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仮装パーティ

作者: 紳士風呂猫

ハッピーハロウィンです。

僕は全然ハッピーハロウィンではなかったです。

また己に甘えてしまい10月内に書けませんでした。

すみませんでした。(もう謝り過ぎて薄い)

まぁ自分のペースで書きます...(甘え)

ピンポーン!

粋なり家のインターフォンが鳴った。

「はーい!」

「こら!お母さんより先に出ちゃ駄目って言ってるでしょ!」

ガチャ!

勢い良く玄関の扉が開く音と元気な挨拶が聞こえる。

「こんにちは!」

「すみません!子供が勝手に」

そう言いながら急いで来た母親は不思議に思った。

玄関の扉が開いており外と繋がっている筈だが肝心なインターフォンを鳴らしたであろう者が見当たらないのである。

「かぼちゃん?誰か居なかった?」

すると子供は外を指差し、

「え?其処に居るよ?」

という息子の言葉に驚く。

「え?何処に居るの?」

我が子を疑いたくない母親は再度、子に問う。

「此処に居るよ!?」

そう言うと外に飛び出し、

「此処!」

と隣を指差す。

それを見て、

「危ない!」

と見えない恐怖が故に子を叱るが己の隣を指差す子に動揺が隠せず、

「其処に誰が居るの?」

と問う。

すると子は元気な声で、

「お婆ちゃん!」

と答える。

"大人に成ると見えないものがある"と言う話は良く聞くが己は体感したことが無い為に目の前の現実を受け入れられずにいるが、

子が脅えていないのを見て(怪しい人ではないのかもしれない)と子を信じ現実に適応しようと努力しようと母親は切り替える。

「お婆ちゃんはどんなお婆ちゃん?」

母親は老婆であろう見えない何かの情報を得る為、子に問う。

「どんな?って言われても~」

と言いながら子は、本当に其処に誰かいるかのように地面から空を舐める様に見ると、

「何か困ってる顔してる!」

と言った。

老婆と接触出来れば困っている原因が分かるだろうと踏んだ母親は、

「かぼちゃん。お婆ちゃんは何か言ってる?」

と子に問うた後、子の隣の空を見る。

「お婆ちゃん如何したの?」

と子が聞くと、

「ウンウン」

と頷いているのを見て、

(問題を解決すれば呪われずにお婆ちゃんも成仏できるだろう)

と考えていると、

「此処は...」

と、未だ難しいが故に教えていない筈だがゆっくりと我が子が此処の住所を口にしだした時、

母親の疑いは晴れた。

「で、合ってる...?」

母親がこのお婆ちゃんの姿も声も認識することが出来ないと理解した子は、

己がしっかりしないと2人は会話できずお婆ちゃんを助けることが出来ないと心優しく思い恐る恐る母親に聞いた。

「あ...ってる」

母親は呆気に取られていたが子に問いながら老婆に問う。

「此処の住所がどうかしたんですか?」

容量を覚えた子は母親の言葉を老婆に伝えようとしたが、

「うん。うん。」

老婆には自分の声が聞こえているが老婆の声は己に聞こえないと理解した。

「此処に前住んで居た人の住所が分かりますか?だって」

と子が老婆が聞いてきたので、これは少し長い話になりそうだと察した母親は老婆を家に通した。


(不動産屋に聞けば分かるかもしれない)と老婆を客間に通し、

「不動産屋さんに聞けば分かるかもれないので電話して聞いてみますね」

(こんな変な話しは誰も真に受けてくれないだろうな)と思いながらも

(今はこれしかないのだから)と一縷の望みをかけようと席を外した時、

「ちょっと待って!」

と扉の向こうで子の大きな声が聞こえたので、

「如何したの?」

と扉を開けると、

ペンが勝手に動きメモ帳に記している光景を目の当たりにし驚く。

恐る恐る近づくと其処にはしっかりと文字が書いてありそれは今も目の前で更新中だ。

(此処の土地は元々私の従兄家族の土地だった物を買っていたので従兄家族に聞けば、

私の娘が何処に引っ越したのか分かるかもしれない。従兄家族の名前は××。電話番号は○○〇)

と書いてあった。

再度、筆が動き出したので、その動きを凝視していると

(大変ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします。)

と書かれた。

母親が、

「大丈夫ですよ!任せてください!」

と言うとペンがゆっくりとお辞儀をするように机に置かれた。

プルルル。プルルル。

「はい。もしもし。」

「初めまして。私、秋月と言う者ですが。××さんの電話番号でお間違いないでしょうか?」

「初めまして。はい。左様でございます。」

母親は事の経緯を全て説明すると向こうは

「恐らく私の従姉です。」

と泣きながら娘の住所を教えてくれた。

「お婆ちゃん大丈夫?」

背後から子の優しい声が聞こえたので振り返ると、

メモ帳の最後の文が涙で滲んでいた。


ピーンポーン!

粋なり家のインターフォンを鳴らした。

「はーい!」

「こら!ママより先に出ちゃ駄目でしょ!」

ガチャ!

勢い良く玄関の扉が開くと元気な挨拶が聞こえてきた。

「こんにちは!」

「すみません!子供が勝手に」

そう言いながら急いで来た母親は不思議に思った。

「何方様でしょうか?」

目の前には子連れの母親。

「あれ?このお婆ちゃんママに少し似てる!」

扉が開き2人が姿を現した時、

見えないが嬉しい反面、悲しい空気が隣を漂っていることに気が付いていた。

「お婆ちゃん大丈夫?」

また我が子の優しい声が聞こえた。

涙を堪えながら目の前の親子に事情を説明した。

すると目の前の母親が泣きだし、

「こんな大事な方と玄関口で話すわけにはいきません。どうぞ中へ」

そう言うと女の子は男の子と繋がってる透明の者を引っ張り2人を中へ引っ張った。

「優は、お兄ちゃんと向こうで遊んでらっしゃい」

そう言われると、

「はーい!」

女の子は恐らく2人をリビングにそのまま引っ張って行った。


事情を聞いた母親は語りだす。

「3年前、母は父と登山に行った時、滑落して行方不明のままなのです...」

涙ながらに話す中リビングからは、まるで3人で遊んでいるかのような会話が聞こえてくる。

「父は母を探し続けていましたが2年後に体調を崩してしまい今病院で治療中です...

 私一人になっても母を探すと夫に伝えましたが理解してもらえず今では独りになってしまい、

 娘の事で母の事にまで手が回らない状態だったんです...

 とても母には申し訳なくて...」

客間のドアが開く。

すると見えないが何かに包まれているような感覚を覚える。

それは目には見えないが母であると過去の記憶から確信した麗は心が決壊し号哭する。


「10月31日ハロウィンは皆で仮装しよう!

 仮装した状態でも面会を行えます!」


「お父さん...」

声をかけられたベッドで寝ていた男はゆっくりと目を開ける。

「麗...。!?」

男の目が見開く

「俺ももう近いのかもな...あいつが変な格好で迎えに来てるよ」

そう幸せそうに語る男に言う。

「お父さん。お母さんが来てくれましたよ。」

「そうお祖母ちゃん!」

「面会終了時間になりましたらお呼びしますね。」

仮装した看護師がカーテンを閉める。

男は驚き再び目を見開く。

「お前達にも見えるのか...?」

「いえ。私には見えないけどこの子には見える様なの」

その変な格好の女性が言う。

「貴方...」

その男は衰弱し長らく人間らしい表情をしていなかったが、

今の彼は心優しく泣き微笑む誰かの夫であり父であり祖父であった。


時間を伝えに来た看護師には、

ベッドの横にカーテンへ月明りに照らされる3人の人影が見えていた。


「お待たせしました!」

軽自動車の軽い扉を閉めながら勢い良く運転席に乗り揺れる車内。

「いえいえ。面会なんですし待ったなんて思ってませんよ

 確かに張り紙が貼ってありましたが本当にそんな恰好で面会できたんですね」

と笑いながら言う。

「流石に軽めの仮装じゃないと入れてくれないかもと思っていましたが

 皆さん快く受け入れてくれましたよ。看護師さん達も仮装していて、優とか大人気でした!

 祖母と同じ格好が良いと駄々を捏ねたのでこの仮装にしたのですが流石に病院内では縁起が悪いと思っていたら、

 子供なので皆さん笑って許してくれました!」

そう笑って返す。

「2人の魔女とカボチャ男もなかなかのクオリティなので人気にきっとなれましたよ!」

「そうかもですね!でも今からは人気にならないことを願ってます。」

「確かにそうですね。」

後部座席の仮装した子供2人がトランクに向かって楽しく喋っている姿は後続車を楽しませていた。


「かぼちゃん、優ちゃん。お祖母ちゃんから聞いてるけど、もう1度言うよ?」

幽霊とカボチャは前を向き直す。

「絶対にお母さん達から離れないこと。絶対に他の人に付いて行かないこと。他の人に何を言われても無視すること。

 この3つをちゃんと守れる!?じゃないと途中でハロウィンパーティから帰るからね!?」

「はーい!!」

幽霊とカボチャは元気に返事をする。

「本当に分かってるのかしら...」

麗は運転しながら零す。

「子供にああ言いましたが私達も気を付けないとですね...」


「さあ2人共~着いたよ!」

真っ暗な山の中、有るのは車のエンジン音をヘッドライトの明かりのみ。

「よりによって神社の駐車場しか近場に停められる場所がないなんて...」

「わぁ~!」

「お祭りみたい!」

どうやら2人には違う世界が見えているようだ。

「ねぇねぇかぼちゃん!あっちに行ってみようよ!」

「良いよ!」

「こら!かぼちゃん!優ちゃん!さっきおばちゃんが言った事をもう忘れたの!?」

「優?今度の秋祭りにかぼちゃん達と一緒に行くから今は我慢してね?かぼちゃんも我慢できる?」

「うん...」

2人は賑やかを目の前にしても遊べないことにモヤモヤしているがお祖母ちゃんの為だと我慢し、

賑やかを背に暗い山道に歩き出した。

「じゃあ危ないから皆で手を繋いで行くよ。優はお祖母ちゃんの手をしっかり握っててね」

皆が繋がると優の腕が半歩前に引っ張られる。

1つの懐中電灯とカボチャの明かりを頼りに20分程、夜の山道を歩き続ける。

「お母さん滑落現場とはかなり離れているけど本当にこっちで合ってるの?」

15秒ほど経った後、

「滑り落ちた時に死んだんじゃなくて意識を取り戻した後に山道に戻ろうと歩き回った後に

 死んじゃったってお祖母ちゃん言ってるよ」

「だから滑落現場をいくら探しても居なかったんだ...」

「お母さん...?何でこの人達は仮装してこんな所に居るの...?」

その瞬間、真央は何かに冷たい物で刺されたかのような感覚を覚える。

「いいから静かに!」

言いつけるが止まらず

「でも、めちゃくちゃ見てくる...!」

「カボチャ男だから大丈夫よ!!」

子共達も最初はパーティだと騙せていたがこの異様な雰囲気に呑まれてしまっていた。


もう暫く歩いて行くと優の足が止まった。

「此処の直ぐ下にお祖母ちゃんは居るって」

「直ぐ下なら私、母を見付けてくるわ」


もう暫く歩いて行くと優の足が止まった。

「此処の直ぐ下にお祖母ちゃんは居るって」

「直ぐ下なら私、母を見付けてくるわ」

そう言うと真央から懐中電灯を受け取り下に下りて行った。

数秒後に、

「有った!」

と麗の大きな声が聞こえた。

「お祖母ちゃん?」

「今は夜だし私達も危ないから一旦神社まで戻ってから警察を呼びましょ!

 此処まで山道で一本道だし大体の場所を覚えていれば警察が見つけてくれると思う!」

「ママ!お祖母ちゃんが!!」

麗は急いで駆け上がって来た。

「優?如何したの?落ち着いて」

「お祖母ちゃんがどんどん消えていってる...!」

2人は恐らく老婆にしがみつき啜り泣いて上を見ている。

「うん、うん」

子供達は恐らく老婆から安心させられることを聞いているのだろうと察した2人は静かに3人を見守る。

「うん。分かった。おばあちゃん元気でね...また3人で遊ぼうね...!またね!!」

2人は未だ啜り泣きながらも気丈に空に手を振っている。

2人も近くから見えないながらも大きな存在の何かが無くなった寂しさを感じ取っていた。

「お祖母ちゃん行っちゃった?」

「うん。でもまた直ぐに会えるし天国から優とかぼちゃんを見守ってるって言ってたからもう大丈夫」

「じゃあ車まで戻って警察を呼ぼう」

2人からは先の脅えていた顔はすっかり無くなり少しだけ大人びて見えた。


「あ、もしもし警察ですか?実は...」

「あ、もしもし貴方?今から帰るからもう少しかかりそう。うん。」

「本当に直ぐお祖母ちゃんに会えるかなぁ...」

「大丈夫だよ!おばあちゃんとちゃんと約束したじゃん!だから泣かないで...?」

「君達、如何して泣いてるの?おじさんが甘い物買ってあげようか!こっちへおいで!!」

「やったー!おじちゃん!私りんご飴が欲しい!僕も!」

「いいよいいよ!ほら迷子にならないように手を繋ごう!」

「ん?かぼちゃん?うん。げんk」

そう言いながら我が子を探すと鳥居を超えようとする2人が目に映った。

「かぼちゃん!ダメ!!」

そう言うと2人は此方に気付き立ち止まる。

かぼは男の顔をよく見ると先の男だった。

「優ちゃん!ダメだよ!戻ろう!」

そう言うと男から逃れようと手を振り回し逃れようと藻掻く。

鳥居に我が子の手が呑まれているのを見、不味いと思い真央が走る。

「今頃、気付てももう遅い!さぁこっちにおいで!!」

子共だからと手加減していたが徐々に腕が鳥居に呑まれていく。

真央の声を聞き麗も走り出す。

「ママ!助けてー!!」

その瞬間2人が鳥居から吐き出されたかのように飛ばされ出てきた。

2人に2人が駆け寄る。

「大丈夫!?だから言ったじゃない!離れちゃ駄目って!」

「優!?大丈夫!?」

子共達は鳥居の向こうを見つめている。

「かぼちゃん?優ちゃん?如何したの?」

「ほら僕の言った通りまた直ぐに会えたね優ちゃん!」

「うん!」


「10月31日続いてのニュースです。

 学生が10月31日のハロウィンの夜に仮装し老婆が出ると噂される山で肝試しをした際、

 学生が行方不明になるという事件が4年前から続いております。夜の山は大変危険です決して足を踏み入れn」


ピーンポーン!

「はーい!」

「こら!ママより先に出ちゃ駄目でしょ!」

ガチャ!

「かぼちゃーん!」

「優ちゃん!早く遊ぼう!」

「こら!かぼちゃん!先に優ちゃんのお祖母ちゃんとお祖父ちゃんにご挨拶してきなさい!」

「もう!分かってるよ!」


「本日は祖父の1周忌にお集まりいただきありがとうございました。大変祖父も喜んでいる事だと思います。」


「やっと終わった~。さぁ4人で夜ご飯食べに行くから、かぼちゃん、優、支度して。」

「支度って何?仮装するの!?」

「仮装はしません!」


ピンポーン!

「きた!」

珍しくハッピーエンドに加え

初めてのホラー?最後はシリアス?展開で書くのが難しかったですが、

不格好ながらも書き終えることが出ました。

読み返してレベルが足らないことろは幾つも有ると感じつつも

初めての試みが不細工ながらも形に出来たことに今は浸っておきます。

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