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始まりの地
昔々、世界がまだ一つだった頃。
人々に魔法は使えなかった頃の話。
悪い龍が人間を滅ぼすためこの星へやってきた。
それに立ち向かう一人の少年がいた。
きっと自身の魔力をもってしても一人では龍を封印できぬ。
そう悟った彼は魔力と生命力、記憶を代償に、人々の体内に魔力を生み出した。
記憶が消える寸前に彼は願った。
─いつか魔法が世界を救いますように─
彼の望み通り、人々は龍を封印した。
しかし、彼の願いは叶うことはなく、魔法により世界はいくつもの国に別れ、永遠の争いを始めた。
この物語は、世界が再び一つになるまでの長くも短い物語。