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本日は性転ナリ。  作者: 如月アル
8/225

8.行ってきます。

カーテンから朝陽が差し込む。

今日から"衣瑠"としての学校生活が始まる。


はっきり言って不安しかない。



横に目をやる。


当然のように爆睡する莉結の姿がある。


緊張してるのは俺だけか…(´-ω-`)笑



…にしても、何回見ても鏡に映る"この女"には慣れないな…




さて…


「おいっ!莉結ー!!莉結ちゃーん!!制服の着方教えてくださいなぁー♪」


『ん…あ…?

えっ?!?!あ!ビックリしたぁー!どこの美少女かと思ったよ…おはよう♪』


あの…めっちゃ胸元緩いんですけど…


なのに…ドキッとしない…なんとも思わない…

以前の俺なら一日中ドキドキしてしまっただろう。笑

これも病気の進行のせいだろうか…


『どこ見てんのよぉー?笑』


「いや…あの…胸元緩いなぁって。…色っぽかったぞ。」


『え?!そんなストレートに言わなくても…』


意外な反応だなぁ。

莉結が照れる事もあるんだな。


ん…なんだろうこの感覚。


それより…


「支度終わったら制服の着方教えてよ?」


『え?!知らないの?そこからなんだ…当たり前な事だと思ってたよぉ!!』


「まぁ何となくは分かるけど…どうやって着てくのかとか、スカートの前後とかよくわかんないんだよねぇ…笑」


『私はその"よくわかんない"所がわかんないサ。ほれっ、貸してみんしゃい♪』


え?あ…うん…。


手際よく俺は服を脱がされていく。


めちゃくちゃ恥ずかしい。


あっという間に下着姿になってしまった…


寒っっ…


『はいっ、まずはこっちから…こーやって…』


「さすが女子だなぁ!ベテランは手際がいいねぇ!!」


『毎日やってますからぁっ♪ふふっ♪』


『ほらっ、次は髪の毛っ!ドライヤー出して!ブラシは?』


「いいよ適当で。俺セットなんてした事ないし、別にほかの奴の目なんて気にしな…

『バカゆうたらあかんよぉ!!!こんなに…こんなに可愛い子をそのまんまにしておくなんて犯罪だわさっ!!

ほらっ!貸して!』


は?はぁー??




『出来たぁー♪か…可愛いぃー♪制服姿…写真….撮っていい??』


「はぁ?別に構わないけど….」


パシャ!


パシャ!


パシャパシャ!



パシャ!



ピロン!





「ってお前ドサクサに紛れてムービー撮ってんじゃねーよ!!!」


『だってぇー…』






『あ….今日の占い…』

「見んくていいわっ!!」




そろそろ出る時間だな。


「莉結。よろしくお願いします。」


『頑張ろうね♪』






『ちょっと靴履くときはパンツ見えないように…』

「えーっ?!気にしてたのにー!!てかもうちょっとスカート長くていいんじゃねぇの?」

『この方が可愛いのっ!』






よし…

「いってきます!!!」

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