桜のケイカク
『私も…学校行かないッ。』
『え…?』
「私だって良くなってくれなきゃ学校行かないッ!」
『もう…どっちが姉ちゃんなの?』
そんな時私の携帯が鳴った。
「ヤバッ、電源切り忘れてた!!」
慌てて携帯を取り出すと彩ちゃんからの不在着信が表示されていた。
すぐに部屋を出て、電話スペースで彩ちゃんへと掛け直す。
『もしもし?桜の件なんとかなったよ♪私の家の従業員さんの実家が富山でね…』
「ホントッ?!すぐにお願いッ!!!お金はどんなにかかっても必ず払うからッ!!」
『…私の話最後まで聞いてくれないッ?その件なら母さんがお金は要らないって。』
「え?彩ちゃんのお母さんが?」
『うん。なんだか分からないけれど"衣瑠さんには感謝しきれないから"って。それと10時間後くらいには言ってた場所に行けるわ♪』
「ありがとぉーッ…ほんとにほんとにありがとうッ♪」
『私は借りを返しただけ。それと、相談してくれて嬉しかった♪それじゃまた♪』
よぉーしッ♪まさかの展開だよぉー♪早速報告しなきゃな♪
アレ…けど「10時間後って夜じゃんッッ!!!」
すると彩ちゃんからのメッセージが届いた。
"投光器(凄く明るい電気)手配済みだょ♪"
彩ちゃん…何で分かったの?!…絶対いいお嫁さんになるよ…
軽い足取りで部屋に戻り、稚華さんと莉結に話をした。…あとは到着を待つのみだ。
レイちゃんには"夜にとっておきのプレゼントを用意したよ"とだけ伝えておいた。
『ねぇねぇプレゼントって何??』
ベッドに横になったレイちゃんが小さな声を弾ませる。
「ヒミツだよっ♪」
『えーっ。教えてよ。夜まで待てないよ。』
…それは気持ちの面…だよね?
レイちゃんの発する一言一言が悪い意味に聞こえてしまう自分に嫌悪感を抱いた。