表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本日は性転ナリ。  作者: 如月アル
118/225

気づかぬ本心

『お風呂どーぞ♪』


さっきまでの莉結はなんだったんだろ…

髪の毛をわしゃわしゃとタオルドライしている"いつもの莉結"の顔を見つめる。

アレは莉結の顔をした別人だったんじゃないかとか変な事まで考えてしまうくらいだ。


まぁ、私たちも変わりゆく日々の中、色々な影響を受けて少しずつでも確実に変化してるんだもんね。


アレもきっと今までになかった新しい莉結なんだ。きっと。


モヤモヤが頭に纏わり付いたまま浴室へ行き汗を流す。


鏡を見るたびにドキッとしていたこの身体も今では当たり前だ。


人間の記憶というものは曖昧なモノで、かつての"瑠衣"の男性特有の筋肉質な身体も、寝癖のついたあの短めの髪も、口には出せないアレでさえ、もうハッキリと思い出すこともできない。


自分の写真を色んな角度からもっと撮っておけば良かった。なんてナルシスト思想っぽい事も考えてしまう。


どうせならもうちょっと胸も大きくなれば良かったなぁ…


…ってないない!何考えてんだ。


私は早く"元の身体"に戻って……元の身体?


これか…



たまに考えてしまうこの無意味な"自分とのやりとり"。


たまに自分が何なのか、本当に今の自分が自分なのかが分からなくなってしまうことがあるのだ。


しばらく悩んで、結局たどり着く答えは、

"考えてもしょうがない…か。"である。



さっ、お風呂上がって寝よ。






…部屋に戻ると莉結は既にベッドに横になり眠っていた。


…もう寝てんのかぁ。


気づけば寝ている莉結をじっと見つめる自分がいた。



いやっ、なにジロジロ見てんだろっ!ヘンタイじゃんか!


無理矢理視線を剥がしとってもやはり気になってしまう。


なんなんだよこのモヤモヤはっ!!


私はその答えを確かめるために、別に他に意味なんてものは無いけれど、莉結の寝ているベッドを背もたれに座った。

首を横に振れば目の前に莉結の寝顔が目の前だ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↓"本日は性転ナリ"最新話毎日更新中!!↓ https://www.alphapolis.co.jp/novel/77353022/499155980 ↑お気に入り登録・コメントお待ちしております↑
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ