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第10話

 私はモリシス。不憫な悪役令嬢。魔法学校に進学すれば破滅へのカウントダウンが始まる……。


 後五年ある。その間に一人で生き抜く知識、知恵、技術を手にしなければならない。そして学校へはいかず冒険者として生き抜くのだ!


 ここは我が家の庭。今日は小川に糸を垂らし釣りをしている。水面の浮きがポッと音をたて沈む。


 私は慌ててサオを引く。そしてリールを巻き上げ十二センチメートルぐらいの魚をゲット。やはり魚ぐらい釣れないと冒険者としてどうなの? ということで訓練中だ。


 そして陽光を反射するその魚はいきがよくピチピチする。そしてオルストラスが従者のように針を魚の口から外す……ってあんたいつから居たんだ!


 彼は「モリシスやりましたね! 大物です! しかし令嬢が魚釣りとは珍しい組み合わせです!」と誉めつつ疑問もていす。


 私はあんたに手伝われたら訓練にならないじゃないと思いつつも「ありがとうございます」と言う。


 そして魚はバケツの中を元気に泳ぎ回る。訓練のため焼き魚に変身することになるとも知らずに……。


 私は餌箱を開けた。ヘルで苦しむ者達が助けを求め天に手を伸ばすようにミミズ達が暴れている。


 うげげ。気持ち悪い。私はそろそろと手を伸ばす。ちょっと触っては引っ込めを三度繰返し、オルストラスが「私がやりましょう!」等と口にする。


 いや、あんたに手伝われたら私が駄目なままじゃん! 私がオルストラスの手をパチッとはたくとはっとした顔のハンサム君は「ぶ、ぶたれた……」と言葉を放ちつつ凄い歓喜した表情になる。


 いや、カッコいい上に可愛さもあるけど……って危ない破滅しちゃう! 何でこの王子様は私にきつく扱われてもなぜこりないのか!?


 ドM……うざいわ!

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