表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/9

1.生活するにはまず職探し

はじめまして、ツルマキです。

今回は、新人サラリーマンのタナカくんが異世界転移して頑張る話です。自分が好きなシチュエーションをすべて突っ込んだらどうなるのか実験したくてできたお話です。お楽しみいただければ幸いです。


 ある日、旅人のタナカはシンシンという国にたどり着いた。そこには4つの王国があり、それぞれにそれぞれ仕事が分担されていた。


  第一は生命の国。

  第二は事故の国。

  第三は医療の国。

  第四は人材の国。


 タナカは、気づいたら全く知らない異世界に来ていたのだが、( 生活するにはまず職探し! )ということで第四の国に来ていた。ふらふら旅をする道中、道行く人から『それなら第四の国に行くといい』と教えてもらった。なんでも、第四の国へ行き審査を受けることで職が決まるという。タナカはシンシンに着くや否や、門番に連れられて第四の国へ向かった。


 どうやらシンシンというこの国はデータや情報に強く、各国のトラブルや自国の事件・事故を調査し管理する役割を引き受けているようだ。その中でも第四の国はシンシンの入り口に最も近いところに位置し、この国に住むことを希望する者に職を与え住居も提供している。大きな建物にタナカは入っていった。


 しばらくすると、眼鏡をかけた男が建物の受付に現れた。男は必要書類を脇の書類ケースから出すとそれをタナカに渡しつつ、台帳に日付と名前、国に来た用件を書くよう促した。タナカは、( なんかこの人少し神経質そうだな… )という印象を抱いた。というのも、男は声が小さく言葉が少ないからだ。


リモというその男は、丁寧な口調で

「今日は手続きだけなので5階へどうぞ。

 一泊した後は、こちらからの連絡を待ってください。」

と言うと、入館証兼入国証をくれた。


 リモからもらった入館証兼入国証は、支払いや部屋の鍵の役割もあるらしく、紛失しないように普段は首からかけるよう言われた。丸くて平たい銀のメダルのような物の真ん中に石がはめ込んである。透き通っていてキラキラして、鍵に使うにはもったいないくらい綺麗だとタナカは思った。


 客室フロアなのか5階に行くと、ボードが壁にかけてあり、502号室が自分の部屋だと書かれていた。ドアを開けて中に入ると7畳ほどの広さで、なぜかロフトが付いており天井も高い。そして、2ヶ所もある窓のカーテンもソファも机も椅子も、部屋は全体的に茶色だった。キッチンというかちょっとした流しとシャワー・トイレもある。一人暮らし・中長期滞在用の客室なのかもしれない。長旅を終えてやっとここに来たタナカは疲れたこともあり、早々に眠ることにした。


 翌朝、部屋に置いてある電話からリモの連絡があった。朝食後に面接をするという。面接は正直タナカ的に苦手だったが、意外にも滞りなく終わった。その日の夜には、

「雇用は第四の国に決まったから、引き続き502号に住み、直接職場の2階に来るように」

との説明を受けた。そして、様々な資料とともに分厚い本2冊と奇妙なアイテム…車輪と目盛りのついた伸縮するステッキ、仕事用銀のアタッシュケースとスーツ数着が手渡された。


 その後、2か月の研修を経てタナカはようやく理解した。

 この国で生きていくのは中々大変であるということを。


読了、お疲れさまでした。いかがでしたでしょうか。まだまだお話はこれからですが、気に入った方は、どうぞ最後までお付き合いいただければと思います。


にしてもタナカくん、旅してる間、何してたんだろうな?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ