ナンパされたけど気づいたら解決してた。
更新一日遅れたァ!
いや...ほんとすいません。
課題やばいんす。
「はぁ...」
リリィが先生から解放されたのは下校時間ギリギリだった。
午前中の授業の様子を見て、勉強ができることはわかったので、午後のその後の授業を潰してまで、校長先生やら、理事長先生やらと話をした。
...そもそも、火属性魔法が使えるエルフという異例の事態なので、生活に困る事はほぼ無いだろうが...
(明日からは平凡な日常になるといいな...)
リリィはそんなことを思いながら、玄関で靴を履き替え、校舎から出た。すると...
「あっ、リリィちゃん。ようやく開放されたのね。」
「エルフィちゃん...俺は魔法実習しか取り柄が無かったのに...潰されちゃったよ...」
日向と桶田の2人はリリィを待っていた。
一応、現段階で最も親しい...と思っていた為。
桶田の言い分に関しては、勉強しろとしか言えないのだが...
「えっと、待ってくれてたんですか?」
「まぁ、そうね...なんで桶田君がいるのかは知らないけど。」
「そりゃ、色々あったし、隣の席だからさ...ほら、これ。」
そう言って桶田はプリントの束を渡す。
「これとこれは宿題。これは親御さんに渡してくれって。」
「あ、ありがとうございます。わざわざこのためだけに残ってもらって。」
「いいって。それじゃ、またね〜。」
(お礼を言ってきたエルフィちゃん可愛かったなぁ〜)
そう言って桶田は去っていった。
「リリィちゃん。門限とかってあるのかしら?」
「6時までには戻るように言われてます。」
「そう、ここから家までは?」
「30分ぐらいですね。」
「そっか...うーん、ちょっと時間が厳しいわね...一緒に買い物に行くのはまた今度にしましょ。」
「えっと...はい!」
いつから一緒に買い物に行くことになっていたのか...
だが、これによりさりげなく買い物の約束をしたのである。
「あ、そうだ。家の場所知っておきたいから一緒に帰ってもいいかしら?」
「えぇ、いいですよ。」
(もう知ってるんだけどね...)
そう、委員長は元よりリリィをターゲットしていた為聞かずとも家の場所を知っていた。
だが、場所を知らない筈なのにいきなり家に来られたら不審がられると思った委員長は手を打っておくことを考えたのである。
すると、帰り道を何気ない会話をしながら歩く2人の目の前に、何処からともなく男達が5人現れる。
「よぉ、嬢ちゃんたち可愛いね。俺らと一緒に遊ぼうよ。」
「楽しいことしようぜ。とくにそっちのエルフちゃん♪」
男達は手馴れている様子で、あっという間に囲まれてしまう。
(......どうやって逃げよう...)
「ちょっとちょっと〜黙ってないでなんか喋ってよ。ほら、俺らと遊びたいよね?」
リリィが考えていると、男達の一人が声をかけてくる。
それに対してリリィは...
「い...やです。」
「えぇ〜?聴こえなかったなぁ〜。」
弱々しい声ではあるが確かに聴こえる声量で返答したのに、その男はさも聞こえていないかのように受け答える。
それを聞いて、リリィは怒鳴る。
「い、嫌ですっ!帰らなきゃいけないので失礼します!」
固まってしまっている委員長の手を引っ張り、男達の横を通り抜けようとすると、低く冷たい声がかかる。
「......へぇ。もう知らねぇや。お前ら、こいつら縛っちまえ。」
「「「「了解」」」」
「え、いや。きゃっ...」
「やっ、放しっ...」
一瞬のうちに手を縛られ、目隠しと猿轡をされた。
「へへ、おい。こいつらはかなり良い値で売れるぞ。
特にこっちのエルフ。かなりの上玉だ。」
今更だが、委員長もかなりの美人である。...リリィがずば抜けているので、多少霞んでしまうが...
「おい、さっさと運んしまうぞ。人が来る前に...」
そこまでいいかけて、違和感に気づく。
縛られたリリィが妙に落ち着いているのだ。普通なら泣きわめくような状況で、慌てることも、騒ぎ立てることもなく、ただ縛られ立っているだけ。
ただし、その男が違和感に気づいた時にはもう...遅かった。
「あっ、熱っ!なんだ!なんで火が!」
「おい!なんだこのエルフ!」
「戸惑うな!水魔法で...」
そこまで言った所でリリィの猿轡が解けた...いや、正確には、焼き切れた。
『"イル"、"バース"、"レイティア"、"バースト"』
その詠唱は今は使われていない。古代エルフの魔法。
その魔法は対象を爆発させる魔法だが、リリィはその魔法で近くにあった電柱を爆発した。
ドゴォォォォン!
「うわっ!なんだ!」
「おい!逃げろ!電柱が!」
「避けろぉおおお!」
ズゥゥン!!
爆発して、折れた電柱がリリィ達2人の周りに落ちてくる。
男達は逃げていったようだ。
それを見たリリィの様子が元に戻る。
「...ふぅ。あれ?私...何して...うわっ!何この電柱...」
「り、リリィちゃんがやったじゃない...」
「え?」
「えぇっ!?」
リリィは魔法を使っている間のことを覚えていないらしかった。
しばらくした所で警察が来て、事情の説明を求められたが、不明瞭な点が多く、男達の特徴などを吐いて、リリィたちは解放され、帰路についた。
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リリィ視点
変な男質に掴まった。
どうしようか、異世界転移物語はこういう時って誰かが助けに来てくれるんだけど...現実じゃそうは行かないよね...
とりあえず、拒否してみようか。
「い...やです。」
あれ?どうしよう...声がうまく出ない。
とにかくちゃんと拒否しないと...!
「い、嫌ですっ!帰らなきゃいけないので失礼します!」
よし!ちゃんと言えたし、委員長を連れて早く逃げよう!
「......へぇ。もう知らねぇや。お前ら、こいつら縛っちまえ。」
え!?ちょっ、はやっ!
あっという間に縛られた上に猿轡に目隠しまで...これじゃ何も出来ない...どうしよう。このままじゃ...
そこで僕の意識は途切れた。
次に目が覚めた時には男達の姿はなく、倒れた電柱と怯えたままの委員長がいた。
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???視点
全く危ないわね。あの子
私がサポートしなかったら絶対連れてかれてたわ。
折角の力を持っているのに宝の持ち腐れじゃない。
ま、あの娘に私のことを認知することは出来ないだろうから、何言っても無駄なんだろうけどね。
さてさて、これからあの娘はどんなトラブルに巻き込まれるのかな?
私みたいになるのかな?
それともエルフの族長として一生を終える?
もしかして一般人になるとか!
ふふふ...興味が尽きないわ...
もっと私を楽しませて頂戴ね...




