エルフの耳の一番尖っている所を正確に測定したい。
エブルを出た私とシンリさんは変態と出会います。と言うのも、ビセルを避けて他の国に行こうとすると、どうしても竜人族の国「ドゴル」が立ちふさがるんです。迂回ルートはあるんですけど安全な道はないので…。つまり一本道。一本道には変態が居るものなので仕方ないんですね。
「お嬢ちゃんら可愛ええやん。ウチのキャストにならへん?給料弾むでぇ?」
急いでるのでちょっと…。
「まぁまぁまぁ、話だけでも聞いてってや。キャスト言うてもお触り禁止やねん。…キャスト次第やけど…。」
「止めるっす!先生に触るなっす!」
シンリさん…先生じゃないっす…。
「エルフやったら丁度ええやんけ。異国の男女にモテまくりやでぇ?」
「……………興味ないっすよ!」
ないっすか。
「つれへんなぁ…。店の近くやったら家賃も出したるで?近くに限りやけどなぁ!」
…さっきから割と良さそうな仕事ですね。
「…お前聞いた事あるっす!エブルの周りで、エルフを狙った誘拐事件が起こってるって!100年も!」
100年!?
「100年もやっとらんわ!!…そりゃウチの親父の話やろ。ワイは関係あらへん。」
「親でも何でも!今やってるじゃないっすか!良く分かんないっすけど、どうせ親の七光りで頭張ってるだけの幸せ二世お坊ちゃんなんでしょ!!」
そこまで言います…?
「うっさいわ!!親の七光りで何が悪いんや!?お前ら二世二世言いやがって、テメェら全員親二世だろうが!!」
「私エルフなんで親居ないっす。」
「………それでお前――。」
続けるんですか…。
「親は森っす。育った集落が家族なんす。」
続けるんですか…!?
「ごちゃごちゃうっさいのう!!こうなったら力尽くや!!お前らかかれ!!傷つけずに丁重に扱えよ!!」
ちょっ、私も!?
「シンリさん風!!」
「了解っす先生!!寝た後頼んだっす!!」
「ガキエルフの魔法なんぞ――は!?」
やっぱりすごい威力ですね。嵐をぶつけられたみたいになってます。
そして眠る。と…。シンリさんを抱えて…ダッシュ!!
「あ、待て…!!クソッ…追え!!追えぇえええええええ!!」
「飲み過ぎには注意ですよ!!」
「吐いてへんわ!!」
…思えばあの人、獣人族だったんですよね。関西弁の獣人族…ゼーテさんと何か関係が…?まぁ、あったとしてもこう言うのは裏設定で、作者の気が向いた時になんかのコンテンツの隅っこでちょこ~っと語られる程度のどうでも良い話なんですが。
「何で人族のガキが人一人抱えて全速力で走って息一つ切れへんのや!もっと手ぇ抜いてぇな~!お姉ちゃん足速うて適へんわ~!」
「何言うてんの!男の子やったらもっと気張りぃや!お姉ちゃんにカッコええとこ見せんかい!」
何でノリノリやねん!!…追い付けへんな…でもこのまま行けばドゴルや。エルフ以外は立ち入り禁止の鎖国やからな…眠ったエルフ抱えても通れはせんでぇ…!!
「逃がすな!!ドゴルまで追い込むん――や!?」
あいつエルフに変身しよった…!!エルフのふりして入るつもりなんか…!?マズい…!!
「待て竜人族!!ソイツはエルフやない!!」
……間に合わへんかったか…クソッ!!久々の若いエルフやったんに…勿体無いことしたなぁ…。まぁええわ。次や次。ビセルの連中が魔王なんかと手ぇ組んだせいで、外の獣人が割食っとんねん。七光りでもワイはトップや。頭として、コイツらを食わす責任がある。一々落ち込んでなんかられんぞ…!!




