絶望のループ
「チッ!何回目だよ!!」
努力もまた変わる。
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僕は小学4年生にして不登校になった落ちこぼれだ。
そんな僕の1日は死のうとすることから始まる。
まず試すのは飛び降り自殺だ。
20mの高さから落ちようとするがヘタレが発動して足が後ろにしか動かない。
次は毒を飲むことだ。
だが毒など持ち合わせている訳がないので代わりに体に悪そうなものを体に取り込む。
まずはガラスだ。
内臓をズタズタにしてくれると思ったがここでもヘタレが発動してしまった。
次はファ○リーズを飲んでみる。
正直死なないと思うからヘタレは発動しなかった。
案の定死ぬことはできずに何とも言えない味が口に残る。
次はお茶を飲んだ。
ファ○リーズは後味がヤバい系だった。
なんとかなった。
だが後味はまだ残っている。
僕はこんな風に毎日いろんな方法で死のうとするが死ぬことはできずに4年も経っていた。
僕は8年ぶりにパパと話していた。
「お前せめて外には出てくれないか」
「何でそんなことしないといけないんだ」
「また前みたいに家族皆で出掛けたいんだよ」
パパはその後も譲らずに頼んできた。
パパの熱に負けて僕は家族でドライブをすることになった。
家族はパパ、ママ、妹、僕がいる。
パパの名前は有村健
ママは有村美里
妹は有村奏音
僕は有村悠里だ。
そんな有村家はその日、天から地へと急降下していった。
外はまだ楽しかった。
「奏音」
「どうしたのお母さん」
「もし辛いことがあったら抱えないでね」
「わかった!」
「奏音は元気だから大丈夫だ。
それよりも心配なのはお前だぞ、悠里」
僕は唐突にパパに話を振られてびっくりする。
だから僕はその言葉を無視してしまった。
パパはそれで傷付いてしまったようだ。
それから家族は皆話さなくなる。
そんな状態で走ってると突然車の屋根に何かが落ちたような衝撃がくる。
「何だ?」
パパはそう言って車から顔を出して上を見るとすぐに顔を引っ込めた。
2人がそこに注目しているとパパは何も言わず顔が真っ青になっていった。
そんなパパに注目していると運転席の窓にゾンビが掴まってきたのだ。
あまりにも唐突だ。
パパは叫び声をあげる。
ゾンビはパパを一口噛んで車の中に入ろうとする。
だがパパはそれを止めようともせずにいた。
パパはゾンビになった。
運転もせずにただ呆然としている。
「お母さん怖いよ」
「大丈夫だよ」
ゾンビが止まった車の中に入ってくる。
だが大丈夫だ。
僕は世界を救うためとか言って筋トレをしていた。
だから力には自信がある。
僕はそんな肉体の限界の力で謎の生物の心臓に踵をぶち当てる。
だが狭い空間では威力が落ちてダメージが入らない。
ゾンビは攻撃によって格好の的になった僕の足を噛む。
僕もパパのようにすぐゾンビになってしまう。
僕は先が短くないことを確信した。
なぜならパパは2分足らずですでにゾンビになっていたからだ。
「お父...さん?」
奏音がそんな声を出したがその声はパパにはもう届いてない。
僕はすぐに行動する。
まずはママと奏音を車の中からだす。
「2人とも俺の後ろについていろよ」
「お兄ちゃん...頑張って」
奏音は無気力に応援する。
僕はその応援に答えるようにゾンビに飛びかかる。
だが考え無しにこうしてるわけではない。
ゾンビは俊敏に反応して対応しようとするがギリギリ視界外の俺の対処など間に合わなかった。
ゾンビは走り出すために右足で全体重を支えていたがその足を足払いしてこけさせる。
そんなことで無防備になったゾンビの心臓に渾身の蹴りを5発入れておいた。
なぜ心臓をここまで狙うのかというと頭からはヌルヌルとした液体が出ていてダメージを与えることができないからだ。
このゾンビはこれでダウンした。
だがそれだけで僕は止まらない。
「2人とも付いて来てくれ」
2人にそう言いパパゾンビへ視線を向ける。
だが僕はそこで限界を迎えてしまった。
踏み込んだ足は意味ないぞと言うように力を失う。
やっとこれの最後に見た光景はゾンビがママを食べていて奏音が助けを求めながらこちらに向かってくる様子だ。
それについての僕の感想は下からの視界だから奏音のスカートの中が見えたのが嬉しかっただ。
「お兄ちゃんまでこうなっちゃうの。
誰か助けて」
僕はその声には答えることなく意識を手放した。
熱い......
体から火が出てきているように熱い。
あのときもここまでは熱くはなかった。
これが僕の最後の感覚か。
僕には今までの記憶が流れる。
走馬灯に近いかもな。
そして僕はムクリと立ち上がる。
「お兄ちゃん生き返ったの?」
「そうだよ」
そう僕は復活した。
熱も3秒程で無くなっていた。
僕はゾンビに再び立ち向かう。
3匹のゾンビを相手にしてだ。
こいつらの動きが遅くなった気がする。
僕が先程よりも早く動いてるのを見てパパゾンビは逃げていった。
それを追いかけようとするがママゾンビに阻まれる。
僕は容赦なくママゾンビのまだヌルヌルしていない頭に回し蹴りを食らわせる。
ママゾンビは頭の中身が全て出てきた。
そして最初のゾンビは首を蹴りで吹き飛ばして喉の方から脳を潰した。
2匹とも動かなくなった。
僕は奏音の方に踵を返して声をかける。
「大丈夫だったか」
「大丈夫...」
どう考えても大丈夫じゃない声で返す。
そりゃあママが怪物にったとはいえ目の前で死んだのだ。
精神的に来るだろう。
そもそもグロい。
奏音はまた何かを話す。
「お兄ちゃん髪がクルクルしてる」
「異常な程だな」
僕は髪を確認する。
これは異常だ。
とにかく病院に行きたいがまずは警察だ。
事の経緯を説明しても一応行くといった冷たい返事だ。
だがなんとか来てはくれるようで良かった。
僕が奏音と待っていると警察が10分ほどで到着した。
「なんだこれ本当なのか?」
警察はここまで来て疑ってくる。
だが臭いがキツかったのだろう。
警察は本物だと信じた。
だが僕がなぜか手錠をかけられた。
「何で僕が捕まえられるんですか」
僕はそう言って手錠を少しの力で壊す。
警察は驚いて銃を構える。
「動いたら撃つぞ」
「僕は奏音のために生き残らないといけないが捕まるわけにもいかないんでね」
僕は構えをとる。
「お前が先に始めたんだからな」
僕は地面にひびが入る程の力で地面を蹴って走り出す。
警察は銃を乱射するがハイになった僕には当たらない。
だが流れ弾が奏音に当たりそうになった。
僕はその弾を体で受け止める。
奏音は僕を呼んでいるようだが何を言ってるかは分からない。
俺が瀕死だからか奏音が話せていないからなのか僕には分からなかった。
僕はそんな状況でこんなことを考えていた。
やっぱり銃弾が頭の中に入っても痛くないな、と。
「まだこんなことでは死なせてくれないって訳かよ」
「なぜまだ生きてるんだ」
警察の焦りの声が聞こえるが僕は冷静だ。
僕はもう半分ゾンビなんだと。
だが完全なゾンビにはなっていない。
そんなことに確信を持っていた。
「僕の体はもう死なないってことか」
傷口がどんどん治っていく。
超再生かよ。
僕はもう一発頭に銃弾を入れられる。
だがそんなことは結局時間稼ぎに過ぎない。
僕は警察の体を持ち上げる。
首を持ってだ。
警察は息ができないためか足をバタつかせて必死に抵抗する。
「そんなこと通用しないって分からないのか」
僕が更に握る力を強くする。
警察はそれで気絶してしまった。
僕はそれを終えて振り向く。
「キャァーーーーーーー」
僕は音が出た方を見る。
通りすがりの女性が怪我をしていた。
僕は情けない警察を放り投げて20m程離れたその人のところへと駆け寄る。
そうすると野次馬たちは怪我人より僕を写す。
この髪がやはり気になるのだろう。
だが今はそんなこと関係ない。
「大丈夫ですか」
「あ...あ...足に弾が」
その傷には3cmくらい入り込んだ弾があった。
やはり浅かった。
だが普通こうなれば浅いとは思えない。
だが僕はそうでは無かった。
僕は止血や精神安定の応急処置をした。
そしてさりげなくカメラに映らない角度で胸を揉んでおく。
僕が応急処置をしてると救急車が二台やって来た。
僕は救急車に一緒に乗せられた。
2発目の傷が完全には治ってなかったのだ。
奏音もなぜか救急車に乗っていた。
そうか僕は家族を失ってしまったのか。
僕はそんな悲しいことを考えていたが安堵もしてしまった。
奏音だけは生き残ってくれたのだ。
正直に言うと僕は奏音のことが女の子として好きだ。
禁断の恋と言うやつだ。
だから僕は安堵してしまったのだ。
落ち着くと少し眠くなってきた。
そのまま意識を手放した。
「おはよう、お兄ちゃん…」
「奏音?」
「そうだよ!」
奏音は暗い雰囲気で挨拶をしていたのに急に元気に返事をした。
奏音はそんなに僕を心配していたのだろうか。
「お兄ちゃん!」
奏音は抱きついてきた。
正直僕は小4の女子の発育を舐めていた。
すごいやわらかいおっぱいが腕、腹に当たってくる。
しかも奏音は顔も良いため僕は顔を赤くする。
そしてとどめは
「お兄ちゃん顔赤いよ?」
そうだ非常に純粋な女の子だ。
僕が理性を失いそうになっていると知らない人が病室の中に入ってくる。
入ってきた男はキャプテンロリコンと名乗った。
どこか既視感のある名前だ。
その男は奏音をいやらしい目で見ている。
「ロリコンパンチ」
僕はキャプテンロリコンの重い一撃をもろに受ける。
視界の端に見える僕の髪はゆらゆらと揺れていた。
だが僕は体勢を立て直す。
「お返しだ」
そして僕はお返しに勢いを利用した回し蹴りをお見舞いする。
だがその一撃では決定的なダメージを出すことはできなかった。
「重い一撃ダネ」
やはりこいつは気持ち悪すぎる。
そもそもこの一撃で大抵は倒せるはずなのになぜこいつは余裕なんだ。
「奏音には絶対に手を出させないぞ!」
「もっと欲しくなっちゃったナ」
お兄ちゃんは今度こそ死ぬかもしれないぞ奏音。
頭に銃弾を受けても痛みを感じなかったのにロリコンパンチは腹を抉られたような痛みがずっと続くんだ。
俺は奏音に心の中でそう話しかける。
そうしていたらロリコンは拳を振り上げる。
「これで奏音ちゃんは僕の物になるヨ」
「ここで本当に死ぬのかよ」
何回か死を覚悟したがこれは確実に死ぬ。
本能的に目を瞑る。
そして次の攻撃で死ぬのを待つ。
だが2秒、5秒、10秒と経っても僕は死なない。
目を開けるとそこには床にべちゃりと倒れているロリコンがいた。
「なぜ?」
「お兄ちゃん、怖かったよー」
奏音は再び抱きつく。
今度は正面からだった為、興奮が具現化されたモノを隠すのが難しかった。
奏音はずっと強い力で抱きついて僕を話さない。
「最後の置き土産だ」
そんなロリコンの声が聞こえてくる。
僕は咄嗟に奏音に覆い被さる。
その見えない拳は僕の腹を貫通して奏音を3m吹き飛ばした。
僕は怪我など気にせずに奏音に駆け寄る。
「大丈夫だけど......お兄ちゃんお腹が」
「これはどうせ治るし痛くないから大丈夫だ」
それにしてもロリコンめ。
僕だけでなく奏音にまで手を出すとは。
ヤバいフラフラしてきた。
僕は出血し過ぎて貧血になってしまった。
「お兄ちゃん?!」
奏音は僕を抱き抱えて頭を打つのを避けてくれた。
その瞬間、走馬灯が流れてくる。
奏音が産まれたとき。
奏音が初めて立ったとき。
奏音に恋愛感情を抱き始めたとき。
奏音と風呂に入ったとき。
奏音のおっぱいを感じたとき。
奏音のお尻を感じたとき。
そんなときの情景をまさまざと思い出す。
今まるで起こっているようだ。
奏音も成長したな。
僕はそこで完全に体と意識が分断される。
だが直ぐ意識は戻る。
「おにぢゃん・・・・うぅ」
奏音の泣いていて何を話しているか分からない声が聞こえてくる。
泣き顔も可愛いな。
でも可哀想だからとりあえず返事をしておく。
「大丈夫だ」
「ほんとに...大丈夫なの?」
そして奏音はまた抱きつく。
やっぱりエロいな。
そして奏音は抱きついたまま話始める。
「お兄ちゃんはね3日も寝たきりだったんだよ」
「ごめんな、俺が弱くて」
「お兄ちゃんは強いよ」
そう言ってさらに強く抱きしめる。
やっぱり奏音可愛過ぎだろ尊い。
こんなに可愛い奏音を傷つけたロリコンはもっと苦しめてやる。
恨みを心の中で吐き出していると奏音が僕を離して話し出す。
「昨日ね、変な人がきてお兄ちゃんは善良なゾンビだよって教えてくれたの」
「善良なゾンビ?」
「そうだよ。
善良なゾンビと怪のゾンビの2種類に分かれてるの」
奏音が急にゾンビの事を必死で話すもんだから可愛くて仕方がない。
だが奏音はそこで止まるようではなかった。
「お兄ちゃんは善良なゾンビの中でも「N4」身体の反応って言うゾンビなんだって」
待て待てあまりにも情報が多すぎる。
だが奏音はそんなことお構い無しに話をつづける。
「それでねおじさんが「この手紙をお兄ちゃんに見せな」って言ってこれを渡してくれたの」
奏音が手紙を渡してくれる。
僕は手紙を確認した。
それを見た僕はため息をついてこう言う。
「そうか、ははは...」
「お兄ちゃんやっぱり休憩が足りてないんだ!」
奏音は何を勘違いしてるのか僕をベットに押し込んだ。
そういえばもう夜だけど奏音はどこで寝るんだ?
僕が寝ながら考えてるとゴソゴソと物音が聞こえて布団が膨らんだ。
奏音が入ってきたのだ。
「お兄ちゃんギュッてして」
僕は言われた通り抱きつく。
手に何かが触れた。
奏音が僕の手を逃すまいと強く握っているのだ。
少しそのままでいると手の力が無くなっていった。
小4の警戒心とは思えないほど無防備だ。
それ程信用しているのか。
そんなことよりも襲いたい襲いたい襲いたい。
ダメだ考えるな。
仏のように清らかな心を持つ事で襲いたい欲を抑える...ことができなかった。
そうだ寝る事ができれば勝ちなのだ。
僕は目を瞑り寝ようとする。
だがそうすると奏音の寝息や体の柔らかさなどを全身で感じてしまう。
もちろん寝れる訳なんて無かった。
僕が奮闘していると奏音が何かを言う。
「おにいちゃんだいすき」
僕は我慢の限界に到達した。
こんなかわいい寝言を聞いて正気を失わない訳がない。
僕は奏音の服を脱がせようとするがそれはできなかった。
なぜなら。
「ヘタレだな本当に」
僕は呟く。
そうして僕はおとなしく寝た。
きせいちゅうの息子です。
初めて共同で作品を書いてみましたが楽しいですね。
天才な親さんも非常に楽しんでくれている事でしょう。
ちなみに余談なんですけどファ○リーズを飲んだのは実話なんですよ。
小4の時辛かったんですよ。
ですが今はとても充実した生活を送れています。
しかもこの小説を同級生に読んでもらって幸せですよ。
それでは次回も期待しておいてください。
予定では来月かな。
天才な親です(名付け親きせいちゅうの息子)
今回きせいちゅうの息子と共同で作品を書かせていただきました。
僕はきせいちゅうの息子の友達で彼の黒歴史小説作りに巻き込まれています。僕と彼の黒歴史のページをこれ以上増やさないために少しでもマシな文章にしたいです。
ちなみに僕は文章の分かりづらい部分を指摘しただけなのでストーリーとかは全部きせいちゅうの息子が考えています。僕は彼とは違って変態ではないので勘違いしないでください。
それではまた次回。