解決の糸口
莉結たちの元へ戻ると案外2人は仲良く星空を見上げていた。
『あ、衣瑠おかえりっ♪』
『おっ♪衣瑠ちゃん!愛の告白でもされたぁ?笑』
マジか!!
その通りだよ勘の鋭い女め!!
「そんな事ないよ。ただ天堂さんの様子聞かれただけ。」
言えなかった。
何故かは分からない。
得体の知れない罪悪感が私の口を濁した。
『そういえば麗美ちゃんも小さい頃、衣瑠と一緒の病院に入院してたんだって♪昔会ってたかもだよねぇ♪』
え…
その時音を立ててなにかが繋がった。
夕方見た夢…
あの腕の注射痕…
意味深な発言…
それに"瑠衣くん"って呼んだことも…
あり得ない…だけど…
麗美さんも私と同じ…
『そうそう♪あの病院から見える星空も綺麗でさぁ♪毎日見てたんだぁー♪
なんで衣瑠ちゃん達と出逢わなかったんだろっ!けどそれもそれで運命ってやつなのかね?笑』
そんなワケ…ないよね。
『どうしたの?』
「いやっ別にただ考え事!!」
『まさか本当に告られちゃったとかぁ?笑』
『え?!そうなの??』
「……」
『みんな星空は満喫できたかぁー??整列しろー。センターの方からお土産だぞー♪』
『えぇ♪お土産ぇーーー?!やったぁー♪行こっ衣瑠♪麗美ちゃん♪』
疑問は深まるばかりだ。
だけど…もしそうだとしたら…
この疑問は早急に解決しなきゃいけない!!
今まで諦めてたけど、"男に戻る"糸口になるかもしれないし!!
……
「なにコレ…」
『なにこれってお土産だよ♪聞いてなかったの?』
わかな…ちゃん?
なんだよこれ!めっちゃ"まりもっ◯こりのパクリじゃん!!
なんか表情怖いし…
いらねーっっっ!!
この施設の宣伝したいだけじゃんか!!
しかも誰も喜んでねーしぃー!!
『可愛いぃ♪衣瑠もバッグに付けよーっ♪』
こいつを除いて…はぁ…
【今回のイベント報酬】
嫌な思い出×2
罪悪感×1
モヤモヤ×100
奇妙なマスコット人形×1
解決の糸口♪×1