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6.友達と飲むカフェオレ

ついにスーパーマンが登場しました。私が思うテンプレのスーパーマンは、優しい気質にスマートな配慮ができる人です。皆さんのスーパーマンはいかがでしょう?


 マントのチャラいお兄さんがカフェオレを買ってくるために窓から去っていった。


 (まじで何事。)


しかも、妙にタナカに親しげで、これは怪しいのか?やたら個人情報やプライバシーにうるさい昨今、知らない人に声をかけられるとかダメなのかもしれない。だが、ここは知らない世界。自分の住む世界とは違う、かもしれない。なので、タナカはそこまで考えて、結局様子を見ることにした。


「ごめんね、ありがとう。」

「いえ、そちらにどうぞ。」


改めて、カフェオレを持ったチャラ男が内側の階段を上がって歩いてきた。


「僕はハナハナ。ハルディナルノだから、ハナハナって呼んでね。職業は見ての通り、スーパーマン。あ、専門は情報収集です。緊急で色んなことやらされるけど、基本的にはね。」

「? (スーパーマンって職業か?専門とかあるんだ…)」


「せっかくだから、君の名前は?」

「タナカです。あなた、なんで俺のとこに?

 せっかくとか言うなら、美人を選べばよかったんじゃ…?」

席は人で全て埋まっているが、美人なお一人様は中に何人もいる。

つまり一人分くらいの席はあいている。


「いや、窓から声かけられそうな人、君しかいなかったし。」

ふと窓際を見ると、サラリーマンや悪魔らしきいかついお兄さん(?)ばかりが窓際を陣取っていた。いや、なんで?

「あぁ。(察した)」


「それに君、見かけない雰囲気だから。僕、人を見る目には自信があってね。

 友達になろう?(カフェオレ飲んでるなら絶対気が合うし。)」

笑顔でそう言ってくるチャラ男。まぁ、面食らったけど、スーパーマンが友達になったら心強いではないか。そう、なんとか自分を納得させたタナカ。

「ハイ」


「ところで、タナカ」

「ん?」

「君が、今机に広げて書いてるノート。それ、何て書いてあるの」


 そう。この世界に来てからは知らないことを書く『何でもノート』をタナカは持ち歩き、今まさに書いていた。日本語で。まあ、元々は普通のシステム手帳…スケジュール帳だったのだが、ビジネスマンなら必ず持っている七つ道具の一つである。多分。そうは良いつつ、スマホで管理している人もいるかもしれない。タナカはどちらかというとアナログが好きなタイプだった。


「え?日本語…俺の世界の言葉。日記とか備忘録」

「日本語???…二ホン、ゴ??そんな文字があるんだねぇ。」

面白い!!!とチャラ男が目を輝かせる。簡単な文字が知りたいというので、タナカは教えてあげた。


  『 田中 』


「おぉ!これなら、書ける!!!タナカ、いい名前だねぇ~」

チャラ男、もといハナハナは分厚い大きなノート(サイズで言うならA3?)を宙から取り出して、田中の2文字を大きく書いていた。そこの1Pには、小さな文字で何やらびっしり書かれていたが、字が小さすぎてぶっちゃけ読めない。が、大きく書かれた『田中』は少し離れたところでも読めた。


「僕の字は?カンタン??」

「う~ん。『ハナハナ』『はなはな』『花花』『華華』とか?好きなの選んで。」

じっと、タナカの書いた文字を見た後、綺麗に全て書き写していくハナハナ。ただ、カクカクした字の方が書きやすいらしく、『華華』が一番綺麗にかけていた。


「これにすれば?」

とタナカが聞くと、

「うん、書きやすい。そうするよ」

とハナハナは答えた。華華に丸をつける。


「ところで、タナカ。僕は実は勤務中なんだ。休憩中だけど」

「え。そうなの」

「でも、情報収集が仕事だからね。今日は良い仕事が出来た。ありがとう、タナカ」

お礼を言われてタナカは驚いた。


 その後、お礼にとこの世界の色々を教えてくれるし、困ったら助けてあげるとハナハナは約束してくれた。イケメンである。しかも、スーパーマンを呼べる鈴をくれた。

「これ、本来は自分のk族とか危険な目に合いやすい子供に渡すものだけど、君にあげるよ。鳴らしたら、飛んでくるよ。」

ちなみに呼べるのは、近くにいるスーパーマンらしい。すごい。あと、ハナハナの連絡先もくれた。タナカの部屋についてる固定電話からなら連絡が取れるようだ。


 タナカには、スーパーマンの友達ができた。

 友達と飲むカフェオレは美味しかった。


こうして、スーパーマンの友達をゲットしたタナカ。作者もこれで一安心です。リアルだと、普通の喫茶店より居酒屋やバーの方がこういうことはありそうですね。

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