」
なんか楽しそうに話してる。
適応能力高すぎだろ。
「私は任務の途中で怪のゾンビになってしまった」
「死因決定空気感染」
「やはり時間稼ぎだったか」
「この毒は綺麗だろう」
「そうだな、このまま死なせてもらうとする」
「ああ、あの世では頑張れよ」
謎の化け物は「フッ」と笑い最後の力を振り絞って話した。
「この世でも頑張ったつもりだがな...」
そうして化け物は生き絶えた。
「殺してよかったんですか?」
吉儀さんは冷徹な目で化け物の亡骸を見つめながら言った。
「こいつは俺の仇だ」
「そんな殺し方で良かったんですか?」
「お前って意外とサイコパスだな。
それで殺し方だったか?あの毒は死ぬ直前で感じたことのない苦しみを味わえるんだ。
油断させておいて最後にあの苦しみを味わえばこんな顔になる」
吉儀さんが足で指した先に人間がいた。
銀髪で巨乳でスタイル良くていい匂いで顔が崩れていなければ可愛かったであろう顔にほぼ裸体という服装。
エロいな。
とりあえずふつうに研究したいことがあるから死体を持っていくか。
僕は吉儀さんに許しを得て死体を貰った。
「そんなの何に使うんだ」
「少し研究してる事がありまして」
「そうか。
すまないがここからは俺だけで進むから帰っていいぞ」
「そうですか。
ではさようなら」
僕はそう言って屋敷へ戻った。
女の死体は異様なほどに臭くない。
なぜか考えても分からん。
いや、これを研究していくか。
僕は女をおんぶしながら部屋まで歩いた。
僕の秘密の部屋にご招待だ。
僕のベッドに女を乗せてみる。
やはりエロい。
下心は無いが少し舐めさせてもらうか。
美味し...じゃなくてこれは興味深い。
他の怪のゾンビの死体とは違う成分だな。
この女は善良なゾンビだったのかもしれない。
考えたくないな。
これは毒のせいにしておくか。
次は頭だ。
僕はまだ「N1」まで到達していないので他人の操作や記憶を覗けないのが残念だ。
でも額に触れれば何か分かるかもしれない。
僕がそう思い手を伸ばすと僕の指がピクッと動いた。
これは操られてるときの感覚だ。
逆に今度は記憶を覗かれているようだ。
僕はまだ覗いてないのに。
お前私に何をしたか分かっているのか。
おっと直接脳に話しかけてきましたか。
うるさい質問に答えろ。
あれは研究の為なんです。
殺してやろうか。
キャー怖い。
て、やめてく...
僕はムクリと起き上がった女に、左頬に強烈なフックを決められた。
意識が飛びそうになるが、幸い能力は使えるので無理矢理、体を叩き起こした。
じゃあもう一発いけるな。
僕は再び強烈なフックを決められた。
そして意識を手放してしまった。
起きると、僕はベッドで倒れていた。
銀髪の女が僕を睨み付けながら着替えていた。
時間はそんなに経っていないか。
では言うべきことを言うとするか。
「ご...ご」
「どこまでゴミなんだお前は」
ヤバイまた来る。
僕は攻撃が来るのを見越して右側に避けた。
僕はなんとか攻撃をかわせたと思っていたが、予想外の左フックが来たため拳の方に自ら行ってしまった。
そうして二度目のダウンをした。
これ僕は悪く無いだろ。
意識が飛んだが、落下する感覚ですぐに目を覚ました。
実際はただの転倒だが。
恐らく女が支えてくれたのか素の胸に触れつつ、転倒によって頭を打つことを防げた。
意外と心配してくれてますやん。
とりあえず立つか。
「お前もい...起きたか」
一体何を言おうとしたのか是非聞かせてもらいたい。
それより赤面してるところや、上半身が、さっきまで着ていたほとんど破れている服なので胸が丸見えなことが気になる。
「なんて言おうとしたんですか」
「言うものか」
「おっぱい揉みますよ」
真剣に脅してみた。
だが女は呆れたようにため息をついた。
「もういい好きにしろ」
そうして女は両手を広げた。
とりあえず「N3」の力で|映像記憶《》をする。
そして感覚も完璧に記憶する。
「では揉ませていただきたいと思います」
「いちいち言わないでください」
なんか口調が優しくなった。
あと少し声が低くなったが、凡人じゃ分からないレベルだ。
僕は胸に手を伸ばす。
肌に触れるほど手が近づくと女の足の筋肉がぴくりと動いた。
そして目の前に足が飛んできた。
「冥土の土産に聞かせてあげましょう。
私は眞秦英子。
怪のゾンビです」
「マジかよ」
僕は眞秦という言葉に反応しつつ殺されることに驚いた。
そしてその足をくらう。
だが頭を柔らかくする事でダメージを0にした。
しかし女はそれを許さなかった。
「ダメージを与えるまであなたを蹴り続けます」
「一発は一発じゃないですか。
しかも僕はまだ何もしてないですよ」
「関係ないです」
再び女は僕を蹴る。
早いっ!
僕は軽く避けて下に潜り込む。
そして空中で身動きの取れない女の胸を揉む。
「これで一発僕もくらいますよ」
そう言って僕は能力を解除してそのまま立った。
そうしてさっきの女と同じように手を広げた。
覚悟を決める前に女の踵が僕の頭を潰した。
だが僕は一mmも動かなかった。
「何だ?...フッ耐えたか」
また口調が変わった。
その瞬間体がひしゃげた。
だが全ての攻撃は回復している。
「ほう?ここまで驚異的な力とは。
まさか進化しているのか」
「あなたたちはそう言うんですね。
僕たちは苗観と呼んでいます」
「どちらでもいいがとりあえずそうなんだな」
苗観とは「N1」を超えた力だ。
「N1」の次は「N5」でそれが「N1」まである。
僕は「N1」だ。
つまり僕はこの組織でボス以上に強いのだ。
「お前は何の何乗だ?」
「1の3乗です」
「私は「G2」だ」
「ギリギリ僕の勝ちですね」
「ちょっと静かにしてみろ」
促されて静かにしてみるとパンパコンパンパコンという音が鳴っている。
聞いた事がある音だ。
「テニスですか?」
「その通りだが今何時だと思ってんだ」
「音はどこから聞こえてくるんでしょうか」
「テニスコートはあるがかなり遠くにあるぞ」
「少し行ってみますか」
「そうだな」
僕たちは奏音を起こさないように静かに部屋を出た。
そしてテニスコートへと向かった。
見てみると20歳位の選手達が10人いた。
サーブを見てみると60km/hも出てないゴミサーブを出していた。
中学生かよ。
分からないな。
鬼下回転のブチギレサーブなのかもしれない。
まあ挙動からしてないだろうが。
てかあのサーブ出すやつが何であそこまで音を鳴らすプレーができるんだよ。
とりあえず注意しておくか。
「夜遅いんですから静かにするかやめてください」
「分かりました」
そう言って片付けを始めた。
だが次はあっあーんと言う声とパンパンという音が聞こえてきた。
懐かしい音だ。
「子作りがか?」
「そんな訳ないでしょう」
確かにこれだけ聞いたら子作りだがパンパンはおそらく卓球だ。
卓球場は上の階か。
「先に僕の部屋帰っててください」
「ああ、じゃあそうさせてもらう」
僕は1人で卓球を見に行った。
見てみるとサーブがやはり遅い。
だが回転はテニスに比べてブチギレている。
まあ、ここはうるさくないし注意しなくていいか。
実に13年振りといったところか。
大分前の話になるな。
僕は久しぶりに卓球を見れた事に満足して部屋に戻った。
「帰りました」
「帰ってきたか」
「俺もいるよ」
「奏音?」
そうその声は奏音の声が低くなったような声だったのだ。
まるで女の怪のゾンビのようだ。
「俺は眞秦健壱です」
「私の息子です。
森口楓の精神は今、怪のゾンビの眞秦英子です」
「なるほどな」
つまり奏音もまだ怪のゾンビという訳か。
なぜ噛んだのに善良なゾンビになってないんだ。
いや、やはり組織のゾンビへの理解度は低いのだろう。
「奏音は怪のゾンビなんですか?」
「俺がそのゾンビだからね」
「でも俺はきみの味方だよ」
「私はあなたの敵ですけどね」
「そりゃ大変なこった」
「ふざけていると奏音ちゃんを殺します」
僕はその言葉で一気に雰囲気を変えた。
奏音は僕の命同然だ。
「お前は俺より弱いんだから俺を敵にまわすと恐ろしいことになるぞ」
「ゾンビの段階が「1」高いだけでいい気になるのは良くありませんよ」
2人の間にピリついた空気が生まれる。
楓の足が奏音(眞秦健壱)の方を向く。
「最上の楓」
「楓だと」
楓の足に毒を注入した。
僕の血を性質変化させて毒にしたものだ。
これは簡単に人が死ぬ系の毒だ。
「私がこの毒の広がりを抑えるのをやめたら森口楓は死にますよ」
「これに関してはその通りだよ」
「この毒には簡単な仕掛けがあってな。
怪のゾンビの精神を殺す毒なんだよ」
「俺が楓をもっと振り撒いてもいいんだぞ」
「ん、なんだ?」
精神が楓に戻ったか。
毒は完全に消えているか。
僕は一応映像としてこれを映像記録していた。
毒の抑え方を英子から学ぶのだ。
よし理解した。
こいつの筋肉は誘導のように分かりやすく反応してくれる。
筋肉の動きを見れば全てがわかる。
これで毒舞わしも対策できる。
僕は着実に力を付けている。
後書き 安定の下ネタ注意
今回は有村悠里の趣味や真の実力など知らない一面が出てきましたね。
苗字は吉儀さんと眞秦さんですか。
グーグルで眞秦と調べると記事や話題が少なすぎてインスタが出てくるというね。
その眞秦さんは自分の苗字のレア度を分かっているそうです。
吉儀さんは意外と少ないんだって感じですね。
関係ないけどこの後書きは晩餐歌とala vivere luce対ピラフ星人のラップバトルを聞きながら書いております。
それで今回の下ネタというか、キモいは部活の私ですね。
私は卓球部なんですけどまあ声がでかいでかい。
点をとった時「ほれい、よっ」とか言う訳ですよ。
で、それを点を取られた時にもそれに近い音圧で「うわぁー」とか叫んでる訳なんですよ。
そこで思いつきました。
「よー!」と叫んでる時に「よ」から繋げる事ができる好きな人の苗字を言っても音圧がバケモノだったらバレない説を1人でに検証してみた訳ですよ。
そうしたら何が起こったと思いますか?
その点から軽いゾーン(2週間に1回はいる)に入って部内リーグ全敗の私が、実力が少し離れてる友達に勝てました。
ちなみに説は1回目でバレました。
その後の他の人との試合では普通に負けました。
残念無念また来年。
その頃部活退部案件。
負ければダイブ、ゾンビの海。
足りない大分実力フランケン。
これなら俺も仏頂面。
だが悟れぬこの邪心の塊。
仏の顔も三度まで?
ブッタだったら一度でちょとまった。
だんだんイライラ。
にんじゃりばんばん。
インキャはアンアン。
ビッチとパンパン。
ピッチが早けりゃ取れないぜ、ゴミブロック。
強打が来れば取れずに粒高、ブランク?
つっつけばそりゃネット、グッドラック。
粒とは思えないゴミプレー。
それを加味して相手は舐めプでー。
いつも入らんゴミドライブ。
ループじゃ打たれて返せんで。
2回戦目は行かせんで。
これならブロック大会昼食要らないな。
だけど弁当は豚バラブロック。
好きな人にはラインブロック。
その人は草食系ですか?
俺はキモすぎ即処刑だ。
この線引きがブラック。
ユニフォーム、ホタルの蛍光色。
フォームは棒立ち、惚けるぜ棒人間。
ピラフ星人のぎょうにんべん。
ハングリーなんて言い訳使えない。
負ければ底でアングリー。
引っ掛かる詐欺はワンクリ。
なぜなら見ている違法ポルノビデオ。
紙みたいなラップでしたね。
ペラペラで大変あくびが出そうですね。
にんじゃりばんばんとビッチと陰キャはもろピラフ星人とala vivere luceのパクリですわほんとに。
まあ、そんなざこい卓球部の恥は一人で悲しんでおきます。
それではモデルの人物と天才な親に感謝を。
天才な親
絶対いらない謎エピソードがいくつかありましたが文章力は上がっていると思います。後書きがキモい上に長いので見たくない人は次から見ないでください。それではまた次回