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第3話

 地震から一夜明け、目覚めた私は書架や図書を元通りに直す使用人達を尻目に他界するという恐怖と戦っていた。


 机のパソコンに攻略対象キャラについて書き上げた。最も嫌な夭逝コースの二人について注視する。


 オルストラス……我が国の第八王子様。私の婚約者でもある。自分のことを私と言って話す。金髪の美形。将来は有望な魔法剣士になる。


 マルテシス……貴族の子息。倒したモンスターになれる変身能力を持つ。僕は僕は言う奴。茶髪のこれまた美形。


 私は最後に乙女ゲームの主人公ルクエシスについてキーボードの上で指をダンスするように操り、情報を打ち込んだ。


 ルクエシス……乙女ゲームの主役。生物以外なら「クエスト」と唱え触れているものを消失させる能力を持つ。私は私はさん。黒髪の美少女。


 この三人は危険大だ。なるだけ近づかない方が良いだろう。へたに近づくとヘブンまたはヘル行き確実。


 どうしたら生きぬけれるか? 仮病を使役して面会謝絶とか……うーん、何回もは使えないな。医者に診られたらバレるだろうし。


 危険そうな日だけ女の子の日を利用する……これも使いすぎると怪しまれるだろう。


 いや、それならむしろ得意の魔法を極めて殺される前に相手をほふる……これしかないでしょう。


 私は頭を両手で押さえていたがそれを離して椅子をお尻でボーリングのピンのように突飛ばし、仁王立ちになり両拳を左右の腰にあて哄笑しこう口にした。


「あはは! そうよ! 私が最強ならいいのよ! 誰よりも強ければ!」


 突然笑い大声を出した私を使用人たちは令嬢が狂気に目覚めたと噂しやがったらしい……どいつだろう?

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