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黒の章  作者: 叢雲ルカ
第2章
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大罪の対価⑤

 事務所と言っても、事務所内での仕事は殆ど無い。

 たまに書類に判子捺したり、たまに会計処理をしたりする位だ。

 Fランクの死神は福祉やボランティア活動、いわゆる奉仕をする為に必要となる物や連絡先、奉仕活動の拠点を知らせる伝言板として、事務所は使われた。

 故に事務所内で飲食を取るのも、暇だからゲームしたり、昼寝したりしても問題ない。

 ルイ達のいる事務所は、そう言う娯楽に特化している事務所の造りをしていた。

 Fランクと言う。最下層ランクにも関わらず、所長であるリフィルの意向で、広々とした事務所となっている。

 その中に、まず堂々としたキッチンがあった。これはロウとリフィルの為である。

 ロウがいつも料理を作っているが、たまにはリフィルもルイの為に作る。

 好みの味をロウから聞いて、作ってもルイの気持ちはリフィルに向かず、恋は実らなかった。

 次にリフィルの衣装部屋もある。

 服をチェンジしてはルイを誘惑したが断られた。本当に報われない恋だ。

 次に小説や漫画、ゲーム等が保管されている所がある。これはルイとレンの希望であった。

 その部屋には、他にもルイの趣味で模型やプラモデルもある。ルイは実に多趣味だった。

 勿論、事務所らしく作業用の机も人数分あったが、レンは足を机に乗せ、武器を引き出しにしまい、ルイは新型の大型船の模型を机の上に乗せ、アクセサリー等の小物類を引き出しにしまい、ロウは新作のレシピやノートを乗せ、掃除に使う小道具を引き出しにしまい、仕事に全く関係無かった。

「所でニカちゃんは何か好きな事あるの?」

 リフィルが聞く。

「私は特には」

「えー。勿体無い。ルイは散々、連れ回して何も教えなかったの?」

「いえ、そんな事は無いけど、ただ、ピンとこないと言うか」

「分かったわ。じゃあ、今日は私が案内する」

「えっ、でも仕事は?」

「そんなの気にしなくっていいよ。ロウとレン君がしっかりやるわ。さあ、行きましょう」

「はあ……」

 ニカは曖昧に返事をする。

(要はサボりたいだけじゃ)

 苦笑いをその後でした。

「さあ、行きましょう。安心してまだ部屋は空いているわ」

 本当に広い事務所であった。

「そうじゃなく……」

「この世界で楽しまない何て損よ」

「話し聞いてますか?」

 ニカの言葉はリフィルには届かず、リフィルはニカの手を引き街に繰り出した。

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