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君と僕の生きたしるし  作者: 感無量
運命の日
6/12

6

久しぶりに夕日が沈む前に家に変えることができた。

しかし田所先輩の言っていたあの言葉はいったい何だったんだろう。

だがしかし、ここは僕の家だ。家賃も払っているしビビることはない。

気をつけることなど何一つないのだ。

そう自分に言い聞かせて玄関を開けた。

西日で真っ赤に照らされた1Kの部屋がすごく新鮮に感じた。


「ちょ!あんた!なにしてんのよ!!このスケベ!!覗き魔!!変態!!!」


西日でシルエットしか見えなかったがあれはタオルで髪を拭く仕草だった、そしてこの夏海の反応。

つまり夏海のお風呂上がりちょうどにかえってきてしまったのだ。

ここでようやく先輩の〝気をつけろ〟の意味がわかったがその頃にはもう遅かった。


「ご、ごめん!!」


とりあえず慌てて玄関を閉めた、まさか人生初のラッキースケベがこんな形で実現するとは。

シルエットで見えたが案外胸が大きかったのがわかった。


「もういいよ入って」


夏海の許しを得たのが追い出されてから5分後のことだった。


「ただいま」

「おかえりなさい」


おかえりなさい、か、すごく懐かしいな。

1人暮らしを始めてから今日まで誰にもその言葉を言ってもらってないな、まぁ当たり前か。


「てかなんで洗面所で体拭かないんだよ」

「まぁあれですよ。開放感が欲しかったんです!」

「どっちが変態だよ!」

「だって、こんな早く帰ってくるなんて…」

「まぁ僕も久しぶりにこんな早く帰れたんだけどね」


なんとなく話し込んでいるうちに夕日は沈んでいきいつの間にか月が登っていた。


「ふぅ、腹減ったな〜」

「じゃあ私が作りますよ」

「え?作れるの?」

「もちろんです!教会にいた頃は毎日作っていましたから!」

「じゃあお願い」


夏海は台所に向かうと冷蔵庫の確認をした。


「ちょっとー!冷蔵庫の中なんもないじゃん!」

「あるだろ、ビールとつまみが」

「たったこれだけでなに作れっての!?しょうがない、買い物行ってくる」

「道わかるか?」

「……わかんない」

「じゃあついて行くよ」



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