表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒の章  作者: 叢雲ルカ
序章
1/26

それは1つの終わりであり始まり①

 世界は1つではない。

 世界はいくつもあり、描かれる物語はその断片に過ぎない。

 この物語もまた、世界の断片である。

「類、ゴメンね」

 女の子が涙を流して、謝っていた。

 女の子の名前は平野美春。

 黒い瞳に肩にかからない位の長さの黒い髪。眼鏡を掛けた普通の女の子であった。

 美春の手にはナイフを持ち、美春の着る白い割烹着や、あらゆる所が血で真っ赤に染まっている。この血は美春の血ではなく、大橋類と呼ぶ、美春の目の前で倒れていた男の物だった。

 美春が類を刺した。それが事の顛末である。

「うっ、ううっ」

 類は唸りを上げ苦しみ、徐々に意識を無くしていく。

 それでも類は、最後まで美春の顔を見続けていた。

 その意識が消えるまでずっと――――


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ