ヴェンダー
ヴェンダー
一人ぽつり道の上で
人が来るのを立って待ってる
雪が降っても傘をささずに
ささない
させない
塀を歩く三色毛の猫
欠伸をひとつ
何もしない僕は応えて
唸り声ひとつ
かかとの音
コンクリートに響いて
青空伸びる
黒い人が通るのを見た
唸り声ひとつ
ゆれるビニルポリプロなんちゃら
葉っぱはじいて鏡は仰向け
かさむふたつ褐色振り分け
転がしたクローン回収
機械しか鳴らない
猫がふと呟く
「黒はあったかくなるからいいな」
一人ぽつり道の上で
人が来るのを待って立ってる
蜘蛛がのぼる落ちるのぼる
横目で手をふり
明日の昨日の朝日を知らずに
はらひらはら舞う石ころ蹴らずに
鎖もビニルも金具もなしに
ただ、ひとが来るの待ってる
頭に座る三色毛の猫
欠伸をひとつ
何も出来ぬ僕は答えて
唸り声ひとつ
姦しい声
コンクリートに響いて青空減って
青い人がこっちへ騒ぐ
唸り声ひとつ
ゆれるカーテン メイドインなんちゃら
三人寄って文殊は喰わない
かさむひとつ紙色振り分け
クローンをもう一つ食べる
機械も聞こえない
猫がふと呟く
「屋根があるならいい方さ」
一人ぽつり道の上で
人が来るのを待って立って
綿毛飛ぶのは届かない近い
遠目で踊って
静かな喧噪 お話にならずに
ふわひゅるふわ舞う綿毛を踏まずに
鎖とビニルと金具とつけた
オートヴェンダー
歌詞っぽいの。
自動販売機のお話です。