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人化と喋り方と夜飯

楽しい事をしていると時間がすぐに過ぎてしまう。

 俺は衝撃的な光景を目にしていた。


 この世界に来て一番の衝撃だった。


 何故か目の前で、料理をしているのだ、綺麗な女の人が。


「どうしてこうなった」


 話は数分前に遡る。




〜数分前〜




 俺が時間が経っている事に驚いていると、クラーロが「よし、じゃあ早速準備を始めよう」と言い、空中に魔法陣を描きはじめた。

 するとその魔法陣から大量の果物とパンが降ってきた。

 その光景を見ながら、俺が「食べ物も作れるのか魔法って」と聞いてみると、どうやらそうでは無いらしく。

 使われた魔法は『異空間収納魔法』というらしく別の空間に生物以外の物を魔法で作った空間に収納出来るというものらしい。

 その魔法で作った空間は時間の経過が無いらしく食べ物などは傷んだりしないらしく新鮮な状態だそうだ。


 食べ物を出し終えると今度はその魔法陣から椅子と机が出てきた。


 机は大きなのが一つ、椅子は二つ出てきた。


「何で机と椅子?」と言いかけた時、クラーロの口から「よし」という声が聞こえた、

 するとその後、"ボンッ"、とクラーロの体が爆発し体が煙に包まれた。


「な、何だ?」


 そしてその煙が晴れると、そこにクラーロの姿はなく、代わりに、身長が百七十センチぐらいで銀髪ロングの綺麗な裸の女性が現れた。


「なっ、な、い、いったい、何が」


「ふぅ〜、久々にこの姿になると周りが小さく見えるの〜」


「だ、誰?」


 俺はそう言わずにはいられなかった。


「誰って、わしはクラーロに決まっておろう」


 さも当たり前のように言う目の前の女性。


「クラーロなのか?でもその姿は」


 どう見ても人間の、それも女性の姿なんだが。


「ん?あぁ、そういえばわしが人間の姿になれる事をまだ話してなかったの」


「うん、話してない、ていうか、急すぎて頭の処理が追いつかないよ」


「すまんすまん、料理をするにはこの姿の方が便利だと思っての」


「いや、この際、別にそれは構わないんだけど、」


 俺はクラーロから目を逸らす。


「ん?どうかしたかの?」


「いや、あ、あの、と、とりあえず服着てくれるかな、目のやり場にとても困る」


 俺は初めて見た女性の体に物凄く動揺していた。


「おぉ、そういえば服を着るのを忘れておったの、何せこの姿になるの百年ぶりじゃからの」


 そうクラーロが言うとまた異空間魔法を発動し服を取り出した。


「とりあえず、これで良いかの?」


「あぁ、体が隠れてたらとりあえずは大丈夫だ」


「さて、では料理を始めるかの〜」


 そして現在の目の前で綺麗な女の人が料理をしているという状況に至る。




〜現在〜




「⋯⋯いや!突っ込ませろよ!」


 俺は大きな声でそう言った。


「なんじゃ?、料理はもうすぐ出来るぞ」


「そうじゃねーーー!」


「ん?だったらなんじゃ?」


「まず、その姿だよ!人の姿になれるとは言ったけど、何で女性の姿なんだ⁈。後、何だその口調は! さっきまでと明らかに喋り方が違うだろ! 今までも喋り方がおかしいと思う事があったが、明らかに変わりすぎだろー!」


 俺はキャラが変わる程に動揺していた。


「お、おう、怒涛の突っ込みじゃの」


「これが突っ込まずにいられるかーー!」


「まぁ、落ち着かんか。ちゃんと話すからの」


「⋯⋯あぁ、悪い、取り乱した」


「やれやれ、まぁ急に変身したわしが悪いしの、まずこの姿はわしが人のいる場所へ行くために神が施した人化というものじゃ」


「人化?」


「わし専用の魔法じゃな、人化とはその名通り、人に姿を変える魔法じゃ」


「それは、外見だけでなく中身もか?」


「もちろんじゃ、これは外見だけ人に見せているのでなく正真正銘、人間になる魔法じゃ、この姿でなら子供を産む事も可能じゃよ」


「なるほど」


「ちなみに、性別が女なのは神の趣味じゃ」


「趣味って」


そう言いながら、クラーロは料理をしながら淡々と説明をしてくれている。


「次にこの口調じゃが、そもそもこれがわしの本来の口調じゃ」


「えっ、そうなの?」


「今までの喋り方はお主の喋り方に合わせておったのじゃ、その方が喋りやすいと思うての。喋り方がたまにおかしくなっておったのは単純に喋り方になれておらんかったからじゃの」


「なるほど、喋り方がたまに変だったのは慣れてなかったからか、じゃあ喋り方が元に戻ったのは」


「いや〜、あの喋り方がどうにも合わなくての、人間の姿になったタイミングで話し方も元に戻そうと思ったんじゃよっと」


「なるほど」


「よし、夜飯ができたぞー」


「おぉー」


 そんな話をしているうちに夜飯が出来上がった。


「まぁ、まだ話す事はあるが、腹が減っては何とやらじゃ」


「そうだな、じゃあ遠慮なく」


《いただきまーす》


 俺たちはそういうと目の前に置かれた料理を食べ始めた。

少し内容の変更が自分の中であり今回で終わる予定だった常識の説明は次回になりそうです。


もしこの小説が面白い、次の話が読みたいと思ってくれた方がいらしたら、

ぜひブックマークと評価をお願いします。

してもらえるとめっちゃ嬉しいです。

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