はじめに−最新に合わせた追記あり
別スレッドの方でなろうを使いやすくするブラウザの拡張機能を作って紹介していたのですが、まあぼちぼちと形になってきて、今では手放せないぐらいになりましたので、導入の仕方まで含めて一度きちんと紹介してみようかと思います。そちらのスレッドでは概要しか触れていなかったので。
さて、まず対象者なのですが、大前提として(すくなくとも今は)PCユーザーまたはAndroidユーザーということになります。KindleユーザーやiOSユーザーは現時点では対象外です。将来的には、もしかしたら、chromium版のedgeで拡張機能がサポートされる可能性がないとは言えないのですが……
(追記: iOSでも現時点で動かすことは可能なような感じです。これについては、追記のエピソードで)
そして、一番目的がフィットするのは、読み手。しかも連載を「たくさん」ブックマークに登録し、最新を追いかけて読んでいるような人、という事になります。書き手や短編の読み手、ブクマはブラウザのものを使用、というような人には刺さらない可能性が高いです。
この拡張機能で実現するものは、大きく分けて次の3つとなります。すなわち、ブックマークの一覧表示の改善・最近のしおりの挙動の改善・その他の補助機能です。
個別に説明しますと、ブックマークの一覧表示は次の機能を実現します。
・未読の数に応じて、ボタンの色に変化をつける。これにより、急いで最新を追いかけなければいけないものと、積読状態にあるものとを容易に判別できるようになります。
・未読が無い項目については、表示しないようにします。これにより、ブックマークの一覧表示が必要なものだけに限定されて、アクセスがしやすくなります。
こんな感じで、未読が1件なら青、2-5件なら緑、5-10件なら黄色、その後明るい紫・深い紫・茶色と色が変わっていきます。未読が無い小説は、表示されなくなっています。
次にしおりの挙動ですが、自動しおりについては導入時に色々と苦情も出ていたものです。これについて次のように挙動を改善しています。
・しおりの次のエピソード「より後」のエピソードを表示させても、しおり位置は変化しない。
・しおりの次のエピソードを表示した場合、最後まで表示した(具体的には、本文下部の次へ、や目次が含まれるナビゲートバーが完全に表示された)時点で、自動的にしおり位置を更新するようにしています。
これにより、読み止しをした場合は、しおり位置は移動しませんので、ブクマ一覧から再度続きを読むことができますし、後ろの部分をチラ見しても、しおり位置は移動しません。積極的にしおり位置を移動したい場合は、ブクマの編集ボタンから設定することは可能です。
制限的なものも記しておくと
・後書きが長い場合に、本文を読んだつもりになってもナビゲートバーにたどり着けず、ブクマが更新されない場合がある。
※追記 この問題については、補助機能のスクロールボタンを使用することにより、実質的に解消されました。
・ブクマ更新の通知(特にエラー)は、なろう本体はトースト(一時的に表示されるメッセージ)で行われますが、拡張機能では簡単にアラート表示でエラー表示を実現しています。このあたり表示方法に差異があります。
・セッション切れが発生すると、ブクマの更新エラーが起きます。この場合は、リロードして再度下部までスクロールするのが一番確実です。そのまま読み続けると、ブクマの自動更新が途切れてしまいます(次エピソードでなくなるので)。
というような制限もあるのですが、ほとんどの人が満足できる挙動になっていると思います。
最後に、その他の補助機能ですが
・自作の小説の場合、エピソード表示画面から、直接小説の編集画面(ただし、連載の場合は当該エピソードではなく一覧の画面)に移動するボタンがメニューバーに追加されます。
・タブレットなどで、意外と邪魔になる「先頭へ移動」ボタンを削除します。環境によっては、これが本文に掛かって本文が読めなくなるので、非常に不便です。
・ページスクロールのボタンを表示させます。先のブクマ一覧の画像で、一番下の方に灰色の半透明のバーが表示されていることが判ります。このバーをタップすると、画面をスクロールできます。
このページスクロールは特にお風呂でなろうするときに便利です。普通はスクロールする場合にはスワイプ処理をしますが、画面に水滴がついていたりするとスワイプがピンチ扱いとなり、スクロールせずにズームしてしまう事が頻発します。この点、タッチでスクロールできるので非常に使いやすいわけです。以前はこのスクロールのためだけに専用のデバイスを使ったりした事もあったのですが。
現状での制限を上げておくと、初期表示画面のままなら問題ないのですが、ピンチアウトして拡大すると、スクロールボタンが表示されなくなることがあります。この場合でもスワイプアップして下の方を表示させるとボタンが現れてくることがあり、その場合にはバーのタップでスクロールをすることができます。ただ、スワイプダウンすると再びバーが表示されなくなったりしますので、完全ではありません。
※追記 このスクロールボタンは、現在多様な機能を割り当てていますので、かなり使いやすくなっています。特に単に小説を読むなら、ボタンを押すだけでスクロールとエピソード送りを連続してやってくれます。今はこちらのほうが主機能と言ってもいいかもしれません。
※追記2 上記「現状での制限」は、最新版では解消されています。
以上が機能の説明となります。なお、Androidの場合「少なくとも今は」拡張機能を実行するためにEdge Canary版を使用する必要があります。Canary版というのはα版のようなもので、まあ人柱版みたいなものです。このため、不具合が出てくる場合もあったりします。これを書いている段階では、urlを編集しようとすると落ちる、というバグが出ていたと思いました。まあ更新も頻繁なので、そのうち治るでしょう。場合によっては、他の(まともな)ブラウザを併用するのも必要になるでしょう。また、ブックマークは少なくともChromeとは共用されません。
Canary版に拡張機能が導入されたのは今年の1Qだと思いますが、なかなかβや正式版には導入されてきません。早く導入されたらいいなと思っています。
なお、Edge Canaryはスマホで動作させる分には問題ないと思いますが、タブレットの安い奴はスマホよりスペックが落ちるので、もしかしたら動作に問題が出る可能性はあります。手持ちでは、DooGeeのR10という防水タブ(Helio G99の8+7GB Ram)では問題なく動作していますが、Redmipad SE(スナドラ680+4GB Ram)はタブ開いたりして使っている間に段々と重くなって固まってしまう事があります。そうすると、アプリが終了するので再起動することになります。まあそれでまたしばらくは動くのですが。メモリサイズは気にするところかもしれません。
あと、ここで紹介する拡張機能は、正式にストアに登録されてはいない「野良」な拡張機能です。よって、これを導入することはセキュリティ的なリスクも考える必要があります。大きなアプリと違い、拡張機能はソースを見ることも容易にできるので、必要ならそれを見て不正な挙動をしないかを確認するといった事も必要になるかもしれません。ある程度の覚悟は必要だ、という事です。
なお、PC版のChromeやEdgeは標準でも「野良」拡張機能をインストールすることは出来るようになっています。その場合でもシステム再立ち上げ時に開発者モードでのインストールしたものを動作させ続けるかどうか、といった問い合わせが出たりします。
といった制限も多々ある中、それでも上記の機能が役に立ちそうだと思われるのであれば、続きの手順を実行して、試してみていただくといいかと思います。
Redmipad SEでのEdge Canaryの動作状況などについて追記しました。
ピンチイン->ピンチアウトと修正を行いました。うーん、ピンチイン・ピンチアウトは指の動きだけを見ている喉、ズームイン・ズームアウトとは逆の動作になるんですねえ。
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iOSに関しての追記をしました。
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ピンチアウトしたときの制限が、最新版では解消した、という追記をしました。