滅びの序曲
その時、静かに人類滅亡へのカウントダウンが進んでいた。
学者達は、核兵器の即時発射体制に警鐘を成らしていた。
しかし、二つの超大国は、万全のセキュリティーを確保していると言い、現状維持を選んで居た。
だが、万全のセキュリティーを誇る筈のシステムに静かに忍び込む者達が居たのである。
「進捗はどうだ?」
「あと一時間程で仕掛け終わります。」
「よし、作業中の要員以外は撤退用意、くれぐれも証拠は残すなよ。」
ここは、大国が新興国を虐げ、搾取しているとして、大国の排除を目指すテロリスト、フランベの基地であり、多数のコンピューターが並んでいる。
「しかし、意外とちょろいものですね。」
「まーレーダー等の監視系ならこんなものだろう。」
「発射管制系に入られるかは、腕試しとしてはやってみたいですがね。」
「余計な事やってバレては敵わん。余計な事はするなよ。」
「あー解っている。」
地球を破壊しようとしているにしてはほのぼのとした雰囲気です。
彼らはあくまでも二つの超大国を崩すのが目的であり、世界を壊すつもりは無かったのである。
しかし、この無自覚なテロリストによって2日後、世界は滅亡の縁へと追い込まれるのであった。