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第29話 第6の子供編④ 炎と氷の戦い

自信過剰なチンピラ、レイドに喧嘩を売られた俺達。

その結果、エルムとレイドがタイマンを行なう事になった。



「行くぜ、ファイア・ナックル!!」


エルムが魔法を使い、炎の力を拳に宿す。


「来い、アイス・レイピア!!」


一方、レイドは魔法の力で氷のレイピアを作り出した。

・・・さすがに初級魔法くらいは使えるか。


「「うおおおおおおおお!!!!」」


そして、炎の拳と氷のレイピアが激突する。

拮抗する事しばし、打ち勝ったのは炎の拳だった。


「何!? くっ!!」


炎の拳を辛うじて避けたレイドが、驚きながらも距離を取る。


「どうやらパワーは俺の方が上みたいだな。」


「・・・。」


「覚悟しやがれ、レイド!!」


氷のレイピアを失ったレイドに対し、エルムが再び殴り掛かる。

だがレイドはギリギリまでエルムを引き付けた後、右に回り込んで炎の拳を回避した。


「なっ!!」


「ふん。そんな遠くから馬鹿正直に殴り掛かっても、当たる訳なかろう。

 食らえ、アイス・レイピア!!」


「エルム!?」


レイドが新たに氷のレイピアを作り出し、隙が生まれたエルムの右肩を貫く!!

・・・って、あれ? 貫いてない??

軽く右肩に触れているだけだ。


「何のつもりだ、レイド?

 俺を舐めてるのか・・・・・・なっ、うわああああああああ!!」


ガチガチガチガチ!!


「きゃあ、エルムの右腕が氷漬けに!!」


なんと!!

あの氷のレイピア、触れた相手を氷漬けにする能力があるのか!?


「勝負あったようだな。

 エルム。確かにお前のパワーは大したものだが、動きが雑すぎる。

 そんな戦い方で俺に勝てると思うなよ!!」


「ぐっ、うるせえ!!

 上から目線で偉そうに・・・。

 この俺を甘く見るなよ!!」


しゅうううううううう・・・・・・。


「あれ、エルム?

 !! 炎の力を溜めて、氷漬けになった部分を溶かしているの!?」


アカリの言う通り、氷漬けになったエルムの右腕がどんどん溶かされていく。

そしてついに全ての氷が溶け切った!!


ただ力を使い果たしたのか、ファイア・ナックルの効果は消えてしまったようだ。


「なんだと!!」


「隙あり!!」


予想外の出来事に隙を見せたレイドの顔に対し、エルムが渾身の右ストレートを打ち込んだ!!

ところがファイア・ナックルは掛け直していない。


・・・なんで?


「うぐっ・・・い、いつつ。」


エルムのパンチ力は魔法無しでも、並の人間や小型の魔物程度なら一撃で気絶するほどの威力だ。

しかしレイドを倒すには至らず、彼は追撃を避けるかのように距離を置く。

それなりに効いているとは言え、エルムのパンチを耐えるなんて、レイドも中々打たれ強い。


「エルム・・・何故、拳に炎の力を宿さなかった?

 絶好のチャンスだったのに、この俺を舐めているのか!?」


確かにファイア・ナックルを掛け直していれば、レイドにもっと大きなダメージを与える事も出来たはず。


「黙れ。最初に手を抜いたのはレイドの方だろうが!!

 あの時、俺の右肩を氷漬けになんかせず、直接貫いていればお前の勝ちは揺るがなかったはずだ。」


「・・・!!

 なるほど。思ったよりも律儀な奴だな。

 力を見誤り、油断した愚か者などそのまま倒してしまって良かったものを。」


ああ。手心を加えられたから、その分加減した訳ね。

エルムらしい。


しかしレイドも反省する心くらい持ってるんだな。

あんなに態度デカい癖に。


「師匠の言う通りだ。

 殺さずに制する事は、殺す以上に難しい・・・。」


「何ごちゃごちゃ言ってやがる!?

 戦いはまだ終わってないんだぞ!!」


「はは、そうだな。

 じゃあ続きといこうか。アイス・レイピア!!」


レイドは離れた位置からアイス・レイピアを振りかざし、青色の衝撃波を放つ。


「おっと。」


青い衝撃波をかわすエルム。

衝撃波はそのままエルムの後ろに飛んでいき、たまたま当たった木を氷漬けにした。


あの青い衝撃波・・・。

突き刺すような効果は無いけど、当たった対象物を氷漬けに出来るのか。

俺の光魔法とちょっと似ている。


「ファイア・ナックル!!」


「アイス・レイピア!!」


今度は2人共、近づかずに遠くから炎や青い衝撃波を乱打する。

衝突した炎と青い衝撃波が次々と相殺され、消滅していった。


接近戦ではエルムの方が攻撃力はあるが、遠距離戦での攻撃力は互角といった所か。


「・・・アイス・レイピア!!」


しかしレイドは何を思ったのか、アイス・レイピアを地面に突き刺した。

どうしたんだ急に・・・って、地面が、地面が!!


「何やってんだお前?

 とち狂ったのか、ってうわわわわ・・・いてっ!!」


地面が凍ってやがる。

そうか、地面を凍らせて足場を滑りやすくしたのか。


脳筋そうなわりに、意外と戦い方が多彩だなぁ。レイドの奴。


「ふっ、どうだ。これで思い通りには動けまい。

 覚悟しろ!!」


転んで尻餅ついたエルムに向かって、レイドが突撃する。

レイドのやつ、凍らせた地面をものともせず動いてやがる。

さすがは氷魔法の使い手ってところか。


「小賢しい真似を・・・だがな!!

 ファイア・ナックル!!」


だが今度はエルムが凍った地面に対し、炎の拳をぶつける。

すると、地面に炎のエネルギーが伝わったのか、凍り付いた床が一気に蒸発した。


「なっ、ちっ・・・。」


予想外の出来事に、思わずレイドが距離を取る。

エルムもその隙に態勢を立て直し、いつでも攻撃が出来るよう身構えた。


「やるじゃねえか、レイド。

 最初は態度のデカいチンピラだと思ってたけどよ。

 さすが、大口叩くだけの事はあるな。」


「誰がチンピラだ!!

 ・・・しかしエルム、お前も想像以上の強さだ。

 俺は嬉しいよ。これほど強い奴と戦えるのがな!!」


・・・戦ってる内に友情でも芽生えたのか、こいつ等?

青春ストーリーじゃあるまいし。

まあ、レイドほどではないにせよ、エルムも結構好戦的だからなぁ。


今の所はお互い、有効打が一撃ずつ。

さて、勝つのはどっちだ?





ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・。





な、なんだ?

地震か!?





「二人とも待って!!

 戦うのは一時中断!!!!」





ユラ?


「なんだよ、ユラ。

 今せっかくいいとこなのに!!」


「そうだ。

 真剣勝負に横やりを入れるなど、無粋な真似を!!」


俺もぶっちゃけ、あいつ等の戦いの続きが見たい。

しかし、いつもは冷静なユラの慌てぶりは気になる・・・。


「そんな事を言っている場合じゃない。

 あれを見て!!」


?・・・。


ユラの指刺した方を見ると、何人かの人間が大慌てで走って来るのが見える。

まるで何かから逃げるかのように・・・。


!! あ、あれは!!!!





「うがああああああああああああああああ!!!!」





逃げ回る人達の少し後ろから巨大な・・・クラーケンよりも巨大な化物が近づいて来るのが見えた。

あれはまさか・・・ラージトロル???


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