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1/∞の世界で  作者: スマイロハ
3652回くらい星を眺めたら十年。の章

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34/47

二つに分けられるアイスはやっぱり二人で分けたい。

「十年で変わってなければ、魔法の神様の居場所は伝えた通りです。移動していても国までは変わってないと思うので、オグルに行けば分かるかと。」

クエストを受け続けて路銀が溜まったので、シンリさんとキャルさんとはここでお別れです。

「ありがとうっす、先生。立派な魔法使いになるため頑張って来るっす!」

「じゃあな。姉妹で仲良くやれよ。」

私はフィヴとスラリンと共にギガルへ。巨人族は屋根を通り越すほど大きいので、それが基準となったこの辺りは生き物も地形もバカデカいです。当然領土の広さも桁違いなので、町から町へ移動するだけでもとんでもなく時間がかかるんですよね。そして、普段は見かけない自分よりも圧倒的に小さな生き物を見付けたモンスターは、街道であっても嬉々として襲って来ます。

「ネマ姉、あのモンスター何!?」

「アルパカです!」

「どうやって対処すれば良いの!?」

…普通のサイズなら普通に戦えば良いんですが、巨大サイズはどうやって戦えば良いんですか?

「ちょっと黙らないでよ!?どうするの!?」

「逃げ切れなさそうなので倒しましょう。私の手札はとっておきの魔法が一つと、ワープが二回使えます。」

あとこの巨体相手では心もとないですが(リン)も。

「私の手札は簡単な魔法と剣だけだよ…?人数居ないとシルバーなんてそんな程度…。…倒せると思う?」

「…とっておきはとっておきたいので、ワープ二回でなんとかなりませんかね?」

「…目を潰すか…足を止めるかじゃない…?」

ワープを一回使えばあの目にも届きそうではあります。

「じゃあ私は目を狙うので、足を狙って下さい。」

「…了解。」

フルエンチャントで跳躍距離を稼いで…ワープで目の前に…!!

「ぱくっ!」

あ。

「ネマ姉が食われた!!」

落ち着いてワープで脱出…から目を潰す…!!

「ナイスネマ姉!!…でも暫く近寄らないでね…。」

うぇ…全身べとべと…。

「…足の方は!?」

「無理!!硬過ぎ!!」

となれば倒すのは厳しいので、今のうちに距離を取って逃げてしまいましょう。

「――脱いで。」

逃げ切ってそうそう…。

「匂うのは分かりますけどっ。もうちょっとっ。お姉ちゃんに優しい言葉をかけて欲しいですっ。」

あなや胃袋の中だったんですよ?

「甘えてはいるでしょ?甘やかさないだけ。…脱いだ服はまとめてね。」

「はい…。」

どうぞ。全裸です。

「彼の者に安らぎを。ピュリファイングウォーター。」

身体の汚れが無くなっていく…びちょびちょですけど…。

「はいタオル。」

「ありがとうございます…。」

「熱風くらい出せるでしょ?服も洗ったから手分けして乾かすよ。」

「はい…。」

私って甘やかされて育って来たんですね…。いやまぁ?これが普通ではあるんですけど?何なら全然おせっかいなくらい…。

「早く乾かして服着て。すぐ移動するよ。」

「はい…。」

…なんだかんだ言っても、これも良かですけどね。乾いたので着て移動しましょう。

「…ネマ姉って21歳?12歳?」

「肉体の年齢は12歳です。」

「じゃあ後三年くらいで呪いにかけられるの?」

「ニ年半後ですかね。」

「ふーん…。」

…。

「…双子の妹が出来たんですよね。名前は何て言うんですか?」

「上が『ルフェディア』で下が『サフェディア』。…ジル姉に会わせたかったな…。」

「…そうですね…。」

「…。」

…。

「…そう言えば、何で私が生きてるって思ってたんですか?十年前に死んだ扱いなのに。」

「別に生きてると思ってたわけじゃない。根拠はなかったけど、でも、信じたかったから…。きっと生きてて、きっと助けに来てくれるって…。」

「…遅くなりましたけど助けます…!」

「…うん。頼りにしてる。」

…。

「…。」

…。

「…。」

…。

会話が続かねぇ…!!

「…ネマ姉。誰か居る。」

「…居ませんけど…。」

全然巨人の気配はないですが…。

「巨人族じゃなくて…人族…かな…?」

…本当ですね。久しぶりに通常サイズの生き物を見ました。行き倒れの女の子でしょうか…?私達と同じくらいの歳に見えますが…。

「ギガルが接してる国は多いから、どこかの町から逃げて来たのかもしれない。魔王軍に襲われて…。」

そう言えば絶賛戦争中でしたね…。お腹が空いて倒れこんでいるんですかね。食料を分けてあげましょうか。

「…待って。あの子…地面食べてる…。」

…本当ですね。極限状態と言う事ですかね。食べ物あげますよ~っと。

「待ってって!…あの子絶対関わらない方が良いよ。…闇の気配を感知してるから…。」

フィヴは聖魔法使えますもんね。まぁでも良いじゃないですか。私もどっちかと言われれば断然闇なので。くっ…内なる闇が暴走する…!!

「…ネマ姉が良いなら良いけど…顔が可愛いからって理由だったら怒るよ。」

「何で分かったんですか?スキルですか?」

「――。」

「ドン引かないで下さいよ。冗談です。」

ほ~ら、パンですよ~。しっかり噛んで食べて下さいね~。…お、早いですね。もう一つ食べますか?

「分かってると思うけど、私達の分はちゃんと残しておいてよ?」

「大丈夫ですよこれくらい…。もう一つ食べますか?いっぱい食べて大きくなってくださいね。」

「――。」

「そう言う意味じゃないです!」

「下ネタじゃないとボケられないのかと思って。」

「最近多いだけでちゃんとしたのもありますから!」

…それにしてもよく食べますね…え?これ以上はダメですよ。私たちの分が無くなっちゃいます。

「で、どうするの?ここまで面倒見るなら連れてくの?」

「そうなりますね。…仲間が増えましたよ!やったー!」

「」

……あのせめて反応して欲しいんですけ――。

「――今日はここで夜を明かしましょう。」

ほらごはんの時間ですよ~。楽しみでしたね~。はいどうぞ。…良い食べっぷりですね~。…ちょっ、これは私のです!あえまへんはあえ(あげませんからね)!……ちょおっ!?私が噛んでる物を食べないで下さい…!口移されてます…!…あ、でもこれはこれで…///

「…そのテンションいつまで続けるの?」

「…嫉妬してるんですか?」

「してる。」

「え、あ…その……はい……///」

「自分から聞いたんだから照れないでよ…。」

だって恥ずかしいじゃないですか…。

「その子の持ち物見たけど、名前とか分からなかった。何か喋らない?」

今のところは喋る気配ゼロですね。言葉は通じてるみたいですけど、喋り方が分からないみたいです。

「ほら、口ってご飯を食べるところなので、喋るところじゃないんですよ!この子にとっては!」

「…マジで言ってる?」

これは冗談としても…フィヴの様子がおかしいですね。

「なんかイライラしてます?」

「…その子と居るとお腹が空く。何か食べても収まらない…食欲が強制的に引き出されてるみたいな…?多分、精神的な状態異常を引き起こすスキルが…。」

あー…私そう言うの効きませんからね。気付かなかったです。…でもそうなると何か対策しないと。とりあえず私の魔法で無効化しておきましょう。

「――どうですか?楽になりました?」

「…うん。完全に影響が消えてる。…そんなに強いスキルじゃないみたい。」

「そうみたいですね……てあ!?」

ティアお姉ちゃんのアイテムが…バリボリと…。

「私が貰ったのも食べられてる!!」

残ったのは鞄だけ…別に良いか。研究中の試作品を妹で実験してるだけのアイテムでしたし、鞄が残ってればどうでも…じゃなくて!何で食べれるんですか!?

「…そう言うユニークスキルを持ってるのかも…?」

「何でも食べれるユニークスキルですか…。確かに一人で生きて来れたのも納得は出来ます…か…?」

…あれ?でも、この程度のスキルでは「闇」判定されないと思うんですが。

「…ネマ姉、今って夜だよね?」

「…?はい。夜です。」

「ネマ姉、吸血鬼になったことあるんでしょ?なって。」

…え、そう言う事ですか?…なってみますか、ヴァンパイアモードに…。

「どう…?」

「…魔人族の血を薄ーく引いてるみたいです。」

「やっぱり…。」

なんでこんなところに魔人族の末裔が居るんですか…。

「親に捨てられたのか…親を捨てたのか…。…どうする…?殺す…?」

「…私達は人族の味方ですか?魔族の味方ですか?」

「私は家族の味方。」

「同意見ですね。私も大切なものの味方です。」

戦争ではこうも言ってられませんが、所属している陣営と言うのは、結局のところ生まれで決まります。生まれの時点でどっちか曖昧なんですから、私達は私達の陣営に付くんです。人間でも悪魔でもありません。それと、神様に戦力を増やせって言われてますし、魔人族の血を引いているならポテンシャルは高そうです。

「名前何が良いですかね?」

「ネマ姉が決めなよ。…適当でも良いんじゃない?」

「えー…。じゃあ『ラト』で。」

何ですかその目は。…おっ、しっくり来ました?ラトさん。

「…まぁ、あなたが良いなら…それで良いか。」

ラトさんで決定ですね。仲間が増えました!

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