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♯4プロローグ【トドカナイオト】

キャラの容姿など特徴を書いて無いのは仕様です。因みに正義君がマセてるのは明斗と英理朱夫妻のイチャイチャっぷりを見せつけられ、英理朱の行き過ぎたスキンシップが影響してます。(解る人には解るかな?)キャラの容姿は本編開始後に、本文・補足を後書きに書こうと思ってます。なかなかコメディが書けず期待して下さっている読者様、もう暫くお待ち下さい。それでは♯4お楽しみ下さい。

あれから2年半、それなりに楽しかった。航や川上さんと体育祭や文化祭、修学旅行。あの2人といつもセットだったなぁ。




特に3年になってからは充実していた気がする。



体育祭では借り物競争で引いたクジに〈女装した男子〉なんて書いてあって、応援団に居た〈アレは、男らしいからお前に向いてるな〉と言ってやったら入っていた。応援団コスプレの航を無理矢理引きずり出しゴールで紙を見せてやると、顔を真っ赤にしてギャーギャー叫んでいた。



修学旅行では航が迷子になり川上さんと同じ班の女子で広い京都を探し回った。と言っても今思えば、川上さん達と楽しく観光していた気がする〈携帯のGPSで居場所を把握していたので〉方向音痴なんてマイナススキル持ってたのか、とか考えつつも通話しながら誘導して1時間程で確保した〈此処でもギャーギャー喚いていた〉



文化祭は演劇でロミオとジュリエットを演じたが〈俺は音響・航はロミオ・川上さんはジュリエット〉クラスの投票ではロミオが俺になりそうだった為に〈女子達の耳元に航がロミオになれば百合っぽくなると思わない?と囁いて回った〉演劇も無事に終わって、やっと肩の荷が降りたと思っていたが舞台にクラス全員があがり観客に向かって頭を下げる時に悲劇は起きた。〈航が俺に抱き着いて来て、観客席から黄色い歓声が飛んできた。結果1週間程BL疑惑をかけられ、生暖かい眼で視られた〉















―PM6:20――――――――大瀬中央駅前―




今日は12月24日クリスマスだ。建物は綺麗に飾り付けられ道行くカップル達は手を繋いだり腕を組んだりしている。


俺は駅前広場にある噴水の脇にあるベンチに腰掛け、先程買った缶コーヒーをコートのポケットに入れ手を突っ込んで転がしていた。


温くなってきたので、ポケットから取り出してタブを開けてから一口だけ飲んだ。


【正義】

「……不味い」


冷えきってしまったコーヒーを一気に飲み干し、ベンチの横に置いてある屑籠に捨てた。


まだかな?と駅の方を見ると大時計の針は6時23分を指していた。


まだ時間があるなと思いつつ、先程の出来事を考えていた。




2年前から恒例になっている、風波かざなみ地区にある孤児院〈おそらの庭〉でのクリスマス演奏会が終わり家のリビングでコーヒーを飲みながら母さんと話していた。


【英理朱】

「お疲れさま。今年も喜んでくれたみたいね。まー君が帰って来る前に園長先生からお礼の電話をもらったわ」


【正義】

「うん。でも今年1年で新しい子が何人か増えてるから、手放しでは喜べないよ…何かしてやれないかなぁ」


【英理朱】

「まー君は優しいね。でもね、コレばっかりは私達にはどうしようもないの…2週間に一回ピアノを聴かせに行って、遊んであげてる…皆、感謝してると思うよ」


【正義】

「そうだよね。ゴメン、暗い話になっちゃったね。今度から暇をみて行く回数を増やすことにするよ。」


と言って母さんの方を見ると、ウンウンと頷いてから笑顔を向けてくれた。


【英理朱】

「コーヒー冷めちゃったから、煎れ直してくるね」


と言って、冷めたコーヒーをキッチンに持って行った。


テレビでも見るかと思い、ガラステーブルの上からリモコンを取った。適当にチャンネルを替えているとクリスマス特集でカップルに街頭インタビューをしているところで手を止めた。


【正義】

「鳴北の商店街だよなぁ…」


買い物で良く利用する新・市街地の鳴響北めいきょうきた地区の商店街が映されていた。


珍しいなぁと思いつつ画面を眺めていると、インタビューをうけているカップルの後方に視線が釘付けになった。


その娘は黒髪のロングで白いロングコートにピンクのマフラーを巻いていた。


画面の中のその娘は携帯電話を取り出して耳に当てた…数秒後にポケットの中の携帯が鳴った。


取り出して、表示を確認するとやっぱりね…と思いつつ通話ボタンを押した。


【川上】

『七瀬君、メリークリスマス!』


【正義】

「メリークリスマス。今日はどうしたの?」


とテレビの内容には触れずに話した。


【川上】

『実は…今[鳴北の商店街に居てテレビに映ってる…か?]………………なんで、なんで知ってるの?』


テレビで確認すると頭を抱えていた。


【正義】

「そんなにヘコむなよ。テレビ視てるから、頭を抱えているのもバレバレだから」


と言って画面を視ていると、小さくガッツポーズをしていた。


【川上】

『恥ずかしいぁ、でも良かったぁ。視ていてくれて』


【正義】

「なんで?何かあるのか?」


画面の中では深呼吸していた。そして真剣な顔つきになり。


【川上】

『私、次にインタビュー受けるから。最後まで………聴いてください。』


と言って電話を切られた。まさか…と思いつつ携帯をテーブルに置いて画面を見つめた。










数分後カップルのインタビューが終わり、川上さんがカメラの前に立つと〈次は地元の中学生、川上さんが好きな男性に告白するそうです。頑張ってね。〉と言う女性記者の声が聞こえて。画面に川上さんの顔がアップで映った。



【川上】

「…私には、とても大好きな人がいます。同級生の………優しくて…面白くて…心が強くて……自分よりも相手の事を1番に考えられる素敵な人」


と言い下を向いて軽く深呼吸すると。顔をあげて頬を赤く染めながら


【川上】

「大人びて整った顔……腰まで延びた金髪………朱色の瞳がとても綺麗な背の高い男の子」


と言って顔を耳まで真っ赤にして


【川上】

「好きです!…貴方の全てが大好きです!」


と言って顔を伏せて


【川上】

「今日の6時30分…駅前広場の噴水の所に居るからっ…うっ…待ってるからっ」


最後は泣きながら言ってから走って画面から消えた。





















――6:28―――大瀬中央駅前‐噴水広場――



あんな奴俺しか居ないだろ…気が重いな。と思いながらも地面に視線を落とし考えていた。


やっぱり志望校が違うのが引き金になったのかな?2年生になって違うクラスになったのに、昼休みわざわざ会いに来るからいつかはこうなる様な気がしてた。


〈好きな娘がいる〉とでも言っておけば良かった………今更後悔しても遅いっつうの。いい加減な自分に嫌気がさした。


考え込んでいると不意に肩を叩かれた。ハッとなって視線を上げた。


【川上】

「ありがとう……来てくれただけでも嬉しいな」


そんな訳無いだろ、やっぱり…いや、中途半端な気持ちであの真摯な想いに応える訳にはいかない。


【正義】

「あぁ…アレだけ勇気を出したんだ。メールや電話で逃げる訳にはいかないだろ?」


本当に優しい娘だな、不安な筈なのに気丈に振る舞って…俺なんかには、勿体無い。アイツと出会ってなければ…いや、無意味な考えはやめよう。


【川上】

「来年は3人共、違う高校なんだよね……寂しくなるね」


川上さんは美咲桜の通う宮園女学院の高等部、航は金持ちや文化系の特待生が通う鳴響学園。俺は宮園の線路を挟んで北側にある、進学高の緑台高校を受験する。(宮園町は線路を挟んで南側)


【正義】

「そうだな…でも、逢おうと思えばいつでも逢える距離だろ」


春日から宮園を受けるのは5人しか居ないって言ってたな。やっぱ寂しいだろうな。受かっても同じクラスになれるか解らないしな。


【川上】

「そう…だね…じゃあ愚痴とか…悩みとか……電話したら…相談に乗ってくれる?」


不安なんだろうな、でも…隣に立つのは俺じゃない。


【正義】

「当たり前だろ……『友達』…なんだから」


『友達』の部分を強調して言うと、彼女は顔を伏せた。


【川上】

「…友達かぁ」


これから言われる言葉が解ってるんだろう。表情は前髪に隠れて見えないが、声が震えていた。


それを見てから眼を瞑り、覚悟を決めた。ゆっくりと瞼を上げ、口を開いた。


【正義】

「さっきの告白…嬉しかった…でも………もう……気付いてる…よな…俺が…川上さんに抱いている感情は……LIKEだ」


そこまで言うと彼女は、両手で顔を覆って泣き出した。


【正義】

「LIKEから付き合ううちにLOVEになるかも知れない…[じゃあ]…でも、あの真摯な告白に中途半端な気持ちで応えるなんて………俺には出来ないっ……俺には昔から大好きな娘がいるから」


ハッキリと自分の想いを告げた。


【川上】

「うっ…胸っ…借して」


と言ったので立ち上がり両腕を広げると、胸に飛び込んできた。


【川上】

「うあぁーーっあぁーーーっあーーーーっ」


なにもしてやれないもどかしさから、逃れる様に空を見上げて唇を噛んだ





















暫くして泣き止んだ彼女は、胸からそっと離れた。


【正義】

「もう…大丈夫?」


優しく語りかけると、泣き腫らした顔を此方に向けて


【川上】

「大丈夫…最後に一つだけお願い……聴いてくれる?」


と言って微笑みかけてきた顔は、こんなに綺麗だったっけ?と思わせる位の破壊力があった。


【正義】

「内容次第だけど…[キスして]……唇以外なら……どこに?」


するべきでは無いんだろうな、と思ったが釘を刺さなかった自分にも責任がある。と自分に言い聞かせた。


【川上】

「お任せしますっ!」


と敬礼しながら言ってきたので苦笑いしながら、彼女の目の前まで歩き顔を見つめた。


彼女は頬を赤く染めて、顔を上げ瞳を閉じた。


前髪を右手で掬い上げ左手を肩に置いて、綺麗な額に唇を落とした。


そっと離れると、彼女は眼を開けて


【川上】

「いいなぁ…その娘……昔から七瀬君の傍に居たかったな………その娘といつか逢いに来てね?……私も素敵な人探しとくから」


そう言って笑顔を作り、右手を差し出したので此方も右手を出してしっかり握り返した。


【川上】

「また学校で」


【正義】

「ああ。じゃあな」


と言うと彼女は駅の方に歩いて行き、暫くその背中を見つめていた。やがて小さくなった背中は人混みに紛れて消えた。




【正義】

「逢いたいなぁ…元気かな………アイツ」


離れた場所に居るお嬢様を思い浮かべ、宮園の方向に体を向けて空を見上げると純白の雪が漆黒の空を舞った








♯3で名前のある立ち絵無しのキャラ。と思わせていた川上さんのお話。因みに名前は彌生やよい。今回は書くのが辛かった。一応設定画が可愛く書けていた為に、いつかヒロインにしてやりたいキャラです。(そんな事誰も聞いて無い)―次回予告!新キャラが出ます。しかしながら例によってシリアスの為本来の性格ではありません― それでは♯5でお会いしましょう。

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