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ちょっと世界の話をしようか【後編】

つづき

続きです


---

6,「魔王の城は位置がばれてるのになぜ移動しないのか?」


4で先述した「流通に不便な場所に城を建てる理由」につながる話から始めていこうと思います


魔王の城は大抵の場合、世界中の人類や人外にすら位置が知れ渡っていることが多いです

勇者パーティーがどの地方に言っても魔王軍の話はトレンドですし、一部の住人によっては魔王の城への行き方をレクチャーする魔導士とか占い師が多数いる始末です


そんな場所がバレまくっている魔王城ですが、何故か引っ越そうと思う魔王は少ないです

ですが、勇者が来るのにわざわざ魔王城で迎え撃つ時点でその理由は明確です

なぜなら魔王はどこに逃げても、人間たちの手によって倒される可能性が高いからです


こんな世界なのですから下手に出歩くよりは安全な魔王城に引きこもり、命の冒涜のような「魔物の生産」をして防衛の準備をいた方がマシです

魔王の片腕とよく言われる「四天王」や「八武将」とかいう「特別製の魔物」たちもきっと自分たちの命が大事なので、新しい魔物の生産に協力してくれることでしょう


そんな状況を見ていて、気づくことがあります


その前にまず、魔王の能力を解析してみましょう


1.長寿(平気で1000年超える)

2.魔物を生み出す能力(技術?)がある


これを見て思うのは「これだけのことができるのに、何故わざわざ人間の世界を支配する必要がどこにある」という事です

人間を支配する理由が労働力の強化であるなら、すでに労働力は自分で生産で来てます

魔界から来たというなら魔界で世界を作ればいいだけの話です


むしろ自分たちより強い人間が跳梁跋扈する世界を支配し続けるのは余計な苦労を背負うだけです


なので、魔王の立場を考えれば、この世界の正体が見えてきます


---

7.魔王と、この世界の正体(可能性1)


魔王は「上位の存在のおもちゃに選ばれた人間」という可能性

つまり、「別の世界から島流しにあった人間」という説です


たどり着いた先の世界の住人が暴力的で言語が通じなければ、持てる能力を使って身を守ることを考えます

その際、自衛手段として使っていたものが相手を傷つけることでさらに誤解が悪化

外見の違いも加わり、恐怖心から相互に不信感が発生


この世界の人間側の王にその小競り合いが誇張して伝わり、違法建築扱いである魔王城の位置が特定され、勇者パーティーがけしかけられたのが300年前の伝説の戦いだと考えれば合点が行きます


もちろん、魔王をこの世界に連れてきた上位存在は人間の方に加担します

その目的は、人間たちを利用することによる自らの存在の神格化であると同時に、長い年月を生きる中での暇つぶしに最適ですから、やらない手はありません


無意味に伝説を振りまいて危機感を煽りながら利権をむさぼる

つまり、裏ですべてを操る真のラスボスはこの上位存在になります


隠しダンジョンなどで魔王より強い個体がある理由にも当てはまります


---

8,魔王と、この世界の正体(可能性2)


もう1つが、魔王は「不時着したこの星でサバイバルをしているだけの宇宙人」であるという可能性


宇宙船が動かないので、修理するまでの間の(魔王城として)拠点になり動かせません

また、乗組員として宇宙船を守る義務があるため、自分たちを攻撃してくる原住民を撃退する必要があります


つまり、史実では魔王城と魔王軍団と書かれていますが、正体は不時着した宇宙船を縦に置いた姿が異様に見えたので攻撃したというだけかもしれません


もちろん勇者は原住民側であり、この不遇な宇宙人をぶちのめす目的で近づいてくる危険生物です


言語は通じないうえに剣と盾と特殊能力(魔法?)で戦う程度の文明なので、宇宙船の形を何故か城と認識して「一夜で巨大な城を建てる力を持った恐怖の魔王」と誤解したのでしょう


ひとまとめに魔王軍の侵攻と言いますが、じつはただの惑星調査である可能性が高く、不時着地点周辺の安全確保を行うのはマニュアルにのっとった当然のサバイバル術であり基礎です


ですがそれを知らない上に原住民である人間は魔王たちより強いので、結局「魔王」とスタッフ(四天王?)を武力で追い詰め、宇宙船の非常用エリアに追い込みました


そこには非常脱出用のコールドスリープ装置が複数あり、そこで事態が収まるまで魔王たちは眠りについたことが「封印された」と伝わったのかもしれません


300年後に復活するという伝承は…まぁ、誰かが適当にでっち上げたのだと思います

もしくはカウントダウンの表示から適当に逆算したかもしれません


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9,「そして勇者は、伝説みたいな何かに」


話が魔王側にそれましたが、全体的には「この世界の住人が全員、勇者レベルに強かった」と仮定すると、勇者伝説の持つ「違和感」がかなり解決するという結論に達しましたのでメモしておきました


そう、今回の考察はあくまで思考メモです(重要)


今回はスタンダードな勇者伝説をベースに考察しましたが、より後発のファンタジーや勇者伝説に準じないタイプの物語に今回の考察や設定は適応できないと思いますし、適応してもネタ程度にしかならないと思います


ただ、これでかなりの違和感や不具合はある程度まで解消されたと思います


「めでたしめでたし」を盲目的に信じて話を終わらせるか

それとも、話をさらに掘り進めて裏に隠されてる可能性のある真実を探求してみるか

今回の考察がその探求の一端になれば幸いです


---

10、「後記」


他にもいくつかの違和感がありますが、箇条書き程度でご容赦を


1.魔王城に近くなるほど生産設備が充実している(普通は逆)

2.途中の街を廃墟にするほどの進軍してるのに、それ以降の街は防衛に成功している

3.魔物を支配できていれば十分な体制を構築できるし、人間相手に数で政治ができる

4.勇者伝説を信奉していながら、国は船1つ満足に提供しないってどういうこと

5.魔との戦いに平然と人間を巻き込んでくる神が多い

6.飛べるモンスターがいるのに、人間の街は上から一方的に攻撃されていない

7.人間の使う「魔法」がオーバーキル過ぎるが禁止にされていない

8.HPやMPなどのステータスが倍以上になるのに、外見があまり変化しない

9.ステータス値で勇者より強い人が存在する

10.ほか


以上、古き時代のファンタジーRPGに対する、世界設定の解析を兼ねた考察メモでした

こんなメモを最後まで読んでいただきありがとうございます

各自の作る世界が少しでも面白くなることの一端を担えることを願いながら


おわる

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