真実を知る者
『なぁーんてねっ♪ごめんごめんっ♪ははは♪』
急にいつもの麗美さんに戻った。
『もぉー♪麗美ったらネタバレ早過ぎぃー!!いつもの"ねぇ…一緒にクスリやらない?"ってとこまでが"大女優レミ"の演技じゃぁん!!』
私は、突然笑い出した彼女たちを呆然の見つめている。
今話していたのは何?
私の中でリンクしたモノは反発する同極の磁石のようにどこかへ飛散してしまった。
そして開きかけた扉が在るべき位置へと戻っていく…
「どういう…事?」
麗美さん達は、私の反応を見て少し引きつったような笑顔をみせている。
『え…?ごめんっ!いつものノリで…これ私の従姉妹が看護師なったばっかで、練習台として採血されまくっちゃってさぁー♪そんで今のが定番のジョークっていうか…ネタバレすると結構みんなウケてくれるんだけど…なぁー…あははは…』
そんなっ!!だって…
もうこの際、みんなが居ようが関係ナイ!真実を確かめてや
るっ!!
「麗美さん!前に私のこと"瑠衣くん"って読んだよね?それはどうして?」
『えっ…それはたぶん…衣瑠ちゃんって瑠衣くんに似てるから…なんか意識しちゃってつい出ちゃったのかも。私、瑠衣くんのこと本気だったから…あ、なんかゴメンね!お兄さんなのに!ははは…♪』
『どうしたのっ?ねぇ、衣瑠ぅ…』
莉結が心配そうに私の腕を掴んだ。
本当に…違うのかな…
「じゃ…じゃぁさぁ、最後に…"シュールマン症候群"って知らない?」
『え?なにそれ?』
嘘は…ついてなさそうだ。
…ただの勘違い…か。
そうだよね。
こんな変な病気…私くらいだよね。
「そっか♪いやっ、ゴメンね!!麗美さんの演技が上手すぎてびっくりしちゃっただけだからさっ♪本当にゴメンね!!」
『あ、あぁ全然いいよっ♪急に真面目な顔して話すもんだから私がびっくりしちゃったよ!!んまぁ仕切り直して衣瑠ちゃんも、莉結ちゃんもいっぱい食べてってぇー♪』
???『シュールマン…症候群…。そっか…いい報告ができそう。』