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私の進路?

 ハァ~。


 最近ため息が多くなった。


 リリの件にも驚いたがナナにも驚いた!


 だってナナはまだ3才なんだよ?


 3才なのにもう初級魔法が使える!

 ナナが魔法を使ったあの後、他の初級魔法が使えるか確認して見たがファイアーボールしか使えなかった。

 というか私がリリにファイアーボールしか教えてなかったから使えなかったのだ。

 他の初級魔法を教えてみると難なく使ってみせた!


 私が初級魔法を使えるのに3ヶ月ほどかかったのに。

 とほほ。


 私の自信は粉々になり天狗の鼻は折れていた。


 ちなみにナナが私と同じ転生者か確かめる為に、日本語で話かけると。


「お兄ちゃん、新しい魔法なの?もっと教えて?」


 無邪気な笑顔で答えられた。


 頼む、そんな顔で私を見ないでくれ!

 私の醜い心を見ないでくれ。

 こんな可愛い子供が転生者のはずがない。

 転生者は私のように醜い心を隠している筈だ!


 ナナは断じて転生者じゃない!


 自分を卑下しすぎてるって。

 後、他の転生者に失礼じゃないかって。


 良いんだよ。

 転生者は皆チートなんだから!

 醜くって当たり前なんだよ!


 そして、リリは剣の素振りをしている時。


「お兄ちゃんを守るのは私!お兄ちゃんを守るのは私!」


 と連呼している。


 なんか愛されすぎて、………胸が痛い。


 私はリリに何か特別なことをしただろうか?

 全然心当たりがない。


 だが、心配の種は二人にだけに有るわけではない。


 心配の種、それは?


 進路のことだ。


 私は一応貴族の子供で親の後を継いで貴族に成れる。


 ノーマンからは12才になったらセルラス伯の元で、騎士見習いに成らないかと言われている。


 この世界では成人は15才。


 セルラス伯の元で3年間、騎士見習いとして励めば私は成人して直ぐに騎士の位を継げるようになる。


 だが、貴族に成りたいのであれば他の方法もある。

 それは王都ハラスに在る貴族学校に入り優秀な成績を修め、有力貴族の後見を得て卒業することで王直属の騎士に成れる。

 という方法が有る!


 かなり難度が高いが出来ないことはない。

 貴族学校に入るのは私が最下級の騎士の子供でも大丈夫だ。

 最下級でも貴族は貴族だからだ。

 優秀な成績は私の頑張りしだいだろう。

 後、有力貴族の後見にセルラス伯に頼めば何とか?

 セルラス伯はノーマンを高く評価しているので大丈夫だろう。

 騎士見習いの話もセルラス伯から出た話だ。


 王直属の騎士に成るということは働き次第で、領地持ちの貴族に成れるかもしれない。

 今よりもっと便利で優雅な暮らしが出来るかもしれない?

 今の暮らしも悪くはないが所詮雇われ領主では心許ない。

 今のセルラス伯はノーマンと仲が良いが。

 もし、次のセルラス伯がノーマンと仲が悪ければどうなるかわからない?


 それよりは苦労してでも貴族学校に入り直属の騎士を目指すのも悪くない。


 そしてもう1つ、私が成りたい者がある。


 それは冒険者だ!


 せっかく異世界に来て冒険者の職業が有るのだ。

 成らない動機にはないはずだ!


 だがノーマン曰く冒険者はあまり儲からないそうだ。

 それよりは傭兵の方が儲かるらしい?


 しかし、冒険者には成ってみたい!


 モンスターとの戦闘は今もやっているか?

 ダンジョンの攻略は粗方やり尽くしたらしい?

 魔王の討伐、魔王自体存在しないらしい?


 で、でも、成ってみたいんだよ!

 男なら分かってくれるだろ!


 今の私はもうすぐ11才に成る。


 半年後にはせめて貴族に成るか成らないか?

 決めないといけない。

 絶対ではないけど。


 どうしようか私?


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