表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本日は性転ナリ。  作者: 如月アル
175/225

姉の想い

病院へ通う事が日課となり4人で過ごす日々が"日常"となってきたある日、レイちゃんが窓の外を眺めてこんな事を言った。


『お花見したいなぁ。』


「えぇー、お花見??だってもう夏だよっ?」


『突然変なこと言うなぁ嶺は♪また来年まで待てばいいよ♪』


『来年かぁ…遠いよ。』


『早く退院して今度は4人で見に行こっ♪』


『そうだねっ♪私も連れてってね♪』


「当たり前だよっ、レイちゃんがメインなんだからっ♪」


『あはは♪そうだねっ。』


そんな会話をしながらも、レイちゃんは自分がその時まで生きているのか分からない。そう言っているようだった。


副作用を気にしてかレイちゃんは常にニット帽をかぶるようになり、髪を手でクルクルと触るクセも見なくなった。


季節は初夏から夏に移り変わり、昼間の陽射しが焼き付けるように猛威を振るい始めた頃、いつも通り病室へとやってきた私と莉結は驚愕した。


「稚華…さん?!それっ…」


私の目の前に居るのは確かに稚華さんだ。しかし明らかに違う点が1つ…


『稚華…さん…髪…どうしたの?』


そう、稚華さんの長い髪が全て消え去っていたのだ。


お坊さんにしか見えないその頭は綺麗に剃り上げられ、可愛らしい制服に身を包んだその身体には明らかに不自然であった。


『ヤバイでしょ?ふふ♪先生にどうしても嶺の部屋に入りたいって言ったら"その髪じゃ衛生的に…"とか言うからさっ、剃ってやったのだ!』


そう言って自分の頭を撫でる姿は…ごめん!笑える…


そしてすぐに看護師がやってきて稚華さんを丁寧に"消毒"すると、『お邪魔しまーす♪』と言ってレイちゃんの部屋へと入っていく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↓"本日は性転ナリ"最新話毎日更新中!!↓ https://www.alphapolis.co.jp/novel/77353022/499155980 ↑お気に入り登録・コメントお待ちしております↑
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ