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国と規則

今回は少しだけ長いです。

「国と規則と種族か、確かに教えてもらわないと行けない常識だな」


 俺は大きく頷く。


「まずは国と規則から話そう」


「国と規則か」


「まず始めに国から説明しよう」


「国か⋯⋯」


「どうかしたか?」


「いや、元いた世界では国というものに興味が無かったなと思ってな」


 俺は国というものに全く興味が無かった。


 俺の元いた世界には国は二百近い国が存在したが、それらの国に興味を持った事は無かった。

 それどころか自分の国にさえ興味が薄かったか。

 特に理由は無い、そう、理由が無いから興味が無かったのだ。


 他の国の事情や自分のいる国の事情などは興味を持たなければ調べる事もない。

 まぁ、当然詳しく知らないというだけで全く知らないわけでは無い。


 どんなに興味が無くても、ニュースを見ていたら嫌でも国の情報は入ってくる。

 でも、興味を持っていない奴がその情報を得たとしても数日後には忘れているだろう。


 それが即ち、"興味が無い"という事だろう。


「そういうものか?」


「あぁ、でも流石にこの世界の国には興味があるよ。違う文化の世界だしな」


「それか、では改めてこの世界の国について説明しよう」


「あぁ、頼む」


「この世界はルーナのいた世界と同じで複数の国がある。だか、ルーナのいた世界の国ほど多くは無い、約五十程と言ったところだろう」


「俺の元いた世界に比べて随分少な⋯⋯ん?約五十?、何で正解な数字では無いんだ?」


「あぁ、まぁ簡単に言えばこの世界にもルーナのいた世界にある国際連合みたいなものがあるんだ。名前は国家連合という」


「国家連合か」


「その国家連合に参加している国を国家加入国と言いそれに属している国を国として認めているのだ。その国の数が四五カ国だ」


「なるほど、つまり国家連合に参加していない国、国家連合が国とは認めていない国が存在すると」


「その通りだ、その認められていない国が約十程存在する」


「なるほど、国家連合に参加してる国は正確な数が分かるが参加していない国の正確な数が分からないから約五十な訳か」


「その通り、十カ国前後なのは分かるのだが毎年増えたり減ったりするからな」


「毎年、国がか?」


「あぁ、国がだ」


「国ってそんな増えたり減ったりするものなのか?」


「いや、まず国家連合に参加している国に関しては毎年増えたり減ったりなんて事はない」


「参加していないから増えたり減ったりする訳だな」


「あぁ、その理由は参加している国では禁止されているが参加していない国では禁止されていない物があるからだ、何か分かるか?」


 俺はクラーロに問いかけられ考える。

 だが、すぐに結論は出た。


「⋯⋯国取り、戦争か?」


 クラーロは静かに頷く。


「その通りだ」


「この世界にも戦争があるんだな」


「あぁ、その戦争で国が滅んだり、新たな国が出来たりしているから増えたり減ったりする」


「そんな小競り合いをしているのが約十カ国程あるということか」


「そういう事だ、これが今話せる国の現状だな」


「なるほどな」


 クラーロが今言った国の現状、つまりは国についての常識か。


「そして、その国に深く関わってくるのが規則だ」


「規則か、決まり事みたいなものか?」


「規則とは国家連合が定めたルールだ。戦争禁止というのもその一つ、ルーナのいた世界では法律と言ったら分かりやすいか」


「法律か、つまりその規則を破ると罰があると言う事だな」


「その通り、規則を破ると罰が与えられる。その罰は規則の重さによって異なる」


「規則の重さ?」


「要するに厳重な規則であるほど重い罰になるという事だ」


「なるほど、言い方は違うが俺の世界と同じだな。重い犯罪をを犯せばそれに伴う重い罪がある」


「その通り、ちなみにルーナのいた世界では罪を犯す事を犯罪といいますが、こちらの世界では規則を破る罰という事で破則罪と言う」


「なるほど、破則罪か意味は犯罪と同じだな」


「そうだな、そう思ってくれて構わない」


「そして、国家連合に参加していない国にはこのルールは適用されない⋯⋯か?」


「⋯⋯その通りだ、そして国家連合に参加していない国は独自の規則を勝手に作りそれを国民に守らせている」


「なるほどな」


 どの世界でも独自国家、独裁者がいるものだな。

 俺は国に興味が無かったが、こういう話を聞くと心底日本に生まれて良かったと思うな。


「規則の詳しい内容は国に入る時に話そう」


「そうか」


「とりあえず、種族以外の常識について説明し終えたな」


「そうだな」


「では、次は、⋯⋯夜飯だ!」


「夜飯?種族の説明は?」


「勿論するさ、だがルーナは気付いていないかも知れないが、話を始めたのが時間が昼頃で今はもうそこから日が落ちて夜だぞ」


「⋯⋯まじか」


 俺は思いの外、時間が経っている事に驚いた。

やっと次回で常識についての話を終えれそうです。

あっ、今まで言ってませんでしたが、もしこの小説が面白いと思ってくれた人がいらっしゃるならぜひブックマークや評価をお願いします。

してもらえるとめっちゃ嬉しいです。


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