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黒の章  作者: 叢雲ルカ
第2章
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大罪の対価④

 会議室の中。

「へっくしょん」

 ルイは大きなくしゃみをした。

「おや、風邪ですか?」

 イヤミが聞こえた。

 隣の席にいたのはAランク死神である。名前はザキラ。

 何かにつけて、ルイ達に因縁をつける嫌な奴だ。

「いや、違うよ。死神は風邪引かねーし」

 ケガはするが、病気は無い。

 この世界に病は存在しない、病気好きな人間が現れていないからだ。

「まあ、そうですよね。しかし、あなたがまだ生きていたとは驚きですよ。あなたの所の所長に殺されていないなんて、おっと、言い過ぎましたか?」

 又、イヤミを言う。

「いや、別に大した事無いよ。小さい奴が言う事にいちいち腹立てていたら、体持たねーもん。俺、所構わず悪口言う奴の言葉何か、ワザワザ聞かないよ」

「何だと、クソガキ」

 立ち上がりルイの胸元を掴んだ。

「そう言う所が小さいんだ。お前、まだ気付いて無いのか? そうやって人をバカにして暴力で制圧しよう何て、小者のやる事だぞ」

「この野郎」

 ザキラは殴りかかろうとしたが、ルイは視線を外すじっと見ていた。

「殴るなら殴ればいいさ。小者」

「この野郎。1発で消してやる」

 握った右の拳から炎が現れた。

 ルイは座ったままじっと動かず、睨んでいた。

「死ね。クソ虫!!」

「止めるのです。ザキラ」

 ザキラの右腕を掴み、ザキラを止める。

「兄者。何故です。こいつが!」

 ザキラが兄者と慕っている男。名前はジーク。

 ザキラと同じAランク死神で、気障な男であった。

「これから、会議が始まります。今、騒ぎを起こしては困ります」

「分かったよ」

 ザキラもジークの言葉には大人しく聞き、席に着いた。

「いやー。助かった。サンキュー」

「勘違いしないで下さい。Fランクの弁護をした訳じゃない。ザキラの為に止めただけだ」

「おお、お手厳しい」

「あなた達みたいに、ゴミを拾っていれば生きられる世界にいる訳でも無いのだよ」

「それは聞き捨てならねーな。俺達は俺達なりにプライド持って仕事やっているんだ。お前らそんなに俺を怒らせたいのか? いいぜ。相手になってやるよ」

 ルイは物凄い殺気を出し、今度はジークを睨んだ。

(この男)

 ジークは唾をゆっくり飲み、ルイから視線を逸らす事が出来なかった。

「まっ、会議が終わったらな」

 ルイは笑った。

「あっ、ああ」

 ジークは驚いたままザキラの隣に座った。

(体が震えている)

 ジークは恐怖を学んだ。

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