表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/10

校内探検...できれば放っといて...

1時限目の授業は国語だ。内容はだいたい普通の高校でやる物なのに...1年分遅い。

つまりこちらの高校2年は元の世界では1年の内容だ。


(これもうやったやったやつだ...ワークの問とか全部覚えてるし...)


前の世界で鶲は物覚えが良く、すべての教科が出来た...体育以外。

つまり今の状況は暇以外の何物でもなく...


「では、この問題の答えを"ア、イ、ウ、エ"の中から選びなさい...じゃあ、エルフィさん。」

「"エ"...ですか?」

「はい、正解です。」

「「「おぉ...」」」


(なぁ、なんで学校休んでたのにわかるんだ?あの問題の箇所って先週からやってるから授業受けてない筈じゃ?)

(天才なんだろ。もともと不真面目だっただけで。)

(あぁ、なるほどな。本当に人って不平等だよな...)

(本当な...)


本人達はこっそり話してるつもりだったが、エルフ族の聴力は普通の人間より良く...


(聞こえてる...てか、元のエルフィさんって不真面目だったのか。てことはあの3人組も...?でもそんなに悪い人たちに見えなかったし...それに、お父さんも苦手そうにしてたけどいい人だし...どういう事なんだろ?)


「ーーーーー、ーーー」


(あー、退屈だ。もしかして他の授業もこんな内容なのか。エルフが見つかってから日本は発展したんじゃないのか?あ、それでゆとりになったとか?)


ーーキーンコーンカーンコーン

「はい、では今日の授業はここまで。日直さん。」

「はい、起立。気をつけ、例。」

「ありがとうございました。」



そして始まる...地獄の休み時間。


「エルフィさん!授業わからないことなかった?」

「俺、教えるよ!これでも学年10位なんだ!」

「それ言ったら俺は7位だ!お前は引っ込んでろ!」

「あ、あの。全部解ってるので大丈夫...です。」

「本当に!?本当にわからなかったとこない!?わからないまま放置してると桶田みたいになるぞ〜」

「てめぇ!人を馬鹿の代名詞みたいに言うな!」

「実際そうだろうが!学年ビリから10番目!」

「阿保!9番目だ!」

「もっとダメじゃねぇか!」


話してきたのはさっきの3人組。先程委員長に怒られたが全く懲りていない。

すると案の定委員長が...


「くぉぉおらああああ!リリィちゃん困ってるでしょうがぁぁああ!!」

「「「すいませんした。」」」

「ふふっ、」


コントの様なその一連の流れにリリィの口から思わず笑みがこぼれる。

するとクラスのあちこちで...


(やべぇ、今の顔見たか?)

(あぁ、めっちゃ可愛い...な。)

(諦めろ、お前には釣り合わん。)

(馬鹿っ、そんなこたぁわかってるよ。でもなぁ...)



(だから聞こえてます...)


リリィがそれに照れるが、その照れた顔がまた可愛く...


(もしかして聞こえた...か?)

(照れてる顔もめっちゃ可愛いな...)


結局の所、男子達が興奮するのを加速させるだけだった。


そしてその後お昼まで、このやりとりが2回続き、お昼休みに入る。



「「「「エルフィさん(ちゃん)!!」」」」

「「「「リリィちゃん!」」」」

「は、はい...」

「「「「「「「「お昼一緒に食べよう(ませんか)!!!」」」」」」」」

「えっと...とりあえず、私は学食なので...食堂に行く人がいいんですけど...」

「「「「だったら弁当持ってくる(きます)!!」」」」


男性陣、女性陣の数名は弁当だったらしいが...どうしてもリリィと食べたいらしい。


「落ち着きなさい、あんた達!とりあえずここからここまでの人は今日一緒に食べて、明日は残りの人にしなさい!いつまで経ってもご飯たべられなくなるわよ!」

「えぇ、今日が良いのに...」

「...何か言った?」

「いえ、何でもないです...」


反論しかけた男子生徒が委員長の「なんか言った?(威圧)」ですごすごと引き下がる。

流石委員長と言いたいところだが心の中身は...


(ふふふ、リリィちゃんを手に入れる為ならどんな苦労でもしてやるわ...どんな苦労でも、ふふふふふふふ...)


それをリリィは見ていなかったが、その委員長の顔を見ていた数名の生徒は...


(((あぁ、リリィ(エルフィ)ちゃん(さん)が危ない...)))


本当に危ない感じがするのである。

結局リリィに集っていた内の半分が一緒に食べ、食事中の顔を見て、何故か(・・・)興奮し、女子に冷たい顔で見られるという定番が発生した。

そしてまだ、リリィから人は離れていかない。


「エルフィちゃんどこいくの!?」


桶田である。先程まで昼飯を一緒に食べ、教室に戻ろうとしていたが、何処かに行こうとするリリィを見て、声をかけたのだ。


「えっと...ちょっと校内を見てみようかと思いまして...次の授業まで、まだ少しだけ時間ありますし...」

「じゃあ俺が案内を...「「させるかぁぁぁああ!!」」...チッ」


桶田's3人組のあと2人がそこに追加される。


「あ、そういえば名前言ってなかったね、俺は不藤(ふどう) 鷹芳(たかよし)。よろしく。」

「俺、藤川(ふじかわ) 吉春(よしはる)。よろしく〜」


上が10位、下が7位の彼達である。

桶田だけにいいとこを取られるわけには行かない!と付いてきたクチである。


(確認だから付いてこなくていいのにぃ...)

「あ、あの大丈夫です。なんとなくわかりますので1人でも大丈夫です。」

「そう?そこら辺は覚えてるんだ...記憶喪失ってなったことないからわかんないけど、そういう事は覚えてるものなんだね。」

「はい、なので大丈夫です。気を使って頂き、ありがとうございます。」


笑顔でお礼をいえばそれだけで3人は満足して、それを見てリリィは歩いて去っていくが...


「俺、あの笑顔が見れただけで自己紹介した甲斐があると思うんだ。」

「あぁ、本当にいい笑顔で笑うよな...」

「桶田は隣でいいよな...あの顔をいつでも見れるだろ...」

「バカヤロー、常に見てたら変態だと思われるだろ。」

「どうせ可能性無いならよくね?」

「可能性ないとか決めつけんなし!」

「無いだろ?」

「無いけど...」


本当に残念な3人組である。

一方リリィは...


「やっぱ元の世界と変わんないか...よし、大した収穫も無いし、教室戻ろ。」

ーーーー

そして、昼休みの終わりが近づき...


「リリィちゃん。次の授業、"魔法実習"だけど...大丈夫?」

「えっと...一応"魔道着"と教科書は持ってきたけど...」

「えっと魔道着の着方はわかる?」

「わからないです...」

「じゃあ、私が教えるね...」


魔道着はローブの様な見た目だが、着物の様に複雑な作りをしており、その知識が無いリリィに着用は無理であった。

だがやっぱり着付けをしてあげる委員長は...


(リリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃんリリィちゃん)


目が狂っていたが、やはりリリィは気付かない。

気付いていたのは一部の生徒だけである。


((((委員長こぇぇぇえええ))))


気付いていた一部の生徒達は顔が引き攣っているが、リリィは気付かない...


「はい、着付け終わり。」

(あぁ〜もっとリリィちゃんと公的にイチャイチャしたかったわ〜)

「ありがとうございます、日向さん。」

「いいのよ、困った時はお互い様よ。」

(むしろ御褒美でした!)

「でも私、何もしてあげてない...」

「これからして貰えばいいわ。さ、行きましょ。」

「えっと...何処に?」

「あぁ...実習場に行くんだけど、屋上に転移魔法陣が設置してあるの。」

「なるほど!だからさっきは見つからなかったんですね...」

「...って、1人で校内を歩き回ってたの!?」

「そうですけど...何か問題でも?」

「ナンパでもされたらどうするの!今度から分からない事があったら私に聞いて!ひとりは危ないわ、特にリリィちゃんは可愛いんだから...」

(!?何か寒気が...)


リリィは少しだけ委員長の異質に反応したようである。あくまで少しだけ...だが。


「わかりました。これからは周りの人も頼ることにします。」

「ええ、それがいいわ。それじゃ、行きましょうか。」

「はい!」


リリィが委員長の異質にちゃんと気付くのはまだまだ先になりそうである。

大切な事って気づくのが遅れますよね...

例えば、明日提出のレポートをまだやってない...とか(震え声)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ