78/162
第78話
「待ちなさいよ!」
そしてギルドを出て行った。追いつける。本気見せてやる。扉を押し開けると誰もいない。
そんな馬鹿な。さっきは確かに。
少年がマンガを読みながら歩いている。この子なら見たんじゃないかしら。さっきの三人組、マクチテ、コールテル、マテリスを。
「ねえ、君、さっき、ものすごいマッチョの人と、髪の長いおじいさんと、美男子剣士見なかったかしら?」
「ううん、みてないよ」
そう言うとさっさと歩み去る少年。きっとまた会える。そんな気がするわ。どれだけ、離れていても磁石のように、引き合い、再会の福音が心の片隅に到達するはずだわ。
あの雲、見上げた先にある蒼穹の中の雲があの三人の後ろ姿に見えた。




