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1/∞の世界で  作者: スマイロハ
3652回くらい星を眺めたら十年。の章

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カッコいいドラゴンの剣のキーホルダーを巨大化させて悪と戦って世界を救いたい。

一応ドゴルに入れましたけど…変身を解いたらやっぱり追い出されるんですかね…?シンリさんは当分眠ったままでしょうし、私一人でどうにか…。

「…ねぇ。あなたどうしてシンリを連れてるの?見たことない顔のエルフだけど…何者?」

「いや!シンリさんは魔法を撃って眠ってるだけで!私はちょっと事情があって一緒に!」

ヤバい!何で竜人族の国で最初に会うのがエルフなんですかぁ!

「…まぁ良いわ。言っておくけど、門の近くに竜人は居ないわよ。私はもうエブルに戻るから、その子の事は国で聞くわ。魔法の出力以外はまともな良い子よ。良くしてあげて。…あと、この国の竜人族の前では絶対に変身を解いちゃダメだから。良いわね?」

「………はい。」

行っちゃった。…竜人族はエルフ以外との交流を極端に嫌うらしいので、取り敢えず人前では何とか頑張って変身を持たせましょう。

少し進めば町に出ました。様相は他の国と大して変わりません。竜人族は簡単に言うと爬虫類系の極致である竜と人の混血種です。蜥蜴とか蛇とか。なので、エルフと違って寿命が永いだけの人なんです。竜人の精神は人と同じなのに身体はゆっくりと成長して行く。他種族との関りは「老い」と言う別れを生むため、生きている限り何度も襲い来るその悲しみに耐えられない竜人たちは自分達だけの国を創り、死から遠いエルフや神たちだけと交流を行っているのです。

私も記憶に残らないようにしないと…。もう大分目立ってはいますが…。…人一人抱えているとやっぱり目立ちますね。「ちょっと襲われて~」で何とか切り抜けられる範疇ではありますが、さっさとシンリさんを宿にでも置きましょう。

「………おはようっす。」

「おはようございます。早速ですが、もうこの国を抜けたいので出発しても良いですか?」

「………大丈夫っす。」

では出発しましょう。次はドワーフの国です。

「…やっぱり魔法教えてくれないっすか?知識だけでも。」

え?…そう言えば何で教えられないのか言ってなかったですね。

「ワープとかの強力な魔法は、私が師から与えられた外付けの魔法なんです。使える数に限りがありますし、そもそもどう言う理屈で成り立っている魔法なのか知らないんですよ。」

だから教えられません。私が一人でも大丈夫なように短期間で実力を底上げするための応急措置ですから。

「そうだったんすか…。でも聞いたことないですよそんな魔法。エルフでも知らない魔法っす。」

「まぁそうでしょうね。ワープも魔法の譲渡も、師のオリジナルらしいので。」

「……誰っすか?その魔法使いは…。」

「【流星】です。」

「マジっすか!?紹介してくれないっすか!!お願いするっす!!」

そんな頭下げられても。

「もし出会えれば紹介しますよ。勿論です。でも私が連れて行くのは神様の方です。」

その点は道中で説明しますよ。早く抜けましょう。

「了解っす!」

…おかしいですね。何事もなくドゴルを出られそうです。普段の流れなら――。

「ちょっと待った!!」

そうそうこう言う感じで…んん??

「エルフが何で国へ帰らないんだ!?答えは簡単だ!旅に出るからだろ!?」

鱗に瞳、指の数。竜人族ですね。結構若そうな女性です。…12の私よりは上なんでしょうけど。

「そうっすよ。何か用っすか?」

「アタシはキャルェイン!アタシも連れてってくれ!旅に出たいんだ!!」

………はぁ?

「…私は良いっすけど、どうするっすか?先生。」

「……………もう良いですよ何でも…。」

「よっしゃあ!!アタシの事はキャルって呼んでくれ!よろしくな!」

よろしくっす…。

と言う事で三人旅です。ドワーフの国で仲間が増えないとありがたいんですけど…どうなんでしょう?いや仲間が増えるのは頼もしくはあるんですけどね…。私の周り変な人ばっかですから…。…私も含めて。

「竜人が国を出るなんて珍しいっすよね。」

そうですよね。何で旅に出たかったんですか?

「…別れは辛いって、大人たちはみんな言うんだ。それに慣れるのが怖いんだってよ。…アタシもその気持ちは分かる。でもせっかく広い世界なんだ。色んな人に会って、別れて。…辛くても、それ以上に楽しい思い出を作れば良いじゃんか。国に引き籠ってるなんて勿体ない。そっちの方が絶対幸せに決まってる。アタシはそう思う。」

それで旅に出るチャンスを探ってたところ、私達を見付けたと。

「…私エルフじゃないですよ。人族です。」

見た目はエルフに見えるでしょうけど、幻です。一番長く共にするであろう旅の仲間は老います。それも辛くなりませんか?別れは割と辛いものですよ。

「…そうだったのか…いや、別に気にしない。辛いのは当たり前だろ?それを癒してくれるのが思い出って話だからな。改めてよろしく。」

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